
これまた紆余曲折(うよ・きょくせつ)、あれこれあって、とうとう到着したSHADのトップケース、SH40。注文した品物を点検しつつ、付けるか止めるか延々と迷っていたのだが、果たして取り付けを実施。なにゆえ迷っていたのか、詳しくはは後述。
SHADはスペインのブランド、バルセロナ発。
いくつかの供給元が日本国内に持ち込んでいるものの、ほぼ並行輸入の体裁であって日本語の説明書などは同梱されず(※)、どこもかしこも、いい加減な印象は否めない(※1)。価格設定もメチャクチャな感が否めず(※2)、SH40の場合、2万円近い価格で販売しているショップもあれば、1万円を切る特価で販売している店もあるという、荒れた状況が続いている(いた)。
今回(※3)は特価という事で、約1万円で購入。後にweb上の最安値(※4)は約8,000円+送料無料である事が発覚するも後の祭り、注文した後に見つけてしまった価格に悔いても仕方なく。いわゆる“情弱”を露呈する格好、となってしまった。
※1※2※3※4…すべてブログ記事投稿(2012年春)当時。
そろそろ実物をご紹介。
商品名が示すとおり、SH40の容量は40L。
アドレスV125Sの購入特典・GIVI E300Nスズキ仕様と比べると、このボリューム。
GIVIの撫で肩な形状とは対照的に、肩を張ったような、角張り感のあるスタイルが印象的。ケース上面の角部に穴と軸が用意されているが、これはロープ類を固定するためのフック穴で、正しくはSH40の姉妹品・ CARGO(カーゴ)向けのもの。姉妹品・CARGOにおいては、ケースに収まりきらない寸法の軽量物をボックス天板キャリアに固定できる構造が採用されており、泥土や水分で汚れがちなグランドシートやマットなどのアウトドア・グッズを気軽に積載・運搬することが可能となっている。他に類を見ない武骨な外観と実用本位な機能性は、なかなかに魅力的――と、脱線はここまで。閑話休題。
SH40の内部は、中央がやや盛り上がった形状。トップケースやリアボックスといった製品に必ず付随するものとして「ロック部分がケースの内側に張り出す」という問題があるが、SH40の場合は、施錠機能の部品類を納めている部分の張り出しが傾斜がかっているため、荷物の形状や寸法、特に材質によっては、40Lという容量に見合った、かなりの量を収納する事が可能となっている。
■ヘルメットの場合
フルフェイスヘルメット(大型)×1
+
キャップヘルメット(半帽型)×1
+
小物
よく言われる事だが、一部ディフューザー付きやオフロード向けなどの製品は寝かせて収納。LS2 FF384は大型の帽体(例 SHOEI ワイバーン級)だが起こして収納可能。
■固形物の場合
Amazonダンボール箱(中型 80サイズ)×1
+
小物
330mm W
250mm D
175mm H
total 755mm
一般的な80サイズの箱が収納可能。余裕あり。
このワンサイズ上の100サイズとなると、ケース内部の張り出しが影響し、収納が困難となる。
上下はおおよそ同じ寸法で分割されるが、下側の深さは安心のレベル。500mlの飲み物の缶を立たせても、ご覧の通り、余裕の空間。底が深いため、着衣などの柔らかなものや小さいものなどを収納するとき、都合が良い。後述の重量面の問題さえクリアできれば、色々な荷物が運搬できる。
ここまで記述した内容の通り、安価で収納力もあり魅力的な製品である、このSH40。実は、アドレスV125S(UZ125SL0)に用いるには、ひとつ大きな問題が存在する。
それが、車体側の取り付け部の重量の制約。
今回の場合、対象となるV125Sのキャリアの許容重量は、5kg。SHAD SH40(およそ4.5kg)をキャリアに搭載した場合の事を考えると単純計算で、荷物の重さの答えは、たったの500グラムとなり、荷物らしい荷物の積載は、ほとんど出来ないもの、と理解する必要が生じる。
冒頭に記述した「付けるか」「止めるか」という迷いは、正しく、この重量面の問題。
数日の間、どうしたものか考えたのだが、結果として「折角買ったのだから、付けるだけ付けてみよう」というありがちな結論に至り、まずは取り付けてみる事にした次第。
実際に取り付けて走行してみたところ、体感できるレベルで、重い。カーブで旋回すると、後輪に重みがかかっている事が分かってしまう。例えると、E300Nに飲料水などを収納して走行した時の印象に似ている。これで、更に荷物を収納して走行するとなると、相当な負荷がかかるのだろう。
用途としては、荷物を載せて走行するトップケースとしてではなく、走行は常に空っぽの状態で行い、ヘルメットや着衣などの乗車用品を収納するのは完全停止しているときだけ、といった個人向け移動ロッカー的な運用方法で落ち着く事になりそう。
■追記 2016年7月更新 → 2019年12月更新
消費税が8パーセントとなった2016年当時、SH40は1万円以下で購入できる実用的なトップケース・リアボックスとして、少なからずの人気を博していた。その後に大手メーカー各社から多種多様な新製品が送り出さたにも関わらず、SHADのSH40は根強い人気を保ち、2019年未も現役モデルとして確かな存在感を放ち続けている。
後部装飾が白いタイプのSH40が、現在もインターネットショッピングサイトを通じて、そこそこ安価に流通している。白い反射素材を後方に向ける事に違和感を覚える方は、装飾部分を分解する(※内側からプラスネジを抜く)ことで独自の対処が可能なので、購入してから手を加えるというのも、一興。
SH40に慣れ親しんでしまった自分がトップケースを買い替える際は、再び、SH40を選びそう。
Posted at 2012/03/21 01:12:15 | |
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