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2025年08月16日

星降る宿へ~ビーナスラインを抜けて~

星降る宿へ~ビーナスラインを抜けて~ ※お断り:長文&画像多めです。

先月、この夏休み、どこか行きたいところはないかと娘に尋ねたところ、
「う~ん、、、一度でいいから満天の星空を観たいな。」
との、智恵子抄のワンフレーズ『 ほんとの空が見たいといふ。』を彷彿とさせるコメントが。

将来、宇宙にかかわる仕事を夢見て、文系の私や息子とは裏腹に、嫁と同じ理系を殊勝にも選択し、現在、夏期講習を絶賛受講中の娘は、ぶっちぎりのリアリストでもあり、『言ってみたけど無理だろうなぁ。』的な諦観を多分に含んだ口調だったことから、
『ならば、その願い、叶えてやろうじゃないか。』と神龍に成り代わり、宿探しをしたところ、盆真っただ中だけに、良さげなところは全然空いてない(汗)

やっぱり無理かもと、半ばあきらめ気味に、とある旅行サイトで検索したところ、星が見られる宿のド本命である美ヶ原高原の山本小屋の1部屋を、奇跡的に抑えることに成功したのでした。

※サイトより拝借しております。

娘は毎年の流星群を楽しみにしておりまして、しかしながら、名古屋の空は、2等星すら視認するのがやっと。
それならと三河や岐阜の山奥に見に行くのですが、都市部の明かりが入り込み、満天の星空とは言えない。
私自身、中学生の頃、塩尻に住む従兄に連れて行ってもらった、とある高原で、そこで寝転んで見上げた、まるで宇宙に居るようかのような星空の感動が忘れられず、いつか、家族で行きたいと思っていたところに、娘のリクエストがあり、今回の旅路と相成ったのでした。
ただ、2名しか予約が叶わなかったため、嫁はニャンコたちのお世話で留守番、私と娘の二人旅。

幸いにして、反抗期が早めに終わり、良く聞く思春期の娘と父親との殺伐とした関係は、我が家には当てはまらず、父親と2人だけでの旅行に娘は何の抵抗もなく、ひたすら楽しみにしている様子。

G80かF20で行くかについては、山本小屋に続く道が砂利で、低車高車では来ないでくださいとのことだったため、比較的、車高がマシなF20に決定。

当日のルールはただ一つ。
施設に入ったり、他の人の前では、きちんと「お父さん。」と呼ぶこと。
こんなご時世、第三者に向けた関係性をはっきりさせておかないと、パパ活か、はたまた年端のいかないJKを連れまわす不審なメタラーがいると通報でもされたら、色々と台無しになってしまいますので、しっかりと申し合わせしておかないとです。

渋滞が幾分穏やかな午前中に荷物を詰め込んで出発。
天気は曇り予報でしたが、昨日までの雨天から回復に向かい、猛暑らしい夏日が戻ってきている。
途中、中央道の自然渋滞に何度か嵌るも予定通り、駒ヶ岳で昼食を。



そして、ICを降りて、楽しみなビーナスラインはと申しますと、F20のハンドリング、サイズ感は、この高原道路にちょうど良く、DMEチューンを施されたN13の幅広いトルクバンドは、8ATの緻密な制御が加わり、ヒルクライムには十分すぎるほど。
さらに、ネオバとえちご屋のブレーキパッドは頼もしく、もし、G80で来たなら巨体とパワーを持て余すこと必至。

気持ちよく標高2,000m付近まで登りきれたと思いきや、初心者マークの軽に引っ掛かって車列が全然進んでいかない上に、美ヶ原高原美術館まで伸びた大渋滞が(汗)


廃業し、駐車場となっているレストラン跡地に車を止め、徒歩で美ヶ原美術館&道の駅に向かい、トイレ休憩やらを済ませ、テラスに行くも、残念ながら、霧が濃くて雲海は見られず。

山本小屋に続く町営駐車場も大混雑で、余裕をもって出発したはずなのに、ほぼチェックイン予定時刻に到着。

駐車場は、こんな感じ。

そうなんです、ここ5日間は雨天が続き、深い霧と雲が広がっていたのです。
楽しみにしてた満天の星空が見られるか、それだけが気がかり。。。


ここ山本小屋は、昭和のテイストがそこかしこに残るノスタルジックな館内で、ホテルのようなアメニティやらサービスはなく、WiFiはロビーだけで他は全て圏外、部屋には冷蔵庫も空調もなく、TVが置いてあり、お風呂やトイレも共用と、登山客やヒッチハイカー用に振り切った宿。


それでも、食事は美味しく、そして部屋も落ち着いた和室で、ゆったりとくつろげることができました。

夕食後、少し、散策に出ることに。
まだ霧が深く、宿が出している夜の予報は雨。

それでも、一縷の望みを託しながら、夕暮れに包まれつつ、美ヶ原の塔まで歩いて行くも、分厚い雲が覆っており、星空は望むべくもなさそう。
しかし、西の方に雲の隙間が現れたため、もしかしたらと、一度、宿に帰り、厚着をして再び、塔に向かっていると、次第に、雲の隙間が広がり、星たちが現れてきたではないですか!!


この日のために買ったレジャーシートを広げ、娘と横たわり、まず目に入ってきたのが、夏の大三角形。
デネブ、ベガ、アルタイルの1等星がまるで、名古屋で見る金星の様に輝いている。
そして、夜の帳が折り、空がどんどん広がっていくのと同時に、無数の星たちが頭上で輝き始めたのでした。
標高2000m、障害物や地上の光は一切なし、澄んだ空気の中、360℃のパノラマビューを星のきらめきが埋め尽くす、まさに満天の星空がそこに。

※スマホの露出では撮影できず、こちらもサイトから拝借しております。

どうせ雨と雲で星は見られないと踏んで、やってくる人達もなく、ただ、人知を超えた壮大なロマンに息を飲み、感動に打ち震えながら、宇宙と一体になったような感覚に浸る親子2人。
数十年ぶりに見る天の川、そして1等星かと見間違えるような北斗七星などのメジャーな星座や、ペルセウス座流星群と重なったこともあり、尾が長くて大きな流れ星や彗星も観測でき、宇宙に流れるような悠久の時間を心行くまで満喫して、宿へと引き返しました。

部屋に戻ると、勉強道具をやおら引っ張り出して、勉強を始める娘に、折角の旅行だからそんなことはしなくてもいいんじゃないかと伝えるも、夢に向かう決心が新たになったようで、居ても立っても居られないとのこと。

その後、展望風呂で汗を流し、朝の散策ツアーに備え就寝。

朝5時に起床し、バスに乗って王が鼻へ。
雲海と富士山のご来光が見えるはずだったのですが、生憎の濃霧で高原植物の鑑賞会に。
驚いたのは、そんな時間でも、沢山の観光客やハイカー達が来ていたこと。


宿に戻って絶品の朝食を摂り、しばらく仮眠してからチェックアウト。

それにしても、宿のバイトが全員イケメンだったのは、何かの偶然なんだろうか、それとも顔採用を徹底しているのか謎でしたが、併設しているふるさと館で、お土産やらを買い込み、ビーナスラインのダウンヒルへ。
ここでもF20のハンドリングは素晴らしく、足の硬さはあるものの、タイヤのトレッドを効率よく路面に接地させながら、必要最小限なロールで荷重移動させ、ネオバの鬼グリップが多少の破綻もすべてを受け止め、ハイペースで駆け抜けることが出来ました。
途中、観光名所では渋滞が起き、ロードスターはじめ、カブリオレが多いのはもちろんのこと、それ以上に、バイカーが大発生しておりまして、沢山のバイカー達がすれ違いざまに、
「やえ~」のサインを交わしているのを見て、あのことが思い起こされ、胸が少しだけキュッとなったのはここだけの秘密。

娘は、最初は下りの峠を怖がったものの、車酔いすることもなく、車窓からの絶景を楽しんでいる。

そして、次なる目的地、諏訪大社の上宮に到着。
娘のたってのリクエストで、前々から行きたいと言っていた、何だったか忘れたゲームの聖地。

荘厳なたたずまいの中、お参りを済ませ、参道にあるお食事処「大商」で早めの昼食を。


かけそば550円、本場だけあって、めちゃうまし♪

名物のところてんをテイクアウトしたところ、嫁が大絶賛し、次は絶対に連れて行っくことを約束させられました。

そんなこんなで、1泊2日の満天の星を見る親子旅が終わり、天気予報を裏切って、奇跡的にお目当てだった星々を目の当たりにすることができるなど、掛け替えのない思い出となったこの夏。


F20の燃費計も、往復500㎞を走りきったところで、総燃費10.1㎞と再び大台超えを達成。

その娘は、明日から、高知の友達に会いに、嫁と再び、1泊2日の旅へ。

そして、この旅を終え、私にも一つ夢が出来たのです。
もし娘の夢がかなって、将来、宇宙にかかわる仕事ができたのなら、もう一度、ここに来て、満天の星空の下、星々を見上げながら、そのどこかで娘がしているであろう仕事を探し、今日のことを懐かしく思い出して目を細める、そんな日がいつかやって来ることを、思い描かずにはいられなかったのでした。

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Posted at 2025/08/16 23:24:35

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この記事へのコメント

2025年8月17日 0:02
娘ちんの夢とVさんの夢の約束の地となりましたね!
イイネ5回くらい押したいところですよ!
こちら茨城も県北の山奥では標高1000mにも満たない場所でも天の川が堪能できます🎶
ただ標高低いのもあり夜でも暑くて汗だくなのがキツイっす。
今年のお盆休みはしっかり休めた休みでした。
身体を休めることを基本にしながらも車弄りを満足できるほどできたので特に出かけてないけど充実したような。
まぁ毎年この時期の地元の花火大会を遠目に見ながらのドライブはなんとも夏の終わりと今年も相方できなかったなと寂しさを感じてます💦
そして今夜は地元スナックの浴衣デイとやらに騙されて(爆)
ちなみに転職してストレスがほぼ無いための最近は夜の街のお酒もほとんど飲まずに……3ヶ月ぶりにおにゃのこの柔肌に手が出そうでヤバいっす(笑)
コメントへの返答
2025年8月17日 10:14
tetsuさん、ありがとうございます(嬉)
はい、満天の星空を眺める小さな夢がかない、大きな夢が一つ増えました。
天の川が拝めるところにお住まいだなんて、毎晩、望遠鏡、覗いちゃいますよ(驚)
さすがに2,000mともなると、涼しい通り越して肌寒く感じましたが、澄んだ空気は別格でした(余韻)
E36M3とFCの名車2台に掛ける愛情、私だったら、お盆休みがいくつあっても足りなくなってしまう(羨望汗)
G系は、その辺り、全然ドラマがないので少々寂しいというか、基本かまってちゃん好きなので、過去、メンヘラに巻き込まれる事故も多発しましたが(謎汗)
でもって、浴衣ディなるイベント、男子たるもの、オチが分かってはいても、行かざる得ない気持ち、良く分かります!!
地元のビアガーデンに、バドガールが来た時も、ツレたちと色々と膨らませて突撃し、世知辛さを学ばせていただきました(思出涙)
ストレスフリーなのは素晴らしく、そして柔肌は潤いと活力を与えてくれますので、ここはかつての池田高校のごとく、攻めダルマと化す時ではないかと👍もちろん、合意の下ですけど(笑)
2025年8月17日 0:44
こんばんは〜😃
子供の頃(田舎育ちです笑)は、ちょっとした山に行けばすぐに満点の空が見れたものですが、今では難しいでしょうねぇ
しかも、天すらも味方にするとは!
日頃の行いでしょうかねぇ
良いお話でした😭うんうん
コメントへの返答
2025年8月17日 10:26
やすさん、いらっしゃいませ~☆
そうなんです、実家は田園のど真ん中にあり、小さい頃は、天の川も4等星ぐらいまでは肉眼で見ることができたんですが、でっかいパチンコ店やら幹線道路やらができ、星なんぞ望むべくもなく、騒々しく変わり果ててしまいました(涙)
いやはや本当に、XMENのストームばりの異能力者か、はたまた、私の日ごろの行いを帳消しにするほどの、前世含めてものすごい徳を積んでいた方とご一緒してるとしか思えないほどのタイミングで雲が霧散していまして、何か神がかっていたようにしか思えませんでした。本当に感謝ですm(__)m
娘の夢のために、明日から、また馬車馬か、産業革命の炭鉱夫のごとく資本家の手足となって働かなければです!!
2025年8月17日 7:16
そうそう、街に住んでいると夜空の深さがわからなくなるんですよねぇ・・・。
それにしても洋食なのに生卵、目玉焼きセルフ調理ってのは初めて見ました。(笑)
コメントへの返答
2025年8月17日 10:33
Gorhamさん、おはようございます!!
そうなんです、都市部の夜空に浮かぶのは、甘く誘うネオンか疲弊した灰色の日常か、、、それに比べ、宇和島の空は見事ですもんね~☆
基本、客の主体性を大切にする宿の様でして、バターが溶けたら卵を投入して、セルフベーコンエッグが完成するはずが、ひっくり返すのを失敗して、案の定、スクランブルエッグとなり果てました(笑)
どれも新鮮で美味しかったですよ♪
2025年8月17日 23:51
>他の人の前では、きちんと「お父さん。」と呼ぶこと。
>今日のことを懐かしく思い出して目を細める、そんな日がいつかやって来ることを…

Vさんの娘さんへの思いがとても伝わります。
子の親との思い出は、友達とのことと一緒に詰め込まれ裏側に隠れ薄れていくことが多いけど、将来、どこかで親との記憶が鮮明に前に出てくることが必ずあると思います。
その一つになること、そして近い将来、娘さんの運転でどこか連れていってもらえることを陰ながら祈ってます。

Vさんもイケオジがさらなるイケイケ×イケイケJJIになれるよう自分磨きを。(笑)
コメントへの返答
2025年8月18日 10:15
宮さん、ありがとうございますm(__)m
娘は、宮さんたちとお会いしていた頃に授かりまして、遅めの子供&女の子とあって、可愛さ一入、そして反抗期が終わり、幸いにも毛嫌いされることなく、今まで以上に、良い関係性ができています。
おっしゃるとおり、家族と過ごした良き日々は、友人たちや新たな出会いなどの刺激的な思い出の奥へと行きがちですが、それだけ深く刻まれるはずですし、私自身がそうであったように、人生の大事な場面で、拠り所となり、前に出てくるののだと思われます。
娘の運転でビーナスライン通ったら、お互いゲロゲロに酔いそうです(笑)
それよりも息子が86で連れて行くと張り切っておりますので、そちらを楽しみにしたいなと♪
宮さんのような、一本筋が通った、渋カッコいい雰囲気が出せるよう、自身の言動を見つめ直し、そしてスキンケア頑張ります💪
2025年8月19日 19:35
こんばんは。
毎度遅いコメントで失礼致します。
娘さんが凄いところを目指していることに驚きました!
私には想像もつかない世界。どうもこれからもっと伸びそうな分野ですね。
娘さんと旅行ができるなんて羨ましい限りです。
呼び方に気をつける(笑)流石に大丈夫でしょう(笑)
コメントへの返答
2025年8月19日 22:11
あっくんりょうパパさん、お晩でございます☆
そんそんなとんでもないです💦
こちらこそ、いつもお気遣いいただき、感謝ですm(__)m
私と嫁は、宇宙と聞いて、現実感すら湧いてこず、「何だかすごいね~。」との小並感溢れるコメントしか出てこないのですが、実は、うちの父と嫁の義父が共に宇宙関連の仕事をしておりまして、もしかしたら隔世遺伝したのかもしれません。
娘が思春期になったら、ウザがられ、毛嫌いされまくると覚悟していたのが、まさか旅行にもついて来てくれるなんて、一生モノの思い出が一つ増えました(遠い目)
呼び方、とても大事ですよ~
大学生の娘さんと食事をしていて、パパ活に間違えられた友人からの、ありがたい金言です(笑)


プロフィール

「星降る宿へ~ビーナスラインを抜けて~ http://cvw.jp/b/192969/48603906/
何シテル?   08/16 23:24
20年前に偶然出会った96年式M3CLimousineを溺愛すること4年、そして涙の別離を乗り越え、その後、やって来たE46M3と忘れえぬ10年来を共にした不人...
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