国産車と輸入車の違い、どっちを選ぶ?

2018年6月29日

いろいろな色の車の駐車風景

日本は比較的小さな国土ながら、たくさんの自動車メーカーがあります。こういう国は世界でも少数派であると言ってよいでしょう。こんな日本ですから国産車も充実。その一方で輸入車の選択肢も非常に幅広いですね。どう違うの?どっちがいいの?もしかするとこういう感覚は日本くらいなのかもしれませんが、国産車と輸入車の違いや特徴についてご紹介していきたいと思います。

輸入車と国産車の違い

かつては輸入車はぜいたく品の象徴のような存在でした。けれども、国産車も性能が向上し、価格もかなり上昇してきたことから、今では輸入車だからと言ってそれほど贅沢な存在でもなくなってきたと言えるでしょう。また、最近では、主に海外市場向けに開発した日本のメーカーの海外の工場で組み立てられたクルマが持ち込まれるケースや、逆に海外ブランドのクルマが日本のメーカーの工場で組み立てられているケースもあります。国際的にも、環境性能や安全性といった求められる水準は差がなくなってきているといってよいでしょう。

またかつては輸入車といえば左ハンドルのクルマも多かったものの、最近では右ハンドルを製造しているモデルであればできる限り右ハンドルのモデルを販売するように、ということで、以前よりは格段に右ハンドル車が増えました。左ハンドルも慣れるとさほど不便ではなかったりもするのですが。右折時もピラーから離れているので、横断歩道を渡る人も自然な視界で一望できますし、逆に左折時は近くで見られるので巻き込みにくかったり。しかしそもそも左側通行で、右側通行用である左ハンドルも販売できる国の方が実は少数派。そういう意味で少し国際水準に近付いた傾向なのかもしれません。

国産車といえば、「日本の道路事情によりマッチしたクルマ」というような表現を時々見かけます。これは自動車メーカーが国内にあるからこそ、自国の道路事情を主眼に開発することができるという利点を表しているかもしれません。サイズ、装備などやはり国産車の方が国内の実情には比較的マッチしていると言ってもいいのではないでしょうか。

晴れた日の夕方の駐車場のイメージ

輸入車に乗ることは「もっとも簡単にできる異文化交流」

性能や、装備などの差はほとんどなくなってきた、と申しましたが、それでも、デザインや、手法など、依然としてそれぞれの個性は感じるものです。日本車のそれは、私たち日本人からすれば当たり前のことだったり、行き届いていることが多いものでしょう。それに比べると海外のクルマは「こういうやり方、日本人では絶対にしない。」というようなことが随所にみられるものです。

輸入車に乗ることというのはこういうことを楽しむ、ということなのではないかと思うのです。今でもフランス車に乗ると、「ごはんとみそ汁で暮らしている人なら絶対こうは作らないな」というところが目につきます。乗った瞬間の雰囲気、においや形など、様々な個性があるでしょうが、そういうことも含めての「日本の常識ではないものに触れる」ことができるのが輸入車を買うということなのでしょう。

国産車でも、これは日本人から世界のユーザーに向けてのメッセージではないか?そんなことを思わせる個性も見られたりします。かつてのように仕向け地ごとに細かく作り分けず、基本的には同じ仕様で販売をするクルマも増えてきました。そんなことが背景としてはあるのかもしれませんね。

パリの凱旋門前の渋滞

輸入車も日本で作られている?

そんな輸入車も実は日本で開発されたりしているのです。一つの国で南北に幅広く、特に真夏は機械にとっては苦手な高温多湿な環境になります。その環境でもなお、エアコンをかけて渋滞の中を走り回るというのが日本の夏、世界の環境でこれほどシビアなコンディションはありません。挙句にそこに、世界でも最もうるさいユーザーがいて、その環境下であっても故障しないクルマを当たり前だと思っています。ですので、世界の名だたる高級車も、最後の最後、発表前の総仕上げで、カムフラージュしたテスト車を東京の夏でテストする光景、注意していると時々遭遇するかもしれません。灼熱の砂漠地帯は、砂ぼこりは大変でしょうけれど、日本ほど蒸さないでしょうし。しかし、これは日本の環境もさることながら、世界の名だたるクルマが自由に選べる日本市場の目利きが影響している面もあるかもしれません。高性能な車、高級車が正規輸入されるうえに、それでも飽き足らず、日本も日本人も全く想定していないようなクルマを個人的に輸入する人までいる市場です。しかもその国でも、世界的に屈指の故障しにくいクルマを作っているわけですので、その国で海外からの船賃を上乗せして輸入するクルマには、どうしても、日本車以上のものを求める市場、それが日本なのです。過酷な環境下で故障しないように、というのはすなわち、日本に出しても恥ずかしくないクルマ、を海外メーカーが目指してくれているということ。私たち日本人としてはありがたいですよね。日本も意識したクルマ作りは、クルマの信頼性の向上に一役買っている、と言ったら少しおこがましいでしょうか。昔のイタリア車は壊れた、というのはイタリア車がひどいのではなく、日本の環境がひどいだけの話です。メルセデスが壊れないというのは、当時の輸入元のヤナセが国内で販売する前に相応の手直しをしていたから壊れないのです。ですが、今は海外のクルマもそれほどひどいことにはならないはず。

ですので、輸入車を選ぶか国産車を選ぶか。いよいよ予算と好み、そのあたりが一番の問題なのではないでしょうか。いよいよ、真の意味で「好きな車に乗ればいい」時代がやってきたと言ってよいと思います。

車のチェック



(中込健太郎)

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