ドイツ排ガス談合、ダイムラーは談合情報をチクって制裁金を免れる

ドイツの自動車メーカー間で排ガス浄化技術の導入遅延に絡み談合があったとして欧州連合（ＥＵ）が調査していた問題で、フォルクスワーゲン（ＶＷ）とＢＭＷは計８億7500万ユーロ（約1140億円）の制裁金を支払うことで合意した。

ドイツ自動車大手３社をＥＵが調査－排ガス浄化技術巡る談合の疑いで

ＥＵの欧州委員会が電子メールで８日発表した声明によれば、ＶＷの制裁金は約５億200万ユーロ、ＢＭＷは約３億7300万ユーロ。ＢＭＷは当初、ＥＵと争う姿勢を示していたが、今年５月に決着する方向で合意した。

メーカー側がＥＵの主張を受け入れる見返りに制裁金の減額を受けるほか、通常はＥＵの決定を法廷闘争に持ち込まないことに合意する形での決着となる。同じく調査対象となっていたダイムラーは、談合について最初にＥＵに情報を提供したとして制裁金を免れた。

ＶＷ、ＢＭＷ、ダイムラーの３社は今後、賠償を求める消費者からの訴訟に直面する可能性がある。