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2025年07月06日 イイね!

2025年 F1イギリスGP レッドブル ドライバー比較

今週はイギリスGPです。

昨日の予選では角田選手は12位ということで、いい順位とは言えないけど最悪の状況から抜け出して良かったです。

というわけで、今日は昨日の予選データを決勝前に確認すべく、がんばってグラフ化しました。

まずはセクタータイムの比較です。
今回も条件の同じQ2での比較です。



セクター1と3が0.215秒と0.225秒でセクター2は0.07秒ということで、セクター1とセクター2で遅れており、セクター2はほぼ同等に走れていることがわかります。

次に走行データ全体を見てみます。


スタートラインから1コーナまでの直線と15コーナとその後の直線区間で差があることが確認できますが、その他はぱっと見ではあまり差がないように見えます。

さらに各コーナごとに確認します。

コース図と走行位置






走行データ
【1~5コーナ】


スタートラインの時点で約6km/hの差があり、その差が1コーナ手前までに徐々に少なくなっています。

ここで予選後の角田選手のコメントです。(オートスポーツより
「最後のアタックに入る直前の最終コーナーの立ち上がりで、少しパワーを失った感じがしました。それでターン3まででコンマ1秒ロスしたと思います」

角田選手のコメントどおりであればスタートラインの約6km/hの速度差は最終コーナ(17、18コーナ)立ち上がりのパワーロスが原因ということのようです。

3コーナのブレーキ開始区間、3コーナと5コーナ中央からコーナ出口区間で差があり、セクター1では0.215秒差あるため、スタートラインから3コーナまでで0.1秒差とすれば、3コーナと5コーナの遅れは約0.1秒ということになります。

【6~7コーナ】


6コーナは全体的に角田選手の方が速く、7コーナは角田選手の方がコーナ入口区間が遅くなっています。

【8~14コーナ】


シルバーストーンと言えば必ず出てくるマゴッツ、ベケッツ、チャペルはそれぞれ、10~12コーナ、13コーナ、14コーナの名称です。

10、11コーナは角田選手とタッペン選手の差はほぼなし、12コーナは角田選手の方が遅く、13、14コーナは角田選手の方が速く走れています。

走行データを見るだけだと、6コーナから14コーナまでのセクター2は角田選手の方が速く走れているように見えるのですが、実際は0.07秒遅れということなので、走行距離がどこかで長いのかもしれません。

いずれにしても、セクター2は走行データ上もほぼ同等に走れていることがわかりました。

【15~18コーナ】


15コーナはブレーキ区間は角田選手の方が速いのですが、冒頭にも書いたように、15コーナは最低速度も低く、コーナ出口からその後の直線区間でも遅いため、ここで大きく遅れています。

16コーナはブレーキ開始区間はやや速いものの、最低速度が低くその後の17コーナも遅くなっています。

この15~18コーナの区間はセクター3区間で、合計で0.225秒の差があるわけですが、その理由は15コーナと16コーナの最低速度から出口までの速度が遅いためだということがわかります。

ここで18コーナ出口後の直線区間を見てみると、コントロールライン位置では速度が同じになっているため、角田選手のコメントの「最後のアタックに入る直前の最終コーナーの立ち上がりで、少しパワーを失った感じがしました。」というのは本当のことだろうと思います。

全体を通してみると、3コーナ、15コーナ、16、17コーナと明らかに差のあるコーナもありますが、他のコーナはほぼ同等に走れているので、前回も書いたようにセッティングなどでもう少しだけ改善できればQ2のタッペン選手とはほぼ同じタイムで走れるようにはなると思います。

今日の決勝ではぶつからないように走れば10位以内も目指せると思うので落ち着いて走ってポイントゲットできることを願ってます。
Posted at 2025/07/06 21:14:29 | コメント(1) | トラックバック(0) | F1テレメトリー分析 | 日記
2025年06月29日 イイね!

2025年 F1オーストリアGP レッドブル ドライバー比較

先日のF1オーストリアGPですが、またしても角田選手Q1敗退、決勝も完走全車中最下位ということで厳しい状況になってきました。

スペインGPとは異なりフェルスタッペン選手と車輛の仕様もほぼ同じになっているということなので今回も走行条件の近いQ1の走行を比較してどこが遅いの確認します。

まずはセクターとラップタイムの比較です。


セクター1は0.2秒遅れ、セクター3は0.155秒遅れとなっていますが、セクター2は角田選手の方が0.1秒速く走れています。

では走行データを見てみます。

【1~3コーナ】


【4~6コーナ】


【7~10コーナ】


【コース図と走行位置】


まずスペインGP予選で差のあったブレーキですが、今回はブレーキ開始含めてほぼ差がありません。

3コーナのフルブレーキ区間が若干手前で4コーナのブレーキ開始減速Gが若干低いようにも見えますが、十分同等と言えると思います。

また、スペインGP予選で見られた謎の加速悪化もないわけではなさそうですが、結果的にタッペン選手と比べて全開加速区間で遅れていないので問題なさそうです。

ブレーキ区間、全開加速区間は全体的に良いものの1コーナではコーナ入口から出口、その後の直線区間で大きな差がついています。

1コーナの最低速度が低くすぎるため、その後の直線も影響を受け、1コーナとその後の直線だけで0.2秒遅れています。

予選直後の無線でも「フロントのグリップがなかった」と言っていて、これはまさに1コーナのこと指していると思われます。

ところが3コーナはフルブレーキ区間が微妙に手前な程度でブレーキ開始からコーナ出口までほとんど差がありません。

さらに4コーナではブレーキはほぼ同じで最低速度は若干低いものの加速始めが手前になっているため4コーナ後の直線は角田選手の方が速く走れています。

その結果セクター2は角田選手の方が0.1秒速いという結果になっています。

セクター3の7コーナ、9コーナはどちらも最低速度付近のみ遅く合計で0.155秒の遅れでした。

ほぼ同じように走れているコーナもあれば、大きく差がついているコーナがあるので、その理由を考えます。

コーナの種類で分けるのがわかりやすいので、各コーナをV字、直角コーナの二つに分けて、コーナ中の最低速度を確認しました。



結果としては、V字コーナは差が小さいまたはほとんどないのに対し、直角コーナは差が大きい傾向があることがわかりました。

10コーナも直角コーナなのですが、10コーナはタッペン選手と同じように走れているので、必ずしも遅いとか苦手というよりも、なにかのタイミングが微妙にズレたりすると途端に曲がりづらいとかそういことがあるのかもしれません。

結果だけ見ると惨憺たる状態ではありますが、スペインGPで差のあったブレーキはほぼ同じになり、V字コーナもほぼ同じように走れています。

その理由がフロアの変更などの仕様変更なのかわかりませんが、とにかく同じように走れています。

本当にフロントのグリップがなかったらタッペン選手と同じように減速できないし、コーナの種類によらず遅いはずなんです。

でも、V字コーナは同じように走れているのでタッペン選手の車輛と比べてグリップが低いわけではなくて、操作またはセッティングの差が原因と思うのでとにかく担当エンジニアとよく話をして、まずはタッペン選手と同じように走れるようにがんばって欲しいですね。
Posted at 2025/07/02 21:12:49 | コメント(3) | トラックバック(0) | F1テレメトリー分析 | 日記
2025年06月29日 イイね!

2025年 F1スペインGP レッドブル ドライバー比較その3

最近仕事が忙しくなってきました。

家に帰ってくるのは23時過ぎで在宅勤務も週に1回あるかないかなので、みんカラを更新する時間が取れません。

そんなわけで更新遅くなりましたが、今日はスペインGPカタロニアサーキット予選の角田選手とフェルスタッペン選手の比較の続きです。

その1では空力的な関係で直線が遅いわけではなさそうだということを書きましたが、ではどこで差がついているのかを今日は見ていくことにします。

まずはブレーキです。

ブレーキは①ブレーキ開始区間②フルブレーキ区間③ブレーキ弱め区間(コーナリング区間)の3つに分けることができます。

③はコーナリング区間で確認することにして、①と②を確認します。

コース図、走行位置についてはこちらを参照ください。




では走行データを見てみましょう。

角田選手の方が速いところを緑色、角田選手の方が遅いところを赤色の矢印で示しました。

【1~3コーナ】


【4~9コーナ】


【10~14コーナ】


グラフを見てわかること
1)1、4、5コーナの角田選手のブレーキ開始地点が手前になっている
2)4、5コーナは角田選手のブレーキ開始時の減速Gが低い
3)4、5、7コーナの角田選手のフルーブレーキ区間が手前になっている。
4)どのフルブレーキ区間も減速Gに差はない

1コーナはブレーキ開始の減速Gは低くないものの、途中で一度ブレーキを弱めて再度フルブレーキをするような速度変化になっています。

カタロニアサーキットでフルブレーキが必要なコーナは1、4、5、7、10コーナで、10コーナを除きブレーキ開始時、フルブレーキ位置で差がついているということがわかりました。

それと、F1にはABSがついていないのでフルーブレーキ区間の減速Gに差があると思っていたのですが、今回の走行データを見る限り減速開始直後を除き減速Gには差がないということもわかりました。

次はコーナ区間です。
※グラフに時間差が書いてありますが、サンプリングタイムの関係上あまり正確とは言えないため、参考程度に見てください。

【1~3コーナ】


【4~9コーナ】


【10~14コーナ】


1~2コーナでは入口から出口まで角田選手の方が速く走れています。

ただし、その1で書いたように2コーナ出口のスロットル全開にするのが遅く途中で追いつかれています。

4、5、7、10、12コーナは角田選手の方が入口のブレーキを弱める位置が奥になっており、最低速度までの速度が低くなっています。

角田選手の方がコーナ最低速度が低いコーナは4、10、9、14コーナです

特に9、14コーナは250km/hオーバーの高速コーナでここでは明らかにコーナリング速度に差があり、かつその差がコーナ後の直線速度にも影響を与えラップタイム影響も大きくなっています。

9~10コーナで約0.1秒、14~コントロールライン+コントロールライン~1コーナで約0.16秒、この2つのコーナとその後の直線だけで全体0.587秒の内、約44%相当の0.26秒の差がついていました。

コーナ出口は4、5、8コーナで角田選手の方が早く加速できていて速度も高くなっていますが全てのコーナでコーナ出口以降に速度で追い越されているか、ほぼ同じ速度に追いつかれており、コーナ出口速度が高いことが生かされていません。

ここで不思議に思いました。

角田選手の方がコーナ出口速度が高いコーナがあって、かつ出口ではスロットル全開なのになぜ全てのコーナ後に速度で追い越されるか追いつかれているのか?

普通はこういう場合、ウイング等の違いによる走行抵抗差による加速の違いと考えるのですが、その1で確認したように走行抵抗差があるようには見えません。

4コーナ出口についてはスロットル全開が遅いことが原因に見えるのですが、2~3コーナ間の1030m付近や5~6コーナ間の2240m付近など明らかに全開であるにも関わらず追いつかれているところがあります。

そこで、どうのようなところで加速が悪化しているのかを確認しました。

すると、今までサンプリングタイムの関係でカクカクしているように見えると思っていた速度変化はその1で気が付いた1030m付近の謎の加速悪化のような速度変化になっていて、それは角田選手だけでなく、タッペン選手にもあることがわかりました。

ただし、その発生位置は同じではなく、かつ発生頻度は角田選手の方が多いこともわかりました。

その原因は今のところよくわからないのですが、発生位置の傾向として①ハンドル切り始め②縁石乗り上げ時③シフトアップ時 のどれか、または①②と③が同時の時に発生しているように見えました。

シフトアップ前のエンジン出力がシフトアップ後より低い場合、シフトアップ前の加速が悪く見えるのは当たり前で、シフトアップ中は加速しないことも当たり前なので、その影響なのかと思いましたが、F1のシフトアップはセミオートマだしもしそうであればタッペン選手でも同じように発生していなくてはなりません。

しかし、発生頻度が角田選手の方が多いのは不思議です。

F1のTV中継を見ているとタッペン選手がたまに「シフトアップが遅い」と文句言っているのでなにか関係ある気もしますが、体感できるくらいシフトアップが遅かったら角田選手も何かコメントしそうな気がするので違う気もします。

謎の加速悪化については謎のままなのですが、それは2~3コーナの間だけでなく、各コーナ間で発生していてそれが角田選手の加速が悪い原因のひとつになっていることがわかりました。

赤矢印で指したところが加速が悪いところで、シフトアップタイミングと合っているようにも見えるし、関係ないようにも見えます。




加速が悪く見える位置
※コース幅に対する位置のズレが大きいので実際の位置は車載動画で確認してください。

【1~9コーナ】


【10~14コーナ】


まだまだよくわからないとこもありますが、カタロニアサーキットの差をまとめると、角田選手はフェルスタッペン選手比べて
1、ブレーキ開始時の減速Gが低い場合がある
2、ほとんどのコーナでフルブレーキ位置が手前になっている、
3、コーナ出口の全開が遅い場合がある
4、高速コーナが全体的に遅い
5、スロットル全開区間で加速が悪くなる頻度が多い

以上のような差が原因で0.587秒の差となっていました。

以前も書いたようにタッペン選手は高速コーナがやたらと速い傾向があるので、そこは追い付けないとしても、ブレーキ開始時の減速Gが低いというのは具合が悪いと思います。

正直、このスペインGPの予選走行データを見る限り車輛の違いよりもドライバーの操作による差のラップタイム差の方が大きいように見えました。

もしかするとブレーキの差については選手の好みみたいなものがあってそれが合っていないだけなのかもしれませんが、角田選手から「ブレーキが好みに合っていない」というコメントが出てきていないので、このままでは改善しない可能性大です。

チーム側は今日見た走行データの100倍以上のデータを取っているはずで、担当エンジニアは何が原因なのかわかっているはずです。

しっかり担当エンジニアと走行データを見ながら話しをして改善して欲しいものですね。

昨日のオーストリアGP予選でも角田選手は厳しい状況が続いているので次回はオーストリアGPが遅い原因を確認したいと思います。
Posted at 2025/06/29 15:38:22 | コメント(1) | トラックバック(0) | F1テレメトリー分析 | 日記
2025年06月15日 イイね!

2025年 F1スペインGP レッドブル ドライバー比較その2

今日は昨日の続きにしようと思いましたが、角田選手とフェルスタッペン選手を比較する前に、タッペン選手はQ1→Q3でコースのどの部分でラップタイムを縮めているのか確認したいと思います。

ところで、その前に昨日のコントロールラインからの謎の加速の理由がなんとなくわかりました。

タッペン選手は予選で2周目、5周目、8周目、11周目の計4回の計時ラップを行っていて2周目以外を見てみたら全て角田選手と同じような加速になっていました。

したがって、2周目の計測結果がなんらかの理由で正しく測定できていないというのが今のところの推測です。

たとえばQ3の11周目と重ねるとこのようになります。


最高速度付近に若干の違いがありますが、タッペン選手5周目の最高速は同じだったので、走行抵抗も実際はほぼ同じだったのだろうと思います。

昨日の謎も解けたのでフェルスタッペン選手の予選中のラップタイム推移を見てみます。




Q1 2周目→Q3 11周目では0.95秒のラップタイムが短縮されています。

次にテレメトリーデータをご覧ください。


下の紺色の線が時間差を表していて、上に行くほどQ1の2周目が遅くなっています。(グラフ縦軸は右を使って、値は1/100してください)

グラフを見てわかるように、タイム差は各コーナのブレーキからコーナ出口まででついていて、全開区間ではほとんど差がついていないことがわかります。

ブレーキ区間やコーナ区間で速度が高くなっている理由は路面の状態が良くなってタイヤのグリップが増したからだと考えられます。

一方、タイヤのグリップが増しているのにコーナ出口の速度はQ1でもQ3でもほぼ同じというのはとても不思議です。

どうすればコーナ出口速度を変えずに走ることができるのか思いつかなったので、各コーナのグラフを拡大してみることにしました。

1コーナ


4~9コーナ


10~14コーナ


わかりましたでしょうか?4コーナを除き最低速度の位置が変わっています。

Q1に対しQ3ではブレーキ開始地点が奥側になり減速Gも高く、さらにコーナの最低速度位置も奥側に移動して最低速度も上がっています。

この走り方の変化はタイヤのグリップの変化に対し、コーナ出口の速度が変わらないようにするための方法だと思うのですが、コーナ中の最低速度位置は変わっているはずです。

タイヤのグリップによって最適な最低速度位置に変化があるとも思えないので、なぜこのような走り方をするのか大いに謎ですが、それでも角田選手より速いのですから恐らく理にかなった走り方ということなのだと思います。

ということで、謎は残ったもののタッペン選手のQ1からQ3がどこでタイムを短縮しているかよくわかったので、次回は角田選手との比較をしたいと思います。
Posted at 2025/06/16 08:05:10 | コメント(0) | トラックバック(0) | F1テレメトリー分析 | 日記
2025年06月14日 イイね!

2025年 F1スペインGP レッドブル ドライバー比較その1

今日はOpenF1で入手したテレメトリーデータを使って、スペインGPの角田選手とフェルスタッペン選手の予選の比較をしたいと思います。

スペインGP予選では角田選手がQ1敗退となってしまったため走行条件が同じQ1の走行データ比較を行います。

まずは、セクターとラップタイムの差です。

角田選手:1分13秒385 (5周目)
フェルスタッペン選手:1分12秒789 (2周目)




各セクターで約0.2秒ずつ、1周では0.587秒差です。

次に1周の比較です。


カタロニアサーキットのコース図、コーナ番号、セクター位置
※コース図はハンガロリンクと同様にGogle Earthで作成しました。

※セクター位置は時間とGPS位置から求めているので実際とは少しズレがあります。

1周全体を見てみると、250km/h以上の高速域での速度差が目立ちます。

また、レース後のニュースでも
”「これまでとはまったく異なることを試した。予選で大きなリアウイングを使ってパフォーマンスを出せるかどうか見たかった。我々のミスだった」とピエール・ワシェは述べた。”(F1-Gate.com)
と書かれており、大きなウイングが原因で走行抵抗が大きく、高速域の加速が悪かったんだろうな と考えた人が多かったと思います。

しかし、この走行データを見ると走行抵抗差による加速の差が原因には見えません。

まず、見てわかるとおり9コーナと14コーナではタッペン選手の方が最低速度が高く、コーナ出口速度も高いためその後の直線速度の差になっていることがわかります。

そして、9コーナと14コーナの最低速度差の原因はスロットルの戻し量の差が理由であることもわかります。

ここでコーナ出口速度差を考慮して、速度が同じになる位置で重ね合わせることにより走行抵抗差が原因の速度差がどのくらいあるのか確認してみます。

9コーナ~10コーナ


3250m付近から少し差が付きますが、わずかな差しかありません。

14コーナ~1コーナ(コントロールラインから1コーナをつなぎました)


タッペン選手はなぜかコントロールラインからの加速がよく、ここで大きく差がついています。

しかし、最高速度(エンジン出力と走行抵抗が釣り合う速度)はほとんど差がない(1km/h前後)ため、走行抵抗としてはほぼ同じではないのか?というのが僕の推測です。

コントロールラインからの加速差の原因は全くわからないので、知ってる方がいらっしゃいましたらぜひ教えてください。(バッテリーの使い方とかではないですよね??)

最後に1~3コーナを見てみます。


このラップでは1コーナは角田選手の方が最低速度が高いのですが、2コーナ出口での全開タイミングが遅く、タッペン選手に逆転されています。

その後3コーナでは4コーナのブレーキ位置まで、2コーナ出口でついた速度差を保っており3コーナ全域で速度差があることがわかります。

ところで、F1に限らず最高出力付近をずっと使って走行する場合、最高出力も走行抵抗も同じ車輛ではコーナ出口で速度差があっても、速度が上がるにつれて速度差が小さくなることが普通です。

ところが、この走行データでは速度差があまり小さくなっておらず4コーナブレーキ開始までずっと速度差があるためここも1030m付近の速度が同じになるように重ねて確認しました。


1030m~1450m付近までほぼ速度変化が一致しました。

1450m以降は少しタッペン選手の方が少し速度高いのですが、ここもわずかな差しかありません。

ここで、じゃあ1030m付近の速度変化は何が原因なの?ということになるので考えてみます。

この1030m付近の角田選手の速度変化をみると、少しカクカクしていてわかりずらいのですが、タッペン選手の速度変化と比較すると、角田選手は1030m付近で一瞬スロットルをオフにしたかのように加速が悪いことがわかります。

しかし、スロットルのデータを見ると角田選手も全開です。
ブレーキも踏んでいません。

ドライバーが操作できるものと言えば①スロットル②ブレーキ③ステアリング④シフトの4つしかないので④(シフトアップタイミングでのエンジン回転数変化)を確認しました。


差はあるのですが、このデータだと角田選手の方がシフトアップ回転数が高いことくらいしかわからないのと、昨今のF1のシフトアップ時間は1972年のモナコGPのように長くはないので、シフトアップ時間が0.2秒以上あるように見えるこのデータから何かを言おうとするのは無理がある気がするので③のステアリングを確認します。

がしかし、残念ながらOpneF1のテレメトリデータにステアリングホイール角度は含まれていません。

かつ今年のスペインGPはタッペン選手がポールポジションではなく、オンボード映像もないので、2023年のフェルスタッペン選手のポールポジションオンボード映像を確認しました。

その結果、1030m付近というのは2コーナから3コーナへ向けて左から右へハンドルを切り返す位置になっていることがわかりました。

※オンボード映像を見ると、2コーナの出口はもっとコースアウト寄りにいます。

結局、それ以上のことはわかりませんが、F1は舵角による加速の低下率が大きそうなので、恐らく角田選手の方が舵角が大きいとかの理由で加速が悪くなったのだろうと思いますが、いずれにせよ大きなウイングが原因ではないはずです。

本日の確認結果としては、大きなウイングやフロアの違いが原因と考えられるような高速域での加速、最高速度の差はほとんんどないということがわかりました。

次回はブレーキ、コーナを確認します。
Posted at 2025/06/15 00:29:18 | コメント(1) | トラックバック(0) | F1テレメトリー分析 | 日記

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サーキットで車を速く走らせるために必要なこととはなにか?を研究するのが趣味です。 日光、TC1000、茂原、を毎年走行してます。 2010年まではもてぎで開...
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