キチガイに刃物と車

　キチガイに刃物と言うが、この男、車で横断歩道を渡っている児童の列に故意に突っ込んだだけでなく、ナタで通行人に襲いかかったという、とんでもないキチガイである。

　２７日午前７時３５分ごろ、宇都宮市江曽島本町の市道交差点近くで、集団登校していた市立陽南小学校（大岡久江校長）の児童７人の列に、乗用車が突っ込んだ。

　その後、車を運転していた男はナタを持って車外に出て、通行人に切りかかろうとし、宇都宮市内の会社員男性（２６）ら４、５人に取り押さえられた。

　児童のうち、３年生の男子児童（８）が左足の骨を折る重傷、３年生の女子児童（９）が左足打撲の軽傷。会社員男性も額に１０日間のけがを負った。

　宇都宮南署は車を運転していた無職藤田七生（ななお）容疑者（６４）（宇都宮市江曽島本町）を殺人未遂と銃刀法違反の現行犯で逮捕した。取り押さえられた際、路上から拳銃のようなものが１丁見つかった。

　同署などによると、藤田容疑者の車は市道交差点近くにいた児童の列に突っ込んだ後、いったん後退するなどして、交差点角の住宅などに２回、衝突した。

　藤田容疑者は７、８年前から、現場の交差点角にある借家に住んでいる。近隣住民とトラブルを抱えていたといい、調べに対し、「子供がいじめられていたのでやった」などと供述している。

　陽南小などによると、児童は１年生から６年生までで、同じ交差点の角にある集合場所から歩き出したところだったらしい。

　現場はＪＲ宇都宮駅から約４キロの住宅街。