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Black_Airのブログ一覧

2012年03月10日 イイね!

三菱名車館 1978 MIRAGE

三菱名車館 1978 MIRAGE1978年3月、三菱の革新技術を詰め込み、新たな販売チャネル“カープラザ”の主力車種が誕生しました。三菱初のFF乗用車「MIRAGE」です。

そのコンセプトは、70ページを超える装丁の初版カタログ冒頭に謳われています。
「1ℓのガソリンで、どこまで遠くに、どれだけ速く行けるか。限りある資源の中でのクルマづくりは、この問題から眼をそらすことはできない。Less Bulky, More Roomy. ボディはできる限りコンパクトに。室内スペースはできる限り広く。いたずらな飾りを排し、リーズナブルな精神に徹していること。この設計思想が貫かれていなければ、国境を越え、時代を超えることはできないだろう」



三菱技術陣は、このコンセプトに真正面から取り組み、全長3790mm、全幅1585mmのコンパクトなボディーながら、エンジンを横置き搭載し、さらにリヤサスペンションをU字型トレーリングアームとしその間のスペースにガソリンタンクをレイアウトすることで、乗員の居住空間を最大限に確保するパッケージを造り上げたのです。

また、美しいフランス車のようなボディには、空力にも配慮されボディとの段差などが少ないフルプレスドアも採用されています。

さらに、当時の三菱エンジンは横置き搭載すると、他社とはクランクシャフトが逆回転になってしまうため、トランスミッションを3軸構成にしなければなりませんでした。それを逆転の発想で活かしたのが、燃費重視のHモードと加速重視のLモードを持つ副変速機スーパーシフトだったのです。
翌1979年に追加されたMIRAGE1600GTで、ADVANタスカチームの山内伸弥選手が、このスーパーシフトを駆使して、初代全日本ラリー選手権チャンピオンにも輝きました。



合理性をユーザーに喜んで貰える形で実現するために、技術者達の知恵が詰め込まれた初代MIRAGEは、正に三菱コンパクトカーの先駆けとなった名車と言えるでしょう。



2002年にMIRAGEは一旦その幕を閉じたものの、今年、復活投入される6代目のコンセプトは「トップレベルの環境性能とお求め易い価格」と公表されています。
初代から34年を経て全ての開発者は変わってしまっていても、三菱の先達の心意気「ユーザーに喜んで貰えるクルマ造り」が継承され、大ヒット商品となることを期待します。
Posted at 2012/03/11 00:55:55 | コメント(5) | トラックバック(0) | 名車の思い出 | クルマ
2012年02月04日 イイね!

三菱名車館 1998 JEEP J55 最終生産記念車

三菱名車館 1998 JEEP J55 最終生産記念車1998年6月、ついに三菱JEEPの生産に終止符が打たれる日が来たのです。1953年に米国ウイリス・オーバーランド社とのライセンス契約に基づき、完全なノックダウン方式による三菱JEEP-CJ3A型の生産が開始されて以来45年の歳月が経ち、その役割を終えることになったのです。

当初は防衛庁(1953年当時は保安隊)などへの納入からスタートした三菱JEEPも、民間向けにも販売されると共に様々なバリエーションが展開され、働くクルマとして、またプライベートユースのファンカーとして日本の四駆シーンを牽引し、やがてPAJEROと云う稀代の名車や「四駆の三菱」と云う代名詞さえ産み出す源ともなりました。
そのJEEPも、徐々に民間向はPAJERO(1982年~)に、防衛庁向もPAJEROをベースとした1/2tトラック(1996年~)にその座を譲ることとなり、最後にこの「最終生産記念車」が生産されたのです。

最終生産記念車のカタログの最終ページには、三菱自動車のJEEP担当プロジェクトエンジニアが「開発者の想い」として以下の言葉を述べています。
「ジープは約半世紀に亘り、基本設計仕様のまま生産されてきた世界にも希な車である。ジープは当社事業の原点であり、現在のRVブームの元祖的存在のため、生産打切りに際しては最後にふさわしい幕引きを行うことが、企業としての責務であろうと考えた。最終生産記念車は “一台でも多く生き残って欲しい” という惜別の気持ちを込め開発に取り組んだつもりである。」

三菱の原点とも語られるJEEPは、正に名車と呼ぶに相応しい一台と言えるでしょう。







関連情報URL先はタコさんの「Jeepの館」HPです。このトップページの下の方に、最終生産記念車の購入者のみに配られた「三菱ジープ最終生産記念誌」へのリンクがありますのでご覧下さい。
関連情報URL : http://jp-jeeper.com/
Posted at 2012/02/04 21:13:53 | コメント(4) | トラックバック(0) | 名車の思い出 | クルマ
2012年01月12日 イイね!

三菱名車館 2003 AIRTREK SPORT GEAR

三菱名車館 2003 AIRTREK SPORT GEAR2003年1月エアトレックに最後のバリエーションが追加されました。現在のアウトランダーの前身となる「AIRTREK SPORT GEAR」です。

2001年に発売されたNAシリーズや2002年に追加されたターボRとは、趣が大きく異なるスポーツギアは、欧米を中心とした海外市場攻略を狙い開発されたエアトレックシリーズの世界戦略車だったのです。
日本車離れした少し大仰なフロントマスクや、野太いルーフレール、そしてNAやターボRに比べ明らかにリフトアップされた車体は、SUVの本場米国市場を強く意識したスタイルに違いありません。

某専門誌のインタビューに応え、あるカーデザイナー氏は語っています。「米国車をご覧頂くと日本車にはない明快なキャラクターを持つデザインが多いことに気付きます。これは単に米国人の志向と云うよりは、米国と云う風土と文化を背景にしたものなのです。延々と地平線の彼方まで続くフリーウェイや、果てしのないグランドキャニオンなどに対峙すると、全く日本とはスケールが異なることに気付き、その中にたたずむ事物が何と小さく頼りないかと云うことに驚きます。東京では大きく大仰なスタイルと感じるハマーが、ここでは丁度良い存在感を示しているのです。」

スポーツギアに与えられた個性は、海外マーケットの特性を見据えて決心されたものだったのでしょう。個性的なスポーツギアは残念ながら日本では今一歩の販売でしたが、海外ではアウトランダーの名称を与えられ、米国を始め欧州や中国でもヒット商品となり、欧州では2.0Lターボ(205PS、5MT、最高速220km/h)まで投入されたのです。

多くの車種がラインナップ整理される中、全世界向け主力車種アウトランダーを生み出したエアトレック・スポーツギアは、三菱の新たな道を拓いた名車と言えるでしょう。



欧州向けアウトランダーターボ
Posted at 2012/01/12 00:14:39 | コメント(1) | トラックバック(0) | 名車の思い出 | クルマ
2011年12月12日 イイね!

三菱名車館 2002 AIRTREK TURBO-R

三菱名車館 2002 AIRTREK TURBO-R2002年6月、自由な空間と走りを目指す“エアトレック”に真打ち「TURBO-R」が登場します。
ランサーエボリューションで鍛えられた4G63IC-TCはディチューンされたとは云え、掛け値なしで「240PS、35.0kgf-m」を発揮し、新開発のINVECS-Ⅱ5ATと相まって軽くないボディーを豪快に加速して行きます。NAとは全く異なるセッティングに固められた足回りは、激しい切り返しにも重心高の高いボディーのロールを最小限に抑えています。
SUVの一歩先を目指す「TURBO-R」ならではの走りの世界ですが、発売までには、激しい開発陣の議論と決意、苦闘の日々があったのです。

エアトレックの開発取り纏めを任されていたプロジェクトマネージャーは、某専門誌の取材に応え開発当時の様子を語っています。「初めは初代のスバルフォレスターターボをベンチマークにして開発を進めていたんです。車格や価格計画もほぼ真っ向対向でしたから」

ところが2001年初秋、試作車の初期評価会議で大変な議論が巻き起こったと云う。
「実験部隊を中心に “この試作車が我々が目指すクルマなのか?確かにエンジン性能も競合車同等レベルが出ており、乗り心地も固さが無く無難に纏まっている。しかし、エアトレックターボは新時代の高性能SUVとしてナンバー1を狙わなくて勝てるのか?” あるいは “誰に買ってもらうのか?三菱ファンに買って貰うのであれば、なるほど、あのランサーエボリューションの三菱が造ればSUVもこうなるんだ!そう言われるクルマに仕上げたい” などの熱意ある意見が多く出されました」
しかし、プロジェクトマネージャーは悩みます。「皆の熱意は分かった。しかし発売まで残り10ヶ月しかなかったのです。馬力は30馬力程度上げねばならないし、サスはフロントロアアームバーの追加やローダウン化、ダンパー&バネセッテイングまで全て見直す必要があった。おまけにコストも上昇してしまう・・・」
その時、商品企画から「皆が自信を持って出せるクルマで勝負しましょうよ。コストは少しでも抑え込んで欲しいですが、中途半端なクルマじゃあ三菱ファンは買ってくれませんし、営業部門には僕から説明します」・・・
プロジェクトマネージャーは決心する。「やろう。皆の力を合わせて纏め直そう」・・・エアトレックターボの開発チームが一枚岩になった瞬間であり、発売までの苦闘の10ヶ月の始まりでもあったのです。

2002年6月からアウトランダーが発売される2005年10月までの、僅か3年4ヶ月の販売期間のため販売量は多くはありませんが・・・三菱ファンの気持ちに応えようと開発陣の熱い想いが籠められた「エアトレックターボR」は、正に名車と呼ぶに相応しい1台と言えるでしょう。

Posted at 2011/12/12 00:51:33 | コメント(4) | トラックバック(0) | 名車の思い出 | クルマ
2011年11月26日 イイね!

三菱名車館 2001 AIRTREK

三菱名車館 2001 AIRTREK2001年6月、自由な空間と走りの創造を目指した新コンセプトRVが三菱から登場しました。Smart-All-Rounder 「エアトレック」です。
エアトレックとは、AirとTrekkingをコンバインした造語で “自由に冒険的な旅をする” を意味しています。90年代にパジェロなどでオフロードRVの黄金時代を築いた三菱が、敢えて21世紀に問う “自由な空間と走り” の新コンセプトRVとは何だったのでしょう。

某男性誌での自動車評論家とエアトレック企画者の対談の中で、評論家氏の「エアトレックは最低地上高195mmを確保しながら、立体駐車場に入る全高1550mm。つまり背の低いSUVと云うことですか?」との問い掛けに、企画者は答えています。
「エアトレックはカテゴリーありきではなく、極端に言えば “クルマとは何か” と問い直すことからスタートしたのです」「クルマとは精神に基づく身体の倍力装置だと思うんです。だからドライバーの意志に一体化した手足のように、どのようなシーンでもその機能を100%使いこなせる物である必要がある。オフロード性能はあくまでそうした機能の一つ。他にも居住性や乗降性、オンロードでの機敏な走りなど、人の気持ちに応える一体感を追求すべき項目がたくさんあります。だから全く発想を自由にして新しいクルマを目指しました」

エアトレックが目指したのは、バーチャルながらも限りなく一体感あるリアリティ・・・云うなればモビルスーツの領域なのかも知れません。そのゴールは遥か彼方に違いありませんが、第一歩を踏み出した先駆者として名車に相応しい一台と言えるでしょう。

Posted at 2011/11/26 23:39:06 | コメント(0) | トラックバック(0) | 名車の思い出 | クルマ

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Black_Airです。よろしくお願いします。 1980年購入のLancerEX 1800GSR以来、三菱一筋に乗り継いで来ました。直前には2002年初期...
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