2008年09月16日
自動車業界の不況も深刻だ。BMW正規ディーラーに続いて、日産系販売会社が倒産した。
「石川」 日産自動車の石川県販売代理店である(株)日産サティオ石川(資本金4800万円、金沢市浅野本町ロ124、代表松村昌彦氏ほか1名、従業員123名)は、9月12日に金沢地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全命令を受けた。
申請代理人は長谷川紘之弁護士(金沢市大手町15-32アイビーガーデン大手町102、長谷川法律事務所、電話076-222-3588)。
当社は1966年(昭和41年)4月、サニー車の販売を目的に設立され、その後は日産自動車の石川県販売代理店として積極的な営業活動を展開していた。代表兼務の日産プリンス石川販売(株)、富山日産モーター(株)(富山県富山市)とグループを形成しており、当社としては92年3月期に年売上高約86億6700万円を計上するなど、順調な販売実績を上げていた。
しかし、その後は長期不況の中で売り上げは減少し、頭打ちの業況の中で、2001年1月に金沢東店を閉鎖するなど、体制の見直しも行われていた。2005年4月には、日産車全車種の販売が可能になったが、逆に扱い車種に特色がなくなり日産系の他社ディーラーとの競争も生じたうえ、トヨタ車を筆頭に他車種との競合も厳しさを増すなかで、2006年3月には西インター店を閉鎖するなど、更なる店舗閉鎖も見られていた。
2008年3月期には、年売上高約60億9200万円と前期を上回る金額を計上していたが、その一方で利幅は縮小するなど、厳しい経営が続いていたうえ、際立ったヒット車種がなく、最近は燃料をはじめとした物価の上昇と景気後退局面の中で個人消費も低迷し、販売状況も苦戦が続いていた。こうしたなか、一部新古車の販売に関連したトラブルも生じていたと聞かれるほか、実質的な資金繰りも多忙化し、系列企業の財務内容も悪化していたこともあり、先行きの見通しも立たず今回の措置となった。
なお、グループの日産プリンス石川販売(株)(資本金1億円、金沢市浅野本町ロ129、代表松村昌彦氏ほか1名、従業員54名)も同日に金沢地裁へ民事再生法を申請し、財産保全命令を受けている。同社の申請代理人は坂井美紀夫弁護士(金沢市橋場町6-19、坂井法律事務所、電話076-264-1330)。
負債は、(株)日産サティオ石川が推定30億円、日産プリンス石川販売(株)推定25億円、2社合計で推定55億円が見込まれる。
Posted at 2008/09/16 16:37:58 | |
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