フェラーリ・ドディチ・チリンドリ

「フェラーリ・ドディチ・チリンドリ」という音を聞いて

"Ferrari dodici cilindri" という綴りが思い浮かぶ人は少ないでしょう。

英語に比べてイタリア語を使う機会など日本では格段に少ない訳ですし。

でもそんな訳の分からない言葉でも有難く感じさせるのがブランドの持つ魔力！

メーカーや自動車メディアもその辺をわきまえて

敢えて訳の分からない言葉を並べていかにも判った風を装う…

「日本語でＯ．Ｋ．！」と

つい言いたくもなります。

さて「フェラーリ・ドディチ・チリンドリ」は

イタリアの誇るスーパーカー「フェラーリ」の最新モデルで

「ドディチ（dodici：１２の意）」の「チリンドリ（cilindri：cylinder の復数形）」

１２気筒エンジンを搭載する２座のスポーツカーです。

省エネなど野暮なことを言わない潔さが素晴らしい！

でも人間って聞き慣れない未知の言葉を耳にすると

自分の知っている範囲で似たような響きの言葉を思い浮かべてしまいます。

タモリ倶楽部の「空耳アワー」などがその好例ですが，

「チリンドリ」なんかも「トリンドル」とか「ちりとてちん」，「ちむどんどん」を

連想する人は少なくないでしょう。

これは「耳」の特性の話ですが

実は「目」にも似たような特性があるということです。

「単語」の「先頭の文字」と「末尾の文字」さえ「正し」ければ

人間は脳内で補正を働かせて途中の間違った文字列を

正しく並べ直してしまうのだとか！

すごい性能です。ＡＴＯＫも真っ青！（笑）

でもこの性能の所為で「校正作業で見落としが多発する」！（笑）

なんでも「タイポグリセミア」という現象なんだそう。
（↓ リンク先に詳しい説明あり）

ロングノーズの美しい Ferrari 12 Cilindri をバックに

陽気な三線の響きに乗せてカチャーシーを舞う楽しげな人々（ちむどんどん）…

メーカーは夢にも思わないそんな光景を連想してしまう人間の脳の素晴らしさ！

言い間違い，聞き間違い，書き間違いも時として人生を豊かなものにしてくれる…

…

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…　とよいのですが。（笑）