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2026/07/13

意外と知らない?その28 ブレーキホースからステンメッシュ交換が減った理由

ブレーキホースというと、
「純正はただのゴムホース」
「ステンメッシュホースの方が高性能」
というイメージを持つ人も多いだろう。

しかし実際の純正ブレーキホースは、単なるゴム管ではない。

純正ブレーキホースの構造

※ミヤコ自動車工業公開資料図



純正ブレーキホースも内部には補強繊維が組み込まれており、油圧による膨張を抑える構造になっている。

昔のブレーキホース

昔のブレーキホース構成の一例
・内管ゴム:天然ゴム(NR)
・補強繊維:ビニロン
・中間ゴム:クロロプレンゴム(CR)
・補強繊維:ビニロン
・外皮ゴム:クロロプレンゴム(CR)

当時のゴム材料は現在ほど耐久性や低膨張性に優れておらず、補強繊維も耐熱性、耐加水分解性、ゴムとの密着性などの面で改良の余地があった。

そのため、
・より膨張しない
・よりダイレクトなブレーキフィール

を求めて、ステンメッシュホースへ交換するカスタムが人気だった。

現在のブレーキホース

現在のブレーキホース構成の一例
・内管ゴム:SBR(スチレンブタジエンゴム)、EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)など
・補強繊維:PET(ポリエステル)またはレーヨン
・中間ゴム:NR(天然ゴム)またはEPDM
・補強繊維:ビニロンまたは高モジュラスPET
・外皮ゴム:CR(クロロプレンゴム)またはEPDM

現在ではゴム材料や補強繊維の性能向上により、
・低膨張化
・耐熱性向上
・耐加水分解性向上
・耐久性向上
・耐疲労性向上
・ゴムと補強繊維の接着性向上

が進んでいる。

特に補強繊維は、ビニロンや高モジュラスPETなど低膨張性に優れた繊維を外側に配置しつつ、内側にはPETなど耐疲労性に優れた繊維を組み合わせるハイブリッド化が進み、ブレーキホース全体の性能は大きく向上した。

なぜステンメッシュホースが減ったのか

ステンメッシュホースが無くなったわけではない。
現在でもスポーツ走行やサーキット走行では有効な部品である。

しかし、純正ブレーキホースそのものの性能が向上したことで、
「純正ゴムホースだから膨らむ」
「ステンメッシュに交換すれば劇的に変わる」
という時代ではなくなった。

まとめ

「純正ブレーキホース=ただのゴムホース」と思われがちだが、実際には複数のゴム層と補強繊維で構成された高機能部品である。

ステンメッシュホースが減った理由は、純正ホースが退化したからではなく、ゴム材料や補強繊維の進化によって純正品の性能が大きく向上したためと言えるだろう。

昔は効果の大きかったステンメッシュホースも、現代では純正ブレーキホースの性能向上により、その必要性は以前ほど高くなくなっている。

※ステンメッシュホースが不要という意味ではなく、スポーツ走行やサーキット走行では現在でも有効なカスタムである。
Posted at 2026/07/13 20:13:11

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