2009年10月20日
何かと評論の中で、パサートCCはカリーナEDに例えられるようだが、初代カリーナED Gリミテッドのオーナーであった私としては、あまり実感がわかないのが実情である。
ご存じの方も多いと思うが、カリーナEDはセリカの派生車種として初代モデルは1985年に登場した。
当時、AE86を所有していた私は、そのプロポーションに惚れこんで、購入2年目の86を売ってカリーナED Gリミテッドを購入した。
トヨタ初の4ドアピラーレスハードトップのカリーナEDはそのプロポーションがうけ、記録的なセールスをあげ「トヨタの傑作」と言われた。
ハードトップは本来ピラーレスに決まっているが、この後トヨタはマークⅡで隠れたセンターピラーを持つピラードハードトップなるモノを発表するに至って、ピラーがあってもハードトップと呼ばれるようになった。
カリーナEDは3代目になって確かピラードハードトップに変更されたはずだが、FFだけでなくAWDも存在したし、おそらくこの3代目が一番パサートCCに近いEDでしょう。
初代の4ドアピラーレスハードトップの構造は、4枚のサッシュレスドアをボディ下部から伸びた支柱で支えているだけで、剛性的にはたわみもねじりも完全に不足していた。それを補うためのピラードハードトップの登場であった。
1310mmという低い全高からヘッドクリアランスは極小であったが、リアシートはそれなりに2人が座れるスペースはあった。
一方、パサートCCには堂々としたセンターピラーが存在し、異様なほどのドアの厚みがあり、ルーフ構造も非常にがっしりとしており、正に鬼剛性という感じを受ける。
確かにリアシートの乗り降りは大きく傾斜したルーフゆえに不便だが、乗りこんでしまえば十分な頭上スペースとニースペースが確保されている。
無理に5人乗りとせず、4人乗りと割り切った点は制約のある中で、ゆとりのあるリアスペースを確保するという点で評価できると思う。
プロポーション的にはカリーナEDのデザインの流れをくむと言えないこともないだろうが、購入にあたってそれを意識したことは全くなかった。
パサートCCをMBのCLSの廉価版と揶揄する人もいるようだが、CLS350より300万円も安い価格でこのプロポーションと性能が手に入るなら、それはそれでいいと受け止めることが出来る。
しかもこちらはAWD+DSGを装備し、より実用的な空間とずば抜けた安定性とCLS500並みの加速を誇るのだから。
Posted at 2009/10/20 20:56:23 | |
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