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イイね!
2014年01月24日

キャブヒーターが必要な事例の考察

今回のは完全にメモ書き更新です。
寒い日が続きますね。手持ちの2stのバイクにオプションでキャブヒーターが設定されていたので、部品を取り寄せて付けてみました。冬場の出勤時に、たまに走行中変にエンジンがぐずつく事があったからです。付けて以降こうした症状が無くなったので、恐らくはキャブレターのアイシングだったのだと思います。
2st車で評価が出来たので、今度は殆ど同じエンジンレイアウトの4stのバイクにも付けてみる事を考えたのですが、生憎そのバイクは6Vなので、電気式ヒーターがそのままでは使えません。

そこで色々と調べてみたところ、どうもアイシングという現象は幾つかの条件が重なると発生する可能性が高まるらしい事がなんとなくわかったので、列挙してみます。

まず、下記の条件に当てはまる発生しやすい為、キャブヒーターなどの対策を検討する必要が生じてくるようです。

1.外気温が0度以下となりやすい地域である。
2.11月など湿度が高めの時期、あるいは谷あい、川沿いなど湿度が高くなりやすい地形である。

気象条件についての事はここのMD50のページにかなり詳しい事が書いてありますね。それ以外にもかなり重要なヒントが幾つも書いてありますが、単に気温が低いだけでは起こりにくいとは。

3.キャブレターである。
EGIでも三菱ECIのようなスロットルに直接燃料を吹く形式の場合は当てはまりうるけれど、原理的にはキャブレターのほうが圧倒的に起き易い。
4.スロットルが全開に近い状態である。
気化熱で冷える訳ですから当然といえば当然かも。付帯的な要素として、原付1種のように排気量が小さいほど、走行中全開に近い状態が多くなるとはいえる。

4.エンジンからの熱がスロットルに直接伝わりにくいレイアウトである。
少々分かりにくい表現ですが、バイクの場合、直立したシリンダーの後方にキャブが置かれる並列4気筒車(CB750やXJRなど)は、走行中も熱が伝わりやすいが、横型単気筒(カブ)のような水平のシリンダーの真上にキャブがおかれるような配置の場合、停車中はともかくとして、走行中はシリンダーの熱がキャブに伝わりにくい。強制空冷のスクーター(昔のジョグやディオ)などの場合も、キャブとエンジンがシュラウドで隔離されているため、キャブに熱が伝わりにくいと考えられます。

5.スロットルが走行中常に風を受ける位置にある。
4とかなり類似した条件です。TZR後方排気などエンジンの前方にキャブがあったり、カブのようにレッグシールドの風の通り道にキャブがあるような場合が該当すると考えられます。

6.2st、又は4stでもクランクケースブリーザー(PCVバルブ)をエアクリーナーボックスに戻していない。
1のMD50のページで「ブローバイガス還元装置付きのタイプではアイシングは起きない」と書かれている事です。
ブローバイをエアクリボックスに戻すことで、スロットルに加熱されたブローバイが当たる為と考えられますが、ブリーザーってこういう効果もあったんですね・・・。回転数が高いほどブローバイは増えるので、全開時ほど有利になる=冬の全開時もアイシングが起きにくいという訳です。逆に言えば、ブリーザーの概念が存在しない2stや、4stでもブリーザーの大気解放を行っている場合、またはPCV構造ではないブリーザーで、スロットルとエンジンの間にブローバイを戻しているような場合にはこの効能が得られないという事でもあります。

7.スロットルの手前に過給機が無い。
過給される事で空気が加熱されるため。NAである事とほぼイコールであるが、タービンの手前にキャブが配置されて混合気がターボに吸い込まれるレイアウトのキャブターボや、サンバーSCのようにスロットルとエンジンの間に過給機が配置されるような場合も含まれうる。
・・・バイクだとあんまり関係ない話ですね。

8.スロットルに特別な遮熱対策を施している。
4とも一部重複しているかもしれませんが、こちらのGS1200SSの方の記述を見る限りでは、特に重要な項目で、これの可否だけで直接アイシングの発生に直結することもあるようです。GS1200SSって、並列4気筒でもかなり熱量が多い油冷車のはずなんですが・・・、夏場のパーコレーション対策で遮熱板を配しているような場合、外部から熱が供給される事無く気化熱でキャブがどんどん冷え続けるので、このような大排気量車でも冬場にアイシングが発生しうるという事のようです。

9.電気式ヒーター、機械式ヒーター温水循環機構ウォームエアインテークなどのアイシング対策が現状何も施されていない。
ウォームエアというのは、1のMD50のページで「自動車等のマフラーで暖められた空気を使用するタイプ」と書かれているもの。アイシング対策の為に付いているのですから、それまでの条件に全て合致している非常に条件の悪い車体でも、起きる可能性はきわめて低くなるのは当然ですね。しかし、機械式ヒーターって凄い機構だな・・・。

手持ちの車両にヒーターを付けるか否かは、以上のような条件がいくつ当てはまるかで考えればいいようです。
オートバイの場合は、横型単気筒のアンダーボーンフレームの車体(要はスーパーカブ型の車体)で、50ccの2stまたはブリーザーを大気解放している4st車。或いは2st50ccで強制空冷のスクーターなどが特にやばそうです。
空冷の並列4気筒の場合は、排気量が大きくてキャブの遮熱対策をしておらず、尚かつブリーザーを大気開放してなければまず安心と思いますが、排気量が小さめの水冷車(水冷は空冷よりエンジン外部へ直接熱が出る割合が小さいため)で、キャブ交換などで温水循環を潰してしまっているような場合には注意が必要そう。

あと、アイシング対策を後から施そうという場合、下記に当てはまるほど対策が取りにくくなるようです。

a.電装が6Vである。
 12Vには既製品の電気式ヒーターが用意されているが、6Vの場合は発熱の大きいセメント抵抗などをヒーター代わりにするしかない。

b.純正オプションまたは姉妹車種でもアイシング対策が何も提供されていない。
 電気式ヒーターの後付けは最も手軽な対策であるが、元々オプション設定されているキャブ以外では取り付けるためのねじ山が無いので付けられない。

ただし同型のヒーター付キャブを他車種から流用したり、付きそうな場所に穴を開けて付けたり、そんな場所がない場合でもパテでナットを付けたりヒーターを直接固めてしまったり他の金具を利用して取り付ける単純にニクロム線を巻く等の方法で無理矢理付けている人もいるようです。

c.空冷である。
 水冷の場合は冷却水を分岐してスロットル周辺に導くことで簡易に対策が行える(キャブ交換してても、最悪こういうものを作ればいい)が、空冷ではオイルクーラー付きでもこのような対策は行いにくい。油圧配管の分岐は冷却水ほど簡単では無いことも一因。・・・まぁ、引用元のCG125の人って元々オイルクーラー作ってるので、空冷でも出来ない事はないとは思いますが。

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Posted at 2014/01/24 22:28:14

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