
パサートCCのサスペンションには、ノーマル・スポーツ・コンフォートの3段階に可変できるアダプティブシャシーコントロール"DCC"が備わる。
アダプティブシャシーコントロール"DCC"のシステムはモンロー社との共同開発だそうである。
モンロー社(MONROE)といえば、1926年に世界初のショックアブソーバになるモンローショックエリミネーター(衝撃除去器)を発明、1929年には今日のショックオブソーバーの原型となるダブルアクションタイプ(伸び縮み双方に働く)ショックアブソーバを世に送り出したメーカー。
モンローとかコニーとかいう名前を聞くと懐かしいと思われる御仁も少なくはなかろう。
アダプティブシャシーコントロール"DCC"は、シフトレバー右横の中央のボタンの操作により、ノーマル・スポーツ・コンフォートの3段階にセレクト可能で、減衰力を可変すると同時に電動パワステの特性も可変する。
3段階のそれぞれの特性は、
ノーマルでは常時作動で、アクセルやブレーキ、操舵に反応して時にスポーツ、時にコンフォートを行き来する。
一方スポーツでは減衰力がハードなセットとなると同時に電動パワステのアシスト量を抑えダイレクト感のあるダイナミックな走りを実現。
コンフォートはその逆で減衰力がソフトになると同時に電動パワステのアシスト量が増して快適性を高い走りを生み出してくれる。
・・・ことになっているが、
日常の走行ではコンフォートで十分だと思う。乗り心地は良いし、ステアリングも軽めで扱いやすい、クイックなステアリング操作にも十分に反応するが・・・、突起物を乗り越える時の突き上げはコンフォートでもけっこう強い。17インチを履いていてでこれだから、18インチではさらに顕著だろうと推測する。
首都高や峠道をクルーズするならコンフォートで十分だが、ちょっとその気になって走るにはノーマルをセレクトしたほうがよい感じがするので、実際にそうしている。
先にも述べたが、DCCは全体的に突起物を乗り越える時に跳ねる特性を示すので、スポーツでは首都高では道路の継ぎ目、峠の凸凹でコーナリング中に跳ねてしまい、ある程度のスピード域ではかえって姿勢を乱す結果となるし、ステアリングも重すぎるので、かえってノーマルのほうが運転しやすいと思う。
スポーツは路面の綺麗な高速道路やよく整備されたワインディング、及びサーキットでのみ使用したほうが良いというのが、1年間色々と試してみての実感であります。
R36のセッティングよりはやや柔らかめということだが、R36及び18インチ装着CCに試乗した限りでは、ほとんど差はないというのが印象である。
車高を20mm下げ、18インチタイヤに変更したほうが、コーナリングフォースは向上すると思うが、ストローク量低下・キャンバー変化・ロールセンターの変化等による悪影響を考慮すると、DCCに対応する(キャンセラー付きの意味ではない)サスKITが存在しない現状では、タイヤ性能を上げることに留めた方が好ましいと考えている。
ということで、この先タイヤのインチアップはあり得るが、17インチのままグリップを上げたほうがいろんな意味で賢明かとも考えている。
Posted at 2010/12/30 09:47:42 | |
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