武田邦彦が語る環境問題の真実と新潟
を箇条書きではありますが、軽く文字起こししました。
★福島第一原発事故について(上記2枚の写真を見せながら)
1号機の爆発と3号機の爆発の写真→TVではほとんど放映されない
3号機の爆発は大砲のように上部に噴出(水素爆発でない可能性あり?)
原発からでる放射線が恐ろしいのではなく、
流れてくる爆発の煙(=死の灰)が恐ろしい。
そのため原発から遠い距離に移動するのではなく、風下に行かないことが大切。
風に対して横に移動するか、屋内で退避。
また、放射性物質はインフルエンザウイルスより大きいため、
インフルエンザ用マスクが有効。
広島などの原爆と対比すると、原爆は熱線がすごいため近距離で死者が多いが、
放射性物質は今回の方が1000~10000倍多い。
広島の場合は3年くらいで人が住めるようになったが福島原発のすぐ周辺は
100年住めないと考えたほうがよい。
「畑に青酸カリがまかれた」とたかじんの番組で発言→大バッシング
セシウム137は青酸カリの2000倍の毒性があり、わかりやすく例えたもの。
過去の原発事故との比較
チェルノブイリ…電源テスト時に、操作失敗し爆発
スリーマイル…部品の交換時に手間取るなどしてメルトダウン
通常運転時に事故を起こしたのは日本のみ

★この辺で写真が上記のものに変わる
日本では、震度6で壊れた原発(棚から物が落ちる、
照明が壊れるなどではなく、配管が壊れるといった、
設計上起きてはいけない意味での壊れる)は7機であり100%。
そのうち電源を失ったのが3機、爆発したのが1機。
なぜか?
それは地震も津波もない国で設計された原発をそのまま使っているから。
電源が地下にあるなど、日本には向かない。
「原発は危険か?」→「日本の原発は危険か?」がより適切
日本では「原発は安全だ」というお札を床の間に貼る。(=建前)
心の中では「原発は危険だ」と思っている。(=本音)
電力を使う都市部ではなく地方に交付金を与えるのは
「原発は安全で危険だから」という日本人独特の考え方から。
フランスではパリのセーヌ川上流に2つの原発を持つ。
日本なら、首都圏の原発は熊谷か厚木あたり、
関西の原発は琵琶湖周辺に作るのが本来妥当だろう。
(冷却は海より川の水が最適)
原発を作るなら必ず救命ボート
(マスク・バス・ヨウ素剤・避難ルート・水等)
を用意しなければならない。
★被曝と健康について
現時点でわからないことが多い。
わからないから20年前に国際的に「1年1ミリシーベルト」と決めた。
原子力作業員の被曝量は、法令では1年20ミリシーベルトまで許容されているが、
1990年より電力会社の自主規制で1ミリシーベルトに抑えていた。
(その分の人件費増加→電気代の値上げ)
5ミリシーベルトを超えると、因果関係は立証できないが白血病が増加するため、
作業員が5ミリを超えて被曝し発症した場合は労災がおりた。
ところが震災後、文部科学省が一般市民の被曝を1年20ミリまで許容と決定すると、
電力会社も黙認。
放射性物質は遺伝子を傷つける→体内で修復するが、
多量の被ばくでは修復しきれない場合もあり→癌などを発症
放射性物質は40歳以上の男性には影響が低い、怖いのは子どもと女性
(男性の精子は1年で総入れ替えするが、
女性の卵子は母体にいるときから同一のもの)
今月に入り文部科学省が、学校給食の食材に関し、
暫定基準値の500ベクレル以下から40ベクレル以下を目安に変更と通達すると、
17の市町村のからクレーム「測定器を買うお金が無い」
子どもの健康より、自分の保身や再就職が大切な大人が、教育関係者にも多い。
日本は残念ながら、特に50歳以上の男性で一番大事なのは金という考えが多い。
武田先生の優先順位
1.日本の子ども
2.日本の土地
3.日本の米
原子力予算 4500億円/年
今年の分も昨年同様、何事も無かったように研究開発等に予算を消化している。
〈震災が起こった時点では予算修正も出来たはずなのに何もしなかった〉
農作物の買取(武田先生の試算700億円程度)や除染にあてればよいのに。
★柏崎刈羽原発について
7号機まであり世界最大の規模…世界から見れば
「遠くの首都圏の電力をわざわざ作るのは金が欲しいから?」
原発の耐震性は年々下がっている。
審査する人間は皆福島や新潟には住んでいない(人ごと?)
原発が日本で拡大した背景のひとつには、
「石油・石炭は近い将来枯渇する」
「CO2の増加で地球温暖化が進行する」
という考えがある。
現在の調査では、すぐ使える石油・石炭は8000~数万年、全ての石油・石炭は
200万年~600万年という試算もある。
1970年に石油はあと40年で枯渇すると発表しオイルショックが
起こったりしたが、2010年の時点であと42年と発表している。
70年当時発表したことが本当なら今石油があるのはおかしい。
本当に石油があと40年で枯渇するなら、
世界の自動車用ガソリンの48%を使用しているアメリカでは、
とっくに鉄道や電気自動車にシフトしているはずでは?
近い将来枯渇という発表は、石油産出国や石油会社の戦略に過ぎない。
石油会社が今ある資産を投資して、石油を供給することの出来る年数が
今の時点で42年ということらしい。
CO2増加により温暖化が進行、南極の氷が溶けて海水面が上昇するという
理論はあり得ない。
たとえ気温が上昇して海水の上層数センチが温まっても、
台風や津波で海がかき混ざれば元通り。
(風呂場をストーブでガンガンに暖めたら、湯船の水は沸くか?)
また南極の気温はー40℃。
たとえ5℃上昇してー35℃になったとしても氷は溶けない、
むしろ雪が増えて氷が増加する。
IPCCの報告書にはCO2増加により
南極の氷の質量は増加すると書いていたのに
環境省が和訳するときに、「氷の質量は増加する」を「減少する」に
わざと間違えた?
★年金問題とゴミ問題
人口分布の理想は若年層が多く高齢者が少ないピラミッド型、
「ぴんぴんころり」で長生きすれば各年代が同数の筒型になる。
「高齢者に一人に対する若者の数が少ないと年金は破綻する」と言いながら、
「自分だけは長生きしたい」と思っている人もいる。
「ぴんぴんころり」で長生き+少子化対策で台形型になれば、
日本の人口は4億人にも膨れ上がる。
「ゴミが減れば環境が良くなる」は本当?
フィリピンは物質が日本の1/100、でも環境は悪い。
物をたくさん消費→ゴミが増え、企業が栄える→片付けるのも企業
私の考え方は、幸せになるためには節約が大切であり、
「もったいない」の心が必要。お金にとらわれた人生は必ず不幸になる。
エコポイントと子供手当ても1億総乞食化を促進するものであり、
「お金がもらえる」というのは、空からお金が降ってくるのではなく、
お隣の税金を頂いているという意識が欠如している。
そのように「どんな場合でもお金をもらえ」と教育された子供は、
親の死体を押入れに隠して年金をもらい続けるのではないか?
だが、科学と心情は別。ゴミを分別しても環境がよくならないのは
科学的事実であり、利権に関わる誰かの問題のすり替え。
「日本はダメだ」「将来は暗い」と言いながら子育てをしてはいけない。
甲子園出場を目指す高校1年生に
「君が3年生になる頃には甲子園はなくなるよ」というようなもの、
将来が明るいと思わないと子供は頑張れない。
海外にばかり工場を作って、国内に就職口を作らないと将来厳しい。
昔の日本は子供に職業を残した。農家は田畑を、鍛冶屋は道具を、漁師は船を。
震災は大変厳しかったが、今までの日本を見直し
「自分のことは自分でやる」という昔の日本の精神性を取り戻すチャンスでもある。
それを、法律を無視して1年100ミリまでは問題がないなどと、誤魔化したり
利権に走っては、日本は変われない。
講演を見に行った方で、ここが間違っている等ありましたら修正いたしますのでご指摘ください。
明日は質疑応答編をアップいたします。
ブログ一覧 |
原発・震災関連 | 日記
Posted at
2011/12/07 22:17:42