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2025年11月15日 イイね!

海外通販 AliExpress 「反射しない反射シール」と返金・返品手続きに関するメモ

今回の投稿は、海外ECサイト・Aliexpressで遭遇した、通信販売トラブルに関するメモ。海外通販、特に中国のAliexpressに興味・ご関心をお持ちの方々にとって、お暇つぶしにでもなれば幸い。



本題。
2025年秋の11月某日、中国のインターネット・ショッピングモール『Aliexpress』のセラー(販売者)から謎の不具合品が届く、という問題に遭遇。

注文した品物は、『黒い反射シール』。商品自体は、ありふれた「光を反射するシール」の一種なのだが、その名前の示す通り「見た目が黒い(のに光線が当たると銀色の光を反射する)」という要素が、最大の特徴。Aliexpressユーザーで、バイク乗りの方や、変わった日用品・雑貨・小物の類を見て回るのがお好きな方々にとっては、お馴染みの商品のひとつかもしれない。参考までに、商品販売ページの一部を下に掲載。

■参考画像:今回の注文品の販売ページのキャプチャ画像


当該商品は、Aliexpress内においては同型品・類似品が数多く流通している、人気アイテムのひとつ。ちょっと検索すると、同じ画像が用いられた販売品が、ごっそり候補にあがる。いくつかのセラーの販売実績を加算していくと、その小計は軽く1,000件は超えており、なかなかに売れている様子が、うかがえる。閑話休題。

話を戻すと、この時の買い物は『よりどり(※詳しくは後述)』での注文であったため、画面に表示されたセラーの販売品を選択し、まとめ買い注文を実行。後日、大型ビニール袋に封入された複数商品の同梱状態での納品を受けたわけだが――、実際に手元に届いた品物を確認すると、これがなんと「反射シールなのに光を反射する気配がまるで無い」という、分かりやすい不具合品であることが発覚。

■参考画像:まったく光を反射する気配のない黒い反射シールの様子


画像は、LEDライトで表面を照らした状態での撮影。
正直なところ、本物(正規品)の黒い反射シールであっても廉価品は反射状態の確認にコツがいるもので、光源と反射素材をしっかり正対する角度に合わせない限り黒い反射素材が銀色に光っているところを見ることは難しかったりもするのだが――、この不具合品は何をどうしようが「クロ」にしか見ることはできない。

こういった際、一般に予備知識のない購入者は目の前の現実を受け入れ難く、軽いパニックに陥ったりもするのだろうが、正直なところ、この手の品物に遭遇するのが今回で3度目になる自分にとっては、一瞬で脳裏を過る心当たりがあった。

何を隠そうAliexpressには、商品説明に”反射”や”Reflective(リフレクティブ、光を反射するの意味)”といった文字列を並べ、かつ商品画像に「光を反射している様子」を写したものを掲げておきながら、
・表面側はただの単色のシール
・裏面(糊面)側が銀色の反射素材

という、真面目にギャグなのか詐欺なのか理解に苦しむ謎仕様の品物が出回っていたりするのだ。

”何を言ってるのか わからねーと思うが”

という有名な少年漫画の名セリフの一部を引用したくなるレベルで意味不明な話だが、これが現実として目の前にあるのだから、笑えない。――案の定、届いた商品の裏面を確かめると、正にその類であることが確定。

■参考画像:光を反射しない黒い反射シールの裏面側の様子


表は、ただの黒いシール。
裏は、銀色の反射シール。
確定。
うん。
やらかした。

この”役に立たない反射素材系アイテム”の類は数年前から出回っており、『黒い反射シール』シリーズの以前から『反射ホワイト』『反射シルバー』『反射イエロー』『反射レインボー』などの詐欺的な品物が販売されている。光を反射しない反射シールの多くは裏面に反射素材が使用されている点が共通していて、ある意味では、そこが見分けポイントとなっている。

厄介な点は、これらには複製・模倣の元となった本物が存在すること。販売実績のある商品であれば、既存のレビューを参照することにより本物か偽物かを見分けることも可能なわけだが、今回は「よりどり(※)」という特殊カテゴリーからのオーダーで、レビューの確認を怠ったまま決済まで進んだことが、失敗の原因。だめだった。

※よりどり…一定以上の同時注文により送料無料と割引サービスの利用が可能となる、Aliexpress独自の販売手法のひとつ。
恐らくはAliexpressのセラー達の在庫処分を主目的とするカテゴリーで、「サイズやカラーが限られている」「個数に限りがある」といった制限のほか「商品検索が一切、行えない」という不便さがあるのだが、よりどり登録の商品は「レギュラープライスから更に値引きがされていることが多い(注:販売店ごとに異なる点には要注意)」という恩恵があるので、時間に余裕があるときは是非とも利用したいサービスとなっている。

そんなわけで、いくら安価だろうが、このような品物は受け取れない。これまでに何度も実行していることで累計回数など既に数えてもいないのだが、あらためてAliexpressの返品・返金申請を行うことにした。



さて。
ここから返品・返金の申請の話に入るのだが――ここで自分は、Aliexpressの返金・返品申請の手続きが一新されていることに気づく。去年から今年にかけてAliexpressでの購入機会が乏しく今回の買い物は今春(2025年3月)以来の注文であったわけだが、この半年ほどの間にシステムの仕様変更があったようで、返金・返品の申請方法が更新されているのだ。

一言で表すと、Amazon(Amazon.com、Amazon.co.jp)っぽくなっている。画面に表示される案内・説明を目で追い、表示された項目と自身の置かれた状況を照らし合わせつつ、事実や要望に合致する選択肢を選びながら入力を続けていくと、自然と申告が完了する、といった仕組み。

■参考画像:Aliexpressの返金・返品手続きシステムの様子


必要事項を決定していくと、「問題について詳しく教えてください」という欄への入力が行える状態となり、手続きの進行が可能となる。Aliexpressではお馴染みの証拠画像や動画の投稿といった必要項目は、この先での出現となる。

いやはや、動線(導線)の引き方も上手だと思うが何より、日本語による円滑な進行を見事に実現しているところが、実に凄い。数年前まで「公開紛争」だなんて文字列を表示させていたとは思えない勢いの進化で、今や未見の方に「Aliexpressは日本の通販だよ」といった嘘を吹き込んでも、そのまま通用しそうな水準にまで達している。Aliexpressのアップデートの速さには心底、驚かされる。

んで。
一昔前の手続きを想定していた自身としては、既に実物の不具合品の様子の画像撮影などは済ませているため、申告の手続きは数分間ほどで完了。

その後の流れは、既存のシステムと大きくは変わっていない模様。
大きくは、運営側が申し立ての受理 → 審査 → バイヤー(購入者)へ審査結果の提示 → 結果を許諾するか拒否するかの選択、といった流れ。運営の提案を拒否するような事態ともなれば、あれこれ話がこじれることになるわけだが、自身の場合は今回も数時間ほどでAliexpressの運営から連絡があり、満額での返金処理が行われることが確定(こちら側での確認は不要)。

履歴は、こんな感じ。

■参考画像:2025年秋現在のAliexpressの返品・返金申請の手続き履歴


時系列としては最新の情報が最上段に掲載される、昇順表示。上から順に読み進めるクセが染みついていると、これは戸惑う。

手続きの完了が、木曜日の10時半すぎ。
審査の結果報告が、同日の19時半ちょい前。
「1営業日も要していない」という観点で見れば十分に早い処理だが、純然たる不具合(破損、汚損、故障、機能不全、仕様違いなど)商品の返金・返品申請であれば、更に早く審査を終えることも珍しくない。Aliexpressの運営による見えないところの処理能力は、地味に優れている。

次いで、審査結果を伝える画面を確認。
こちらはオーソドックスな降順表示で経過と結果が示されており、目で追いやすく、理解も早い。
グリーン調のフォントと画面のデザインに、どこかユーザーフレンドリーな印象がある。黒や赤に比べたら確かに、緑は目に優しい。

■参考画像:2025年秋現在のAliexpressの返品・返金申請の手続きの様子

すべての確認が済んだところで、手続きは終了。
自分は安全のためにAliexpress関連の支払いは全てプリペイド式で行っているが、こういった返金処理が発生するとプリペイド残高が戻る(増える)ので、確認が行いやすい。プリペイド式の、思わぬ長所のひとつだと考えている。

余談。
Aliexpressからの返金処理に関しては、これまでに数円~数十円程度の差額が発生していることが何度かあったように思う。これは為替の変動によるものか、もしくはAliexpressの独特な割引計算(※まとめ買いでの割引率の反映&返金時の割引率の反映の間に差が生じる様子)による影響と考える。
高額商品に際しては、結構な差額が発生する場合もあるが、その点は勉強代・必要経費・手数料などという名目へと脳内で変換し、納得している。



Aliexpressでの買い物はバイヤー(購入者)側が用心をしていようとも、20件~に1件くらいの割合で、不良品や不具合品に遭遇する。今回のような安価な品物でも返金・返品処理をするように心がけていれば、仮に1万円を超えるような高額商品でトラブルに見舞われた時にも、そこそこ落ち着いた対応ができるようになるので、運悪く「不良品・不具合品を引いてしまった」といった方には、普段から返金・返品処理に慣れておかれることをおすすめしたい。

最後に、100円ショップで購入済みの「ちゃんとした黒い反射シール」の様子も、載せておく。このシリーズ、贅沢を言わせていただくと大きな円状のカッティングが施されたものが増えたりすると、オタク心的に嬉しい。千鳥レイアウトで五つ貼れば、あっという間に出渕裕。

■参考画像:しっかり光を反射する黒い反射シール(画像右)

販売:株式会社ルミカ(福岡県)
※ルミカの『黒い反射シール』は、日本国内の100円ショップ・キャンドゥやセリアにて、好評販売中。
2025年06月16日 イイね!

海外通販 Aliexpress NSR250RノンライセンスTシャツが密かに修正された件

海外通販 Aliexpress NSR250RノンライセンスTシャツが密かに修正された件今回の投稿は、海外通販商品に関する駄文。

念のためにお断りをさせていただくと、話題にあげる商品はメーカーからの正式な承諾が得られてない(非公式・ノンライセンス)ものであり、その類の品物に不快感を抱かれる方には当該記事の閲覧を避けていただく必要があるかも知れないため、お心当たりのある方々には、その点をご留意いただきたく。




本題。

今年2025年の春(4月~)頃から中国のインターネットショッピングモール・Aliexpress(アリエキスプレス)内にて、ひときわ?オートバイ好きの目をひくグッズのひとつとして、”ホンダ NSR250R-KV3 オートバイ綿ラウンドネック 2025 夏の新メンズ半袖 Tシャツ”といった類の商品が複数のセラーから出回り始めている。

■参考画像:NSR250R KV3 Tシャツ



製品自体は、ホンダのレーサーレプリカ(スポーツバイク)である『NSR250R』の右側面を描いた既存の画像素材の流用イラストと、同じく『NSR』『KV3』というホンダの文字素材(メーカー独自フォント)を組み合わせたシンプルなものなのだが――勘の良い方や記憶力に優れた方、もしくはNSR250Rに思い入れのある方々には、お気付きの通り、このTシャツは、今から約10年ほど前に日本のホンダから”NSR250R 30周年記念”として販売された『ホンダ NSR KV3 Tシャツ(部品番号:0SYEP-W5C-WF、税込3,190円)』の模倣品――となっている。

2016年当時の30thアニバーサリー・グッズのTシャツは、単色の線画で構成されたグラフィックを胸部にプリントし、背面にワンポイントのロゴを配するといったシックな出で立ちとなっていたが、現在流通が確認されている模倣品は胸部のロゴと背面に大きく配された着色済みの絵柄の組み合わせというデザイン※で、一見して派手な印象に仕上がっている。

※…実物のシャツの背面の絵柄は決して大きくない。Aliexpressや海外Tシャツではお馴染みの画像詐欺のひとつ。

――と、ここまでは”よくある”パチものTシャツの話で済んでいたわけだが、実は、このTシャツには流通当初から、ある一点において「やらかし」が発覚しており、通販ファンの一部?では密かな話題となっていたりもした。その原因が、コチラ。

■参考画像:NSR模倣Tシャツの凡ミス



90の21のところに93の28がプリントされている。
もっと言っちゃうと28の白ホイールはプリント誤り。赤STDは赤ホイール。
そもそも28の白ホイールは青SEとロスマンズのSPの2機種だけ。
更に言っちゃうと93として95のSPをプリントしているのでそれも誤り。
つまり下の2つは駄目ってこと。

例えば、これが模倣品でも何でも無く、また、良くも悪くも”おふざけ”系のネタTシャツであれば、話は大きく違っていたかも知れない。しかし、この商品は、よりにもよってNSRのことを『KV3』などと書き記すようなマニアックなシャツであるため、21と28を見誤るだなんてミスは決して笑って済まされる失態ではなく、悪い意味で”とても恥ずかしい紛い物”と化している。

閑話休題。
そんなわけで、この商品は既存のレビューにもあるとおり(模倣品か否か以前に)「とてもじゃないが恥ずかして着ていられない」といった品物と化していたのだが――、つい先日、この製品と同一の出品物のすべてに対して仕様の変更が行われ、各出品ページ上の画像を見る限り、誤っていた箇所が修正された模様。

■参考画像:ちゃっかり修正された模倣品



2025年6月現在、各セラーが出品している商品ページ上の画像がこちら。
下から二段目のプリントが、90の21に変えられていることが分かる。

この類の製品は供給者や販売者(サプライヤーおよびセラー)にマニアックなスタッフがいることが珍しくなく、ノンライセンスの非正規品とは思えない絵柄の選定であったり文字列の配置であったりに見ごたえのある品物があることが醍醐味のひとつ(※)なのだが、このNSRシャツの修正も、そういったスタッフの手によるものなのかも知れない。なんていうか贅沢を言わせていただくと、そのタイミングで93のところにプリントしてる95SPに関しても気付いてあげて欲しかった。

もっとも、模倣品であることは純然たる事実であり、買うのも着るのも決して褒められたものではないという現実に変わりはないのだが、ウインドウショッピングをしているうちは問題ないので、そこは大目に見て頂きたく。

※…余談ながら、アニメ・マンガ系IPの非正規Tシャツに至っては、ネット上から既存の正規画像やファンア―ト画像のデジタルデータを無断で落としシャツにプリントして売りさばいている業者も少なからず存在する。仮にシャツの絵柄であったり文字列の配置であったりがセンス抜群に見られても、それは元々の作者の手柄であって製品の供給者も販売者も泥棒同然、といった場合もある。念のため、ご注意を。

■2025年8月1日 追記
直近の7月分のレビューでMC21のところにMC28がプリントされている旨が投稿されていたため、とあるセラーの販売品に対して「現在販売中のTシャツは1990年のMC21NSR250Rが正しくプリントされているか?」と問い合わせを行ってみたところ、自動応答にて「現在販売中の商品は正しくプリントされているのでご安心ください」的な回答が返ってきた。それが本当か否かは、注文をしてみないと分からない。
2021年05月02日 イイね!

海外通販 AliExpress 不良品に遭遇した際の対処 Dispute 紛争メモ

海外通販 AliExpress 不良品に遭遇した際の対処 Dispute 紛争メモ今回の投稿は、これまた整備手帳に投稿するには微妙に筋違いな印象が否めず、しばらく放置したままとなっていた、海外ヘルメット関連の記録。先に、経緯と結果を書くと、おおよそ次の通り。

・海外ECサイトのAliExpressにて海外ヘルメットの部品を注文
・商品到着 → キズのある不良品と判明
・販売店に連絡 → 店「ごめんなさい。輸送中に傷がつくことがあります。返品・返金の手続きをしてください」
AliExpressにおける返品は返送料が購入者負担になることが多い ← ※重要※
・返品ではなく代金の一部払い戻しを提案 → 店「できます。手続きをしてくだい」
・手続き開始 → 運営が採決 → 一部払い戻し決定 → 返金を確認

――という流れ。

この記事の内容が、海外通販サイトを通じた海外製品の購入に興味をお持ちのお方や、海外ヘルメットおよび、その別売品に関心をお持ちのライダー各位の後学の種にでもなれば幸い。



・AliExpressにてLS2 HelmetsのShield visorを注文 → 不良品が到着の巻

発端は、中国の有名ECサイト・AliExpress内での買い物。
注文した商品は、海外ヘルメット好きの間では比較的、知名度が高めのブランドのひとつであるLS2ヘルメットのフリップアップ・モデル、FF900 Valiant II(バリアント2)向けの交換用シールドバイザー、イリジウムクロームのゴールド。

■参考画像:LS2 Helmets Iridium chrome shield visor for FF900 Valiant II (Valiant 2)

FF900は、2021年初夏時点で日本未発売のモデルのひとつ。
本体は言うまでも無く別売品も海外から入手することになるが、ここで問題となり得る要素が、送料。最安で1,000円台の前半、高額な場合は5,000円台に達するところも珍しくない状況なので、所要時間の長さと事故の発生率の高さといった不安要素には目をつぶり、価格面で優位にあるAliExpressからの入手を選択した次第。

支払はPaypal(ペイパル)の日本円払いで、お値段は31.99USドル≒3,660円。
当該商品の世界的な実売価格は、日本円換算3,500円~。送料&手数料込みで見るならば、まず安い。参考までに。

注文から、約3週間強で日本に到着。
その日のうちに開封し、点検してみると、これが傷の入った不良品であることが発覚。

■参考画像:イリジウムミラーコートの表面の小傷

問題の傷は、製造元の保護フィルムシートで覆われていた範囲の中にあり、見つけた際は異物――ゴミか、もしくは単なる汚れか何かと考えたのだが、レンズ拭き用のクロスを用いても変化がなく、よくよく観察すると、ただの傷。
残念ながら損傷は表層を突破しており、イリジウムクロームの被膜が剥がれてしまっている。

■参考画像:ミラーシールド表面の小傷の位置※保護フィルムを戻した状態

前述の通り、傷の位置は保護フィルムシートで覆われていた範囲内。
しかも、このシールドバイザーは冒頭のタイトル画像に示す通り、フィルムシートに加えて保護紙でも覆われていたため、配送中の接触・衝撃によって被った破損でないことは明白。
言わば、メーカーから製品として出荷された時点で傷が存在していた=不良品であった可能性が高く、即、販売店へ連絡を取ることに決める。

AliExpressには、購入者と販売店との連絡をチャット形式で行うことができるメッセージ機能が用意されている。商品の傷に関する報告と、交換ないし返金を含む対処を求める旨を英文で送信したところ、約2時間という僅かな所要時間で販売店からの返信を受信。

> so sorry , it may be scratched during the shipping way
> please open a dispute to ask for return and refund


販売件数の多さに相応しい迅速かつ誠実な提案はありがたいが、AliExpressでの買い物におけるreturn and refundという不良品への対処は「返送料を購入者が負担する返品」を意味することがあるので、それは、こちらが望むところではない。
考えた末、その晩に「こちらが送料を負担するのであれば返品は希望しない」「支払った代金の一部払い戻しを希望することは可能か」と返信。

翌朝、販売店からの返信を受信。

> then you can open a dispute , choose the reason of "Scratched Item", to get a partial refund

販売店からの承諾を得ることが出来たため、partial refund(一部払い戻し)を目的とするdispute(議論)の手続きを開始する。



・AliExpressでのdisputeの手続き → 商品を返さず一部返金を希望するの巻

AliExpressの利用者の間でdisputeという言葉と行為は「紛争」という翻訳で広く知られており、それは実に物騒な印象が否めない表現だが、disputeの実態は中立の第三者=AliExpressを伴う議論であり、売買上の問題を解決する目的で行われる論争。Yahoo!ショッピングや楽天市場などよりも遥かに購入者保護という運営の概念を実感できるという点で、このdisputeというシステムは代え難いものに思う。閑話休題。

disputeの申請を行うにあたり、まずはAliExpressにおける購入履歴を閲覧し、当該商品の注文詳細を画面に表示させる。

■参考画像:AliExpressのOpen Dispute(1)

表示の右端に設置されているものが、手続きへの入り口であるOpen Disputeボタン。このOpen~というのは、
・Open War → 開戦(戦争をはじめる)
・Open Dispute → 紛争をはじめる(≒開く)
――のOpen~。
余談だが、日本向けAliExpressにおける謎翻訳システムは、この「Open Dipute」を「公開紛争」と表記することがある。そのため、一部の日本人ユーザーの間では今も、Open Disputeは公開紛争と語り継がれていたりもするのだが……、じゃあ、その紛争は全体に公開されているのか?というと……うん…うん?

そのほか、諸々のまとめ系サイトで見かける「Open Disputeのやりかた」という表現についても、
・「Open Dispute」のやりかた → 「紛争をはじめる」のやりかた
――といったカタコトな日本語みたいになってしまうと思えるのだが……。ニホンゴの書き方のヤリカタ、ベリーとても難しい。

■参考画像:AliExpressのOpen Dispute(2)

disputeをopenするボタンをクリックすると、まずは購入者(buyer/バイヤー)として何を望むのか、「払い戻しのみ」もしくは「返品」の二択を通じて、AliExpressへと申告することになる。
冒頭に記した通りAliExpressにおける「返品」とは返送料の自己負担を意味する行為となる場合もあり、また、今回は返品は考えないことに決めたため、ここでは「品物を受け取る」ことを大前提とした「払い戻しのみ」を意味するRefund Onlyを選択し、disputeの手続きを進めていく。

■参考画像:AliExpressのOpen Dispute(3)各種申告の内容とRefund Amountを決める

ここからは、画面に用意された選択肢を介しつつ、Refund Onlyに至った経緯をAliExpressへと申告していく。今回は、販売店からの指示に従い、
Refund (払い戻し) の
Request (依頼) の
Reason (理由) として
「破損した商品」 → 「擦り傷がついた商品」を選択する。

この前後の画面はAliExpressの仕様として日本語と英字表現が混在し、意味合いがメチャクチャに表示される項目が発生することもあるため、ブラウザの表示を任意に切り替えテキストボックスの確認を、ひとつひとつ行っていった方が無難。

なお、このdisputeの手続きの初っ端で「販売者が送ってきた指示には従うな」といった助言・苦言を呈(てい)するAliExpress上級者も存在するが、これは場合によるものなので、どの言葉も鵜呑みにせず、落ち着いて検討することをオススメしたい。仮に、それが「荷物が届きません。返金してくれますか?」というdisputeにおいて「分かりました。ではDid you receive the item?の項目にYesのチェックを入れてください」といった指示を送ってくるような販売者のメッセージであったとしても(※)。

※……AliExpressでのトラブルにまつわる都市伝説のひとつ。まるでコントのネタ。
客:荷物が届かないよ。返金してくれる?
店:OK!じゃあ運営から「荷物を受け取りましたか?」と聞かれたら「YES」と答えてあげてね!


然る後、払い戻しとして要望する金額を任意に考え、入力を行う。今回は、
(1)損傷の度合いは軽微(傷は小さく、事実上、一か所のみである)
(2)シールドバイザーとしての機能に、差し障りは無い
(3)しかし傷の位置が悪い(真正面、外からも内からも視界に収まる)
(4)新品のシールドバイザーとしては、許容しかねる品質
といった明確な根拠を伴う主張をしつつ、欲張るつもりは無い≒折半(15.99USドルの払い戻しを提案)で痛み分けを望む――といった形を取ることを決断。

このあたりで出てくるproposalとは、自分(buyer)ないし相手(seller)が運営(AliExpress)に行う提案――噛み砕くと「今回の話し合いの場における自分からの提案」を指す言葉。
・sellerの提案 → return and refund(返品を受け付ける、その品物が戻り次第、払い戻しを行う)
・buyerの提案 → partial refund(返品したくないが不満がある、15.99USドルの返金で手を打たないか)

■参考画像:AliExpressのOpen Dispute(4)用意したEvidenceを送信

残す工程は、実際の損傷の度合いをAliExpressに伝えるべく具体的な状態の申請、およびevidence――すなわち「証拠」となる静止画(上限3枚)ないし動画ファイルといった素材の送信、となる。

当該項目はAliExpressのヘビーユーザー、特に商用を目的とする利用者にして「受領品の開梱作業を動画で撮影しておかないなんて考えられない」とまで言わしめる、AliExpress上での売買で特に重要とされる要素のひとつ。その理由は「後で、大変な目に遭うかも知れないから」なわけだが、事例によっては「開ける前から開けたあとまでノンカット(ワンカット)で撮影したビデオ映像がevidenceとして認められなかった」という報告例もある(※)ので、何事も過信は禁物。

※……海外での都市伝説的な報告例のひとつ。どう考えても自分が注文した品とは思えない重量の荷物(※文脈から察するに「異常に軽かった」模様)が届いた海外のバイヤーが、念のために動画を撮影しつつ開梱したところ、危惧した通り、その箱の中には望んでいない別の品物が収められていた。早速、そのバイヤーは記録した動画ファイルを根拠にdisputeを申請したのだが――運営からのproposalは「返品なし・返金0円」という予想外の内容。そして、そこには「提示された動画では、届いたとされる荷物と、その品物の寸法が確認できない。」といったアンビリーバボォな回答が添えられていたという。

話を戻すと、evidenceで意識したいのは「上限3枚」に設定された、静止画の投稿数の制約。不明瞭な申告で第一印象を損なうことは避けたいので、可能な限り、物品の撮影方法やファイルの選抜は、慎重に行いたい。高性能なスマートフォンを所有している購入者であれば、無理に静止画にこだわる必要は無く、明るい場所で不良個所を撮影した方が手っ取り早く、かつ、確実。

――というわけで、各項目に誤りや不適切なものが含まれていないかを点検し終えたのならば、ここでdisputeをAliExpressに送信、submit(提出)ボタンを押下する。

■参考画像:AliExpressのOpen Dispute(5)Dispute in progress

すべての項目を正しく申告することが出来たならば、disputeのproposalはAliExpressへと伝わり、画面はAliExpressの処理待ちを意味するDispute in progress――議論の進行・待機状態へと移行される。

今回の場合は、
(a)購入者 → 商品に傷があるので15.99USドルを払い戻して欲しい
(b)販売店 → 購入者が返送料を負担して返品してくれたら返金で対応する
といった互いの要望&対処の提案に対し、AliExpressがどれだけ擦り合わせをしてくれるか――そこが焦点となる。

揉め方によっては数日を要することもあるらしい待機期間だが、今回はあっさり、半ば即日とも言える早さで、AliExpressからのproposalが到着する。それが、次の画像。

■参考画像:AliExpressのOpen Dispute(6)紛争拡大――両方の返事を待つ

「紛争拡大」――ますます物騒な表記になっているが、この段階でAliExpressによる各提案の調査・精査が行われ、運営としての解決案が、購入者、そして販売者へと提示されることとなる。では、実際にどのような内容が提示されることとなったのか、それは詳細表示から確認できる。

■参考画像:AliExpressのOpen Dispute(7)紛争拡大――承諾するか否か

こちらが、詳細画面。前述した(a)と(b)のproposalが、そのままAliExpressによって汲み取られた格好となっている。提案された内容が不適切だと見なされた場合、ここで購入者ないし販売者のproposalがAliExpressに汲み取ってもらえないこともあるようで、例としては「全額払い戻し」のproposalが受け入れてもらえず「半額の払い戻し」といった減額が行われた――などという事例が挙げられるようだが、今回は無事に提案を承諾していただけたようで、一安心。

さて、AliExpressから提示された二つのproposalのうち、そのどちらかを承諾し、採決を求めることになるのだが、こちらとしては無論、自身の提案である「15.99USドルの一部払い戻し」のproposalを、Acceptすることになる。必要項目を選択し、Acceptボタンを押下すると、次の画像の通り、大きなダイアログが出現するのだが、カタコトの英語力でも何となく理解が出来そうな――お察しのとおり、これは「一度Acceptしたら、もう戻れないよ?それでも続ける?」という、警告的な内容。

■参考画像:AliExpressのOpen Dispute(8)英字とカタカナのマリアージュ

片や英字、片やカタカナというマリアージュ状態のダイアログの内容を確認し、あらためてAcceptを実行すると、こちらの意思の伝達が確定する。詳細画面は更新され、残すところは先方――つまり、販売店が、どのような選択をするかにかかってくる。

■参考画像:AliExpressのOpen Dispute(9)相手の出方次第、結果待ち

――ただし、詳細画面の意味するとおり、今回のdisputeは販売店の主張(≒反論)が無く、また、どちらかと言えばAliExpress任せとも解釈できる内容であり、恐らくはAliExpressのjudgmentですの任せになるのではないか――と勘ぐっていたのだが、結果として、その妄想は当たり、週末を挟んだ三日後にはAliExpressによる採決が下されるかたちとなった。

結果は、こちらのproposalが通り、15.99USドルの一部払い戻しが確定。

■参考画像:AliExpressのOpen Dispute(10)半額相当のpartial refundでFinishedです

新品のヘルメットに傷がついたシールドバイザーを付けるというのも、ちょっとアレな気分な訳だが、約50%OFFのアウトレット相当の品を購入したと考えれば、それはそれで納得できなくもない――かも知れない。考え方次第かな。

ちなみに、PaypalによるUSドル → 日本円への換金手数料(正しくは通貨換算手数料=4%)が差し引かれることから、15.99USドルの払い戻し処理が行われた場合、純然たる50%OFF相当にはならず、若干ながら自身が損をする格好となる・なった。手練れの方などは、そういった手数料分を差し引きに加算するそうだが、自分は心証の点も含め、proposalは折半で良かったと考えている。

それにしても、LS2のシールドバイザー絡みの不良品との遭遇は、これで四度目。NUVOブランドのアンチフォグスモークシールドの表面に小傷×1、交換してもらった同等品に小傷×1、FF900用のピンロックシートに傷×1、そして今回のFF900用イリジウムミラーに小傷×1。しかも、ここには投稿していないが、今回のシールドバイザーは、なんと内側にも小傷がついていた。もう、なんとかしていただきたい。本当に。

■参考画像:おまけ:AliExpressのOpen DisputeからFinishedまでの流れ

参考までに、経緯と結果を示す履歴表示を添付。

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