
今回の投稿は、カーケアグッズなどがお好きな方には御馴染みの保護艶出し剤・プレクサスの感想文。
この製品は、樹脂に特化した保護艶出し剤。発売当初こそ「スプレー缶1本で4,000円弱」という価格帯ゆえに全く手を出せずにいた訳だが、いつの間にやら気付いた時には量販店の用品コーナーにて半額に近い特価で積み上げてある庶民に優しいカーケアグッズと化しており、今現在は、そこそこのお値段で購入する事が可能。
ごく一般的な保護艶出し剤と比較した場合、やや高価な品である事には違いないが、その機能性の高さは相当なものであり、家庭向けの家電からスクーターの外装部品に至るまで、幅広い用途で重宝している。
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このプレクサス、実は樹脂面への使用の他にも日常で活躍する場面がいくつかある。せっかくなので今回は、HDDから発掘した過去の画像を用いて、その記録を投稿。
作業対象とする品物は、この紙製の箱。細かく言うと、外国製の玩具の外箱。
印刷面の上に見えるものは、販売元の詳細情報が記載された紙製シールの、剥がし残し。こういった紙シールの多くは、貼付された対象から剥がそうとすると、画像のように糊(のり)の部分と印刷面との間の層が剥離してしまいがちで、果たして糊の染みた繊維だけが残ってしまうことが、少なくない(※この類のシールがキレイに剥がれてしまうと、それはそれで問題があるため、あえて剥がし残しが生じるように製造されている――という説も耳にする)。
こういったものを除去するために文房具店やホームセンターの用品コーナーなどでは専用の剥がし液や除去剤などが販売されているが、実は何を隠そう、このような状況下においてプレクサスのソルベントは素晴らしい使い勝手と高い洗浄効果を発揮。わざわざ専用の品を買う必要は無い。
作業は至ってシンプル。箱の表面に付着している紙シールの残骸(ざんがい)へ向けてプレクサスの液剤をやや多めに吹きつけた後、数十秒か数分ほど間をおき、除去しようとする残留物が軟化した事を確認できたら、マイクロファイバータオルなどで液剤と共に残留物を除去していくだけ。
作業風景。プレクサスのソルベントが紙シールの紙の部分をふやかし、また、他でもない糊の部分も軟化させている事が分かる。ちらっと見える輪ゴムのようなゴム質の塊(かたまり)は、紙シールの糊の成分が丸まってゴム状に固まっているもの。今回のケースでは、紙の部分をふやかして剥ぎ取る → 糊の残留物を優しく擦り落とそうとすると、軟化して取れる部分とゴム状に丸まっていく部分に分かれてくる → 前者はタオルで拭き取り、後者は指でつまんで除去、という具合。
うまい具合に軟化した部分がベロッと剥がれる事もあるが、頑固な箇所は焦らず根気良くタオルで擦っていくようにする。必要であれば、何度かに分けてプレクサスを塗布し、先ほどと同様に若干の間をあけて、除去作業を繰り返す。そのうち、箱の表面は糊の残留物のみとなり、マイクロファイバータオルなどで優しく擦り続けていくと、画像のように糊と繊維は「こより」のように丸まり、最終的にはポロリと除去する事ができるようになる。
仕上げにプレクサスで全体を洗浄すれば、ご覧の通り、何も無かったかのような美しい表面に仕上がる。蛇足ながら、作業に用いるマイクロファイバータオルなどは、序盤に使用する汚れや異物を除去するためのものと、最後の仕上げに用いる表面を整えるための綺麗なものと、複数を用意しておくと、なお良い。
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プレクサスというと、やはり乗用車やオートバイ向けのグッズという認識であり、またそれは間違いの無い事実なのだが、実際のところは日常的に活躍する場面の多い便利なケミカルでもある。つきなみな表現だが一家に一本と言っても過言では無い。液晶テレビなどのデリケートな家電の清掃にも活躍するし、今回のように趣味的なものの洗浄にも役立つ。樹脂製の家電の表面に貼付されている販促向けのシールや機能説明のシールの糊なども綺麗に除去できるし、大手古本販売店が中古コミックのカバーに貼付している強固な紙シール製の値札なども、あっさり綺麗に除去できる。
保護艶出し、洗浄剤としての使い勝手は相当なレベル。地味にオススメの一品。
因みにプレクサスは噴霧により液剤が周辺に舞い散ると、とても印象的な香りを発する仕組みとなっているが、これは他でもなく、身体に害のある液剤である証拠。美術向けの定着液もそうだが、液剤に香りが付けられているもの=吸ってはいけない、の意味なので、屋内での作業は換気はもちろん、使用の際はマスクをした方が、より安全だと言える。
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補足追記。
プレクサスのソルベントは洗浄作業において高い効果を発揮するが、同時に、その洗浄力には注意が必要。使用する対象の素材によっては「洗浄するつもりの無いものまで洗浄してしまう」というトラブル(作業ミス)が起こりかねない。判りやすい事例は「シールやステッカーのインクが洗浄されてしまう」というもの。表面に透明層のある類の多くは大丈夫だが、印刷面が剥き出しのものはプレクサスの液剤によって絵や文字のインクが除去される(薄まる・消える)事が懸念される。
保護艶出し剤の代表的な誤用例の『ナンバープレートにワックス(を塗ってしまう)』に近いものだと想像しておけば、ほぼ間違いない。
このプレクサスも含め、洗剤や洗浄剤には大抵の場合「目立たないところで試してからご使用下さい」という注意書きが添えられているものだが、それはボディなどの広い面で有効な行為であって、ステッカーなどの小さなもの(替えが無いもの)に対して行う事は困難。
大切な記念ステッカーや限定ステッカーなどが貼付されているものをプレクサスで洗浄しようとする際は、ステッカー類に液剤が届かないようにするか、対象物への噴霧自体を止めるなどの配慮をした方が良いだろう。
Posted at 2012/09/08 00:48:24 | |
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洗車 保護 艶出し | 日記