2011年08月18日
墓参りで遭遇した不届き者
終戦記念日の黙祷時間が過ぎた頃から急激に発熱し、頭痛、関節痛、全身の倦怠感に襲われ、そのままバッタリと倒れ込んでしまい、今現在も、強烈な抗生剤を武器に免疫部隊が展開した激しい局所戦のリバウンドによる悪寒から、ほとんど冷房要らずと、エコで過酷な夏風邪を罹患してしまった今年のお盆。
紫色に腫れた左腕の点滴痕が時々伝える鈍い痛みにより、生命活動を維持していることをなんとか知覚しているリビングデッドなメタラーが、ここ数日間、みんカラで出来たことと言えば、何シテルに投稿することが精一杯(泣)
皆様のページにお邪魔することも叶わず、書きたいことが山ほどあるのに、PCすら開ける気力をも失った不義理をお許しいただきまして、ようやく体を起してキーボードを打つぐらいにまで回復いたしましたので、つい先日、家族でお墓参りに出向いた時、遭遇した不届き者について書き進めたいと思います。
思考や記憶の混濁が若干残っているため、文中の細かい齟齬は看過してください。
え?いつものことだって??それはあとで纏めてお伺いするということで(汗)
私の実家から、車で約30分の場所にある郊外の合同霊園。
それほど遠くにある訳ではないため、お墓参りは我が家の毎月の行事ながら、お盆とお彼岸は実家の父母を拾い、妹を連れて、一族で行くのが恒例。
今年も、しっかりとご先祖供養をすべく、供物、供花など前もって取り揃え、なるべく涼しい時間に済ましてしまおうと早めの時間に出発した霊園の駐車場は、シーズンだけあってお参りの車でごった返しておりました。
丁度、日陰になる位置に、1台だけ停められるスペースを運良く見つけることができ、車を滑り込ませて、トランクからお参りセットを取り出し、さて、ご先祖供養に向かおうとしたその時、物凄い勢いで駐車場に入って来た黒のbBが、あろうことか、2台分しかない車イスマークのど真ん中に車を停めてしまっているではありませんか。
ベタベタにローダウンし、LEDやらメッキ系のヒカリものがこれでもかと散りばめられた、いわゆるギャルソン仕様の下品なデコレーションに包まれ、タダものならぬオーラを発するこのbB。
頭をよぎるのは、1年前、大学の友人を乗せている時に遭遇し、ひと悶着あった軽自動車との1件。
『いやいや、外見や多少の挙動で人を判断してはいけない。
きっと、このスペースに停めなくてはならない、なにか正当な事情があるはずだ。。。』
お墓参りを終えた家族連れや、今から向かおうとするご高齢のご夫妻やらが、見守る中、そこから降りて来たのは、、、、、
黒ずくめの恰好をした若夫婦と、小学生ぐらいの兄妹の、いかにもといった雰囲気の家族連れ4人。
駐車場内を猛スピードで走り回って車イススペース2台分を陣取り、下品過ぎるカスタマイズのbBから現れた、あまりに出来過ぎなステロタイプ親子に、騒然となる場内。
『まだ分からんぞ。お墓参りに来て、敢えてここに停めるぐらいだから、しかるべき理由があるはず。』
と、車を見ると、車イスマークもどこにもなく、セッタを鳴らしてガニ股で歩く親父、子供を急かす母親、そしてふざけながらその後を追う兄妹の姿・・・
『あれ??』と私が思うよりも早く、行動に出たのは、戦後の復興を支えた世代であり、曲がったことは大嫌い、据え膳食わぬは、、、いや、義を見てなさざるは勇なきなりが信条の、若干気の短い、うちの父(喜寿:剣道3段&組手師範)だったのでした。
「ちょっと、あなた。」
「はい?」
「今日はお年寄りも多いので、そこは空けておいてもらえないかね。」
「は?何言ってんの??」
「それに2台分も使ったら、ご先祖様も感心しないだろうよ。」
「うちのご先祖はうちの問題だろ。ほら、行くぞ。」と子供たちを促すbBオーナー。
「いやなに、お盆で混む今日ぐらいは、思いやりというのかな、気遣いというものがあってもいいのかと思ってな、老婆心ながら声を掛けさせてもらったんだ。」
「はいはい、、行くぞ行くぞ、、、、」さらに迷惑そうに父の言葉を流すその男親に、
「ちゃんとした理由があって停めているんなら、私が悪かった。」
腐っても親ならば、子供の手前、分かってくれることを期待し、無用な赤っ恥をかかないよう言葉を選んでいた父でしたが、これは何を言っても無駄だと、怒りを通り越し、諦めかけたその時、
「やっぱりいけないと思う。。。。」と口を開いたのは、連れていた小さな妹でした。
しかし、自分をどうしても正当化したい若夫婦は、
「すぐ済むからいいじゃねえか。」「そうそう。」と尚も子供たちの背中を押して、早足になりかけたところで、
「いや、あんたらは分かっとらん。」と、珍しく腹式発声で気合のこもった声を出した父。
そして、その声に感応するかのように、周りからは、
「嬢ちゃんが正しい。」
「ご先祖様にお目玉喰らうぞ~。」など遠巻きに起こる野次。
しまいには、「あ~若いのにかわいそうに、、、きっと心に障害があるんだね。」との痛烈な一言に、バツが悪くなった男親は、
「ああああああ、もう分かったよ。お前ら、先に行ってろ。」とbBを車イス駐車スペースからどかして、離れた位置に移動させたのでした。
セッタをパタパタ鳴らして、自分の家族のもとへと合流するbBオーナー。
顔を伏せたままの母親とは対照的に、父親を迎える子供たちは、どこか晴れ晴れとした顔をしているように見えました。
帰りの車内で、「お父さんたら、すぐ血が頭に上るんだから。ほんと、気をつけてくださいね。はい。」と血圧の薬を手渡す母にたしなめられた父は、
「そうか?ああいうのを見ると、ほっとけんのだ。なあ、V!!」と話を私の方に向け、
「う、うん。。。。」
「本来なら、お前から一言ないとイカンのじゃないのか?」となんだか説教くさい雰囲気に。
「いや、なんか理由があるんじゃないかって、、、思うじゃん。」
「だらしない奴じゃなぁ、、、、昔から言い訳ばかりしよって、、、、」
「だらしないって、、、トラブルになったら、どうすんのよ!?」
「自分の尻は自分で拭けだ、ダハハハハハ。」と最後まで突き放す父に、不惑を迎えてもなお、背中で叱られた気がした、今年のお盆に現れた不届き者とのちょっとしたエピソードでした。
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Posted at
2011/08/18 18:22:15
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