バッテリーの寿命はいつ来るのか

2019年2月15日

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多くの自動車には12Vの鉛バッテリーが搭載されています。ヘッドライトを点灯したり、ナビを働かせたり、エンジンを始動させるためのセルモーターを動かしたりするのはこの12Vバッテリーです。ところがこのバッテリーには寿命があります。この寿命はどうすればわかるのでしょうか?

バッテリーの仕組みは?

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鉛バッテリーの構造は密閉された樹脂容器に陽極(+側)として二酸化鉛、負極(-側)に鉛を使い、電解液として希硫酸を用いたものが多く採用されています。そのほかにもいろいろな物質が活性を向上するために使われています。1つの組み合わせで発生できる電圧は約2Vで、これを6個直列につないで12Vの電圧を得ています。バッテリーのフタが6個あるのはこのためです。

バッテリーがどれくらい発電しているかは、電圧計(テスター)を使えばわかりますが、そのバッテリーが弱っているかどうかはわかりません。また、バッテリーに電気が蓄えられているかどうかは電解液(バッテリー液)の比重を計測すればわかります。しかし、どれくらい劣化が進んでいるかはわかりません。もちろん極端に電圧が低いなどのことがあれば話は別ですが…。

バッテリーが劣化しているかどうかは、充電されている状態での電圧と、使用時の電圧を測るとわかりやすいと言われています。充電器を取り付けてしっかり充電したあとや、エアコンを使わずに昼間に高速道路を走行した直後などバッテリーの充電状態がいいときの電圧と、ライトなどを点灯し放電状態にあるときの電圧を測り、その差が小さいほどいいのですが、バッテリーのサイズや特性などによってどれくらいの差なら大丈夫といった基準が単純ではないので、ここで書き切れないものです。新品のバッテリーを初充電して、そのときの値を計測しておけば、目安にはなるはずですが、わざわざそういったことをしているケースはほとんどないでしょう。

もっと簡単にわかる方法は?

昔から言われていることですが、バッテリーが弱るとセルモーターが回るときの勢いが弱くなってきますので、その感覚などでわかることがあります。古いクルマだとバッテリーの容量そのものが少なかったので、ウインカーの点滅に合わせてヘッドライトが暗くなるとか、ブレーキを踏むとヘッドライトが暗くなる、メーター照明が暗くなるなどと言われましたが、今はバッテリーの容量も大きく、各所でLED化が進み消費電力も減っているのでそうしたライト系の動作で見分けることは難しくなっています。

ガソリンスタンドでのテスト

ガソリンスタンドでボンネットを開けてテスターで計測し「弱っているから交換したほうがいいですよ」と言われた経験のある方も多いでしょう。私もそう言われたことがありますが、その後2年くらい使っていますがとくに不具合は起きていません。ガソリンスタンドの計測が必ずしも間違っているとは言いませんが、完全に信用しきっていいとも言いがたいと思います。

つまり、バッテリーについてはそう簡単には劣化がわからないという事です。ただ言えるのはもし心配ならば交換してしまったほうがいいという事です。バッテリーが上がってしまうと、クルマは動かなくなってしまいますので、そのときのダメージは大きいものとなります。ディーラーによっては無料で点検をしてくれる所もあるので、バッテリーの劣化が気になりだしたら、早めに点検・交換をしましょう。


(諸星陽一)

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