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2024年02月25日 イイね!

最低速度位置とラップタイムの関係その3

今日は第3回目です。

前回のおさらい。
シミュレーションの結果、最低速度位置が手前側の方がコーナ中央のときより区間タイムが良いという結果になりましたが、ハンガロリンクの1コーナの場合、コーナ中央でも加速と減速側の半径変化を対称とするよりも非対称としたとき(加速側よりも減速側の半径が小さい距離を長くしたとき)の方が区間タイムが良いことがわかりました。

ハンガロリンク 1コーナの中央非対称走行ラインの半径変化


そこで、今回は富士スピードウェイのTGRコーナでも中央非対称走行ラインの区間タイムを計算してみます。

まずはシミュレーション結果です。

シビックタイプRの場合




SF19の場合




走行ライン
●の位置がそれぞれの最低速度位置です。


シビックタイプR、SF19どちらとも富士スピードウェイのTGRコーナでも中央対称よりも非対称の方が区間タイムが良い結果になりました。

ハンガロリンク、富士スピードウェイの結果を表にまとめました。
表の値は最低速度位置 手前側区間タイムと中央非対称との差です。
+のときは中央非対称が遅いときです。


シビックタイプRのハンガロリンク1コーナを除き、最低速度位置はコーナ中央で加速と減速の半径変化は非対称のときが最も区間タイムがよいという結果でした。

今までの結果からわかったことを整理すると
1、ドライビングスタイル3でコーナの奥側とした位置は実際はほぼコーナ中央に位置している。

2、FSWのTGRコーナ、HGRの1コーナの場合、シビックタイプR、SF19どちらとも最低速度位置をコーナの中央よりも奥側にするとシミュレーションの区間タイムが遅くなる。

3、FSWのTGRコーナ、HGRの1コーナの場合、シビックタイプR、SF19どちらとも最低速度位置は同じコーナ中央でも、加速と減速の半径変化を非対称としたときの方が半径変化を対称としたときよりもシミュレーションの区間タイムが最も速くなる。

ここで、今まで得られたシミュレーションの結果からドライビングスタイル3の結論を修正すると、「欧州式ドライビングスタイルとは加速側よりも減速側の半径が小さい距離が長くなるような走行ラインを摩擦円の縁で走る走り方のこと。」ということになろうかと思います。

実際のSF19はコーナの中央よりも奥側に最低速度がくるように走っており、今回のシミュレーションの結果とは異なる走り方になっているので、この理由についても考察が必要ではありますが、ひとまずこれは置いておいて次の3つについて検討したいと思います。

1、加速側よりも減速側の半径が小さい距離が長くなるような走行ラインの方が速くなる理由。

2、ハンガロリンクの1コーナではシビックタイプRとSF19で最も速い走行ラインに差が発生した理由。

3、ヘアピンコーナ以外のコーナの場合でも同様のことが言えるのか?

それでは、引き続きがんばって考えます。
Posted at 2024/02/25 23:55:00 | コメント(0) | トラックバック(0) | サーキット走行理論 | 日記
2024年02月21日 イイね!

最低速度位置とラップタイムの関係その2

昨日は、「最低速度位置がコーナの奥側の方が速い」というこれまでの僕の説が、富士スピードウェイのTGRコーナでは成立してなくて具合が悪いので、”これはコースの違いが影響しているのである”ということにしたところで終わっておりました。

今日はその続きです。

まずはシビックタイプRのハンガロリンクの1コーナのシミュレーション結果を見てみましょう。
ハンガロリンクは1コーナ後の1000m地点の通過時間で比較します。


ドライビングスタイル3のときは、日本式を640m、欧州式を646mとして計算していたのですが、今回は昨日のコーナ中央位置の定義によりコーナ中央を確認したところ、645mがコーナ中央であることがわかったため、コーナ中央を645m、手前側を637m、中央より奥側の650mの3種類で計算しています。
半径の最小値はどの場合も31mで同じです。

また、走行ラインについては前回の計算とは別に再度設定し直して計算しました。

結果としてはグラフを見てわかるように今回は最低速度位置が最も手前の637mが中央の645mに対し約0.03秒以上も速いということになってしまいました。

さらに具合が悪くなってきたので原因を探ることにします。

まずは、最低速度位置が手前側が速くなった原因です。
これは、走行ラインの設定が原因でした。

前回もそれなりに作り込んだつもりだったのですが、少し詰めが甘かったらしく、約0.05秒も前回の設定の方が遅くなってました。

走行ライン
赤色が今回の走行ラインで、青色の手前(旧ライン)が前回の走行ラインです。


走行ラインだと差がわかりずらいので、速度と半径の変化も見てみます。


前回の走行ラインは微妙に遠回りをしていて走行距離が長く、かつ加速側の半径も小さめに設定していたため加速側の速度が低くなっていました。
(アンダーで微妙にクリッピングポイント外して、出口のラインが苦しくなった状態です。)

もうひとつ理由があり、今回の最低速度位置645mの走行ラインは最低速度位置がコーナ中央になっているので、半径変化を加速と減速側で等しく対称になるように設定していますが、前回は”欧州式”の例として実測の速度変化に合わせて加速と減速側の半径変化が非対称になるようにしていました。

そこで、最低速度位置は645mで、途中の速度変化が欧州式っぽくなるような”最低速度位置 コーナ中央 非対称ライン”なるものを設定し計算しました。

すると、加速と減速の半径変化が等しいラインと比べて非対称ラインの方が約0.02秒速くなりました。

走行ラインと速度、半径変化




まとめるとこんな感じになり、前回と今回で結果が逆転した原因はわかりました。
中央非対称が前回の欧州式で手前(旧ライン)が前回の日本式です。


しかし、”最低速度位置 コーナ中央 非対称ライン”は対称ラインと比べると速くはなったものの、まだ最低速度位置が手前側のときの方が速いことに変わりはありません。

コースをハンガロリンクで計算すれば「最低速度位置がコーナの奥側の方が速い」ことが再確認できるはずと信じて計算してみたものの、結果的には元とは全く逆の「最低速度位置がコーナの手前の方が速い」という結論になってしまいました。

しかも、最低速度位置が中央より奥側の650mはがんばって走行ラインを何度も作り直しても変わらず遅いのです。

どんどん具合が悪くなって頭痛がしてきましたが、何度見直しても計算におかしなところはなさそうだし、前回の結果との逆転理由もわかったので、次回はもう一度コースを富士スピードウェイに戻して計算してみたいと思います。
Posted at 2024/02/21 22:20:28 | コメント(0) | トラックバック(0) | サーキット走行理論 | 日記
2024年02月20日 イイね!

最低速度位置とラップタイムの関係その1

今日は前回の続きです。

まず最初に僕のブログを読んでいただいているみなさまに謝らなければなりません。

今回、いろいろ計算した結果、最低速度位置がコーナの奥側の方が速い(ラップタイムが良い)ということでもなさそうだということがわかりました。

大変申し訳ありません。

実際のスーパーフォーミュラの走行データを見る限りは最低速度の位置はコーナの奥側になっているし、速い人の走行データを見てもそういう傾向になっているので、完全に間違っていることもなさそうなのですが、少なくとも僕のサーキットシミュレーションの結果だけからは「最低速度位置がコーナの奥側の方が速い(ラップタイムが良い)」とは言えないことがわかりました。

ということで、長くなりそうなので、今日は第1回目です。

まずは今回の例題に選んだSF19の富士スピードウェイの走行データに合わせこみをします。

全体


TGRコーナ(1コーナ)拡大


減速については全体でなんとなく合うようにした結果、TGRコーナでは減速が緩くなりましたが、今回は相対比較が目的なのでこれで良しとしました。

また、TGRコーナの最低速度位置は走行データでは785mに対し、今回の合わせ込みでは780mとしています。(理由は後述します)

今回の計算条件
 車両重量:750kg
 出力:420kW(570ps)相当
 最大横G:1.72
 最大加速G:1
 最大減速G:1.4
 揚力@100km/h:155kgf

上記条件で合わせ込み後の速度変化見てわかるように実際との差がそれなりにあるので、SF19というよりはSF19っぽい性能のクルマのシミュレーション結果として見ていただければと思います。

早速ですが、今回の計算結果です。
このグラフは横軸がコントロールラインから最低速度位置までの距離、縦軸がTGRコーナ後の1200m地点での通過時間です。
(走行ラインによる距離の差があるため、その分の補正をしています。)


今回の計算では、コーナ中の最小半径を30mで固定して、コントロールラインから最小半径位置(=最低速度位置)の距離を755m、765m、775m、780mの4種類で計算しています。

ところで、今までは見た目で中央っぽいところをコーナの中央としていたのですが、コーナの中央の定義が不明確だと、コーナの奥側とはどこなのかも不明確になってしまうため、今回 どこをコーナの中央とするのか?を明確にすることにしました。

今回僕が定義したコーナの中央
「曲率変化が加速側、減速側で同じで、かつコース幅いっぱいの走行ラインの最小半径位置をコーナの中央とする」

文章だとわかりずらいので、図とグラフをご覧ください。

コース図上の走行ラインではこんな感じです。


横軸を距離、縦軸を半径としたグラフではこんな感じです。


今回の定義に当てはめると富士スピードウェイのTGRコーナの中央はコントロールラインから約765mの地点となりました。

TGRコーナの中央は約765mなので、今回の計算では最低速度位置がコーナの中央のときが一番速いということになりました。

さんざん「最低速度位置がコーナの奥側の方が速い」と書いたのにかなり具合が悪い展開になってきました。

しかし、どう計算しても(走行ラインをいろいろ変えても)、やっぱりコーナ中央が最低速度になるような走行ラインのときが最も速いという結果にしかなりません。

もしかしたら、シビック タイプRで計算したら違うのではないか?と思ってシビックタイプRでも計算しました。


微妙にですが最低速度位置が最も手前の時が最も速いという結果になりました。
これはかなり具合が悪いです。

具合が悪いので、”これはコースの違いが影響しているのである”ということにして、続きはまた明日以降にアップします。
Posted at 2024/02/20 23:54:51 | コメント(1) | トラックバック(0) | サーキット走行理論 | 日記
2024年02月11日 イイね!

2022年 SF19 Rd.2 FSW 走行データ

以前書いたドライビングスタイル3の中で、「最低速度位置がコーナの奥側の方が速い(ラップタイムが良い)」ということを書いたのですが、なんで?と聞かれるとわからないので考えることにしました。

”最低速度位置を奥側にする=コーナ中の減速区間を長くし、コーナ中の加速区間を短くする” ということになるので、コーナ中の減速区間が長い方が速いということになります。

ここで減速時と加速時のクルマ特性の違いを考えます。
①減速時の方か加速時よりもタイヤの摩擦円が大きい
(減速は4輪で、加速は2輪で行うことが理由なので、4WDには当てはまりません)
②加速時はエンジン出力によって、加速度に上限があるため、タイヤの摩擦円の縁で走れない領域がある。

①②両方とも減速に比べて加速時は発生可能な加速度が低いということを意味しています。

①か②、もしくは①②の両方が「最低速度位置がコーナの奥側の方が速い」ことの理由なのですが、どちらなのかがわかりません。

そこで、サーキットシミュレーションで計算して確認しようと思うのですが、今回はスーパーフォーミュラの富士スピードウェイ走行データをもとにして計算することにしました。

そんなわけでまずはYouTubeで情報収集です。
今回は2022年第2戦のポールポジションを獲った野尻選手の走行データです。


これをいつものようにサ走研でエクセルデータ化します。


この速度データだけだと、最低速度位置がコース上のどこかわからないので、グーグルマップの距離測定機能を使って位置を確認します。

例えば、ADVANコーナ(ヘアピン)の最低速度位置は約2015m付近なのですが、ADVAコーナの内側縁石の頂点がおおよそ2000mなので、内側縁石の頂点よりも少し奥が最低速度地点ということがわかります。



サーキットシミュレーションの合わせこみで作成した走行ラインとグーグルマップの距離と比較することで、走行ライン上の距離を確認することもできます。

今回、速度に対して合わせこみを行った走行ラインもグーグルマップで測定した距離とほぼ同じ距離になりました。


また今回は最低速度の位置に注目しているので、走行ライン上に最低速度位置を赤丸で表示して車載映像の最低速度位置と比較をしておおよそ合っていることも確認しました。

ここで1コーナとコカ・コーラコーナの最低速度の位置を見てください。
僕が考えていたよりもずっと最低速度位置が奥でした。

コカ・コーラコーナにいたっては、もはやコーナが終わりそうな地点でようやく最低速度です。

「最低速度位置がコーナの奥側の方が速い」などと散々書いた後で、日本でもっとも速い車輛の走行データがそうなっていなかったらマズいなぁって思っていましたが、想定以上に奥側になってて安心しました。

したがって、今回の走行データに合わせこみをしたものを最低速位置を奥側にする走行ラインとして使用し、最低速度をコーナの中央にした走行ライン、最低独度をコーナの手前側にした走行ラインの3種類で、先ほどの①②の条件を変更したシミュレーションを行い、「最低速度位置がコーナの奥側の方が速い」理由を明らかにしたいと思います。

今週はデータ収集と合わせこみに時間を使って条件別の計算ができなかったので、引き続きがんばります。
Posted at 2024/02/11 22:32:10 | コメント(1) | トラックバック(0) | データロガー | 日記
2024年02月04日 イイね!

F1-Tempo.com

S2000のバッテリーが弱っていて、エンジンがかからないと以前のブログで書きましたが、予備のバッテリーつないでもかからなくなってしまったので、諦めて新品バッテリーを購入しました。

今まで使っていたバッテリーは去年の2月ごろに購入し1年しか経っていなくて非常に勿体ない気がしたのですが、いざという時にエンジンがかからないのはマズいので止むなしです。

今回も今までと同じGSユアサのGCスタンダード40B19Lを近くのジョイフル山新で購入しました。 お値段は税込み4780円でした。

帰ってきて交換したところ、冬とは思えないほど元気にスターターが回りエンジンかかりました。


さて、本日の本題はF1-Tempo.comのご紹介です。

ここ数年、YouTubeなどで車載動画に速度データが記録されている映像を見る機会が多くあります。
また、スーパーフォーミュラでも去年からSFgoというアプリでテレメトリーデータをみることができるようになりました。

しかしながらグラフ化したものはなかなか見ることができません。
グラフ化してあれば他のドライバーや他のカテゴリーなどとの比較にも使いやすいので、できればグラフ化したものまたはデジタルデータが欲しいというのが正直なところです。

そこで、なにかいいサイトないかなぁ~と探したところ上記のF1-Tempo.comというサイトがあることを知りました。

こちらのサイトでは、F1のテレメトリーデータをグラフで見ることができます。
データは2018年から現在2023年分の全てのGP、全てのドライバー、全てのラップ(たぶん)のデータを見ることがきます。

機能としては、横軸の走行距離を選択した距離の範囲だけに拡大するとか、3つのデータを重ねて表示する等の機能があり、とても使いやすいものでした。

これを見ると、フェルスタッペンはどこが速いのか?等よくわかります。

ということで、F1の走行データに興味のある人にはとてもオススメのサイトなので是非ご覧ください。(無料です!)
Posted at 2024/02/04 21:59:37 | コメント(2) | トラックバック(0) | データロガー | 日記

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サーキットで車を速く走らせるために必要なこととはなにか?を研究するのが趣味です。 日光、TC1000、茂原、を毎年走行してます。 2010年まではもてぎで開...
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