【オールシーズンタイヤの実力】スタッドレスに履き替えなくてもオールシーズンタイヤで十分な人とは?

2020年2月19日

オールシーズンタイヤ

最近はオールシーズンタイヤが大注目されていて、スタッドレスタイヤに履き替えない人も増えてきています。また、今まではスタッドレスタイヤを使っていたけど、今シーズンからはオールシーズンタイヤに変更しようかと迷っている人も多いことでしょう。スタッドレスタイヤにするべきか? オールシーズンタイヤでいけるか? その分岐点はどこにあるのでしょうか?

オールシーズンタイヤには大きく2タイプがある

オールシーズンタイヤと言われるタイヤには“M+S”というマークが刻印されています。Mはマッド、つまり泥やぬかるみを表します。Sはスノーで、雪のことです。アメリカでは泥やぬかるみ、そして雪までを1種類のタイヤで走れることが求められていて、アメリカのクルマはM+Sマークが付いたオールシーズンタイヤを履いています。じつはアメリカのオールシーズンタイヤは雪や氷の性能はさほど高くありません。なぜ、そんな雪や氷の性能が低いタイヤが使えるのでしょう? 

それはアメリカでは道路をどんどん除雪して、融雪剤をまいてしまうからなのです。タイヤ側で対応するのではなく、道路側で対応するのがアメリカ方式です。

一方、ヨーロッパのオールシーズンタイヤは雪や氷の性能がかなり高いものとなっています。それでいて、舗装路を高速で走れる性能を持っています。ただ、日本の凍結路面にはマッチしないため、今までは敬遠されていました。というのも日本では、昼間に気温が上昇し、夜ふたたび気温が下がり再凍結するという状況が繰り返されます。さらに、スタッドレスタイヤが空転することで、路面はツルツルとなり世界有数の悪条件になるのです。

日本は地域によって必要な性能が異なる

しかし、上記のような悪条件となるのは降雪地域だけです。東京をはじめとした首都圏の平地では、そこまでひどい条件になることは滅多にありません。豪雪が降ったに除雪が行われなかった、日陰の坂道などではこうしたことがおきますが、普通の道ではそこまで悪条件にはならないのです。

にも関わらず、“万が一のときの高性能が欲しい”という日本人の気質がスタッドレスタイヤを選ばせているひとつの要因でもあります。しかし、地域によってはスタッドレスタイヤまでの性能は不要で、オールシーズンタイヤで十分と言えます。

オールシーズンタイヤは“雪が降るかも知れない”という地域に適している

道路

北海道や東北、信越など、冬場は雪が降るのは当たり前で、冬の間はどこかに雪がある地域はスタッドレスタイヤを使ったほういいでしょう。そうした地域は凍結して磨きこまれた路面が発生することも数多くありますので、スタッドレスタイヤのほうが安心感があります。

一方、東京都区内などの“雪が降るかも知れない”地域では、オールシーズンタイヤが力を発揮します。東京都区内などでは、大雪が降ったときでも幹線道路に出てしまえばサマータイヤで走れてしまうことが多くあります。自宅近くの路地と立体交差でグリップが確保できればオールシーズンタイヤで十分に移動が可能でしょう。

最新のオールシーズンタイヤは2世代前のスタッドレスタイヤ程度のウインター性能を確保できていると言っても過言ではありません。ただし、過信はトラブルを招きます。オールシーズンタイヤでの雪道では、普段より早めのブレーキ、長めの車間距離を心がけることが大切です。


(諸星陽一)

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