[リヤ車高上げPart2] その6・(総括)オリジナルの手法で64mmのリフトアップを実現
目的 |
チューニング・カスタム |
作業 |
DIY |
難易度 |
 初級 |
作業時間 |
1時間以内 |
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VNレヴォーグ(STI Sport#)について、雪道での走破性アップを目的として
・社外パーツやキットを使わず、
・純正の電制ダンパーを活かし、
・なるべくスバル純正品を流用する、
という自己方針に従い、リヤの車高をアップさせることに成功しました。
車高を上げるための具体的な施策では、まず Part1 を[実験君] と称してレイバックの純正部品を移植するシリーズを公開しました。
その結果(※既報)を踏まえ、今回の Part2 では「純正部品流用+自作ブラケット→DIYリフトアップ」を実行に移しました。
※ご参考: [実験君] レイバック純正部品の流用でレヴォーグの車高は上がるか?(その3・車高アップ効果の測定編)→
https://minkara.carview.co.jp/userid/132018/car/3465748/7837000/note.aspx 2
一連の Part2 シリーズ(「その1」~「その5」まで)では、リヤの車高を狙い通りにアップさせることができる過程を公開しました。
今回の整備手帳:「その6」では、Part2 の総括として、車高アップ(リフトアップ)量を実測して効果を数値化したものをお伝えするとともに、今後の予定についても「ごく軽く」触れておくことにします。
左の画像は、車高アップ工程の Part2 を終えた直後(作業完了の翌日)の車両状態です。
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左の画像は、Part2 の各工程(「その1」~「その5」)を終えて再度の物理チェックをし、自宅周辺を試走したあとのインパネの様子です。アラートなどの警報は立っていません。
この段階では、まだアライメントの計測・調整をしていませんが、試走した限りにおいては、直進性など走行に関わる部分での違和感はまったく感じません。
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こちらの画像は、センターインフォメーションディスプレイ(CID)による車両状態を表示させたものです。
リヤの車高を上げたことにより、「車両全体として見た」場合、やや前傾姿勢となっています(CIDによると、車両の傾斜角は-1°)。
一般的に、路面の振れによる車両姿勢角度の変化は、±2°くらいは変動します。ホームセンターや商業施設の駐車場スロープでは±5~6°程度の傾斜も普通にあり、ヘッドライトの光軸(対向車に迷惑はかかっていない)も含め、実用上の不都合は生じていない認識です。
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試走の翌日に、改めてリヤのリフトアップ状態が分かるような画像を撮影したものが、この画像になります。
カメラの視点(アイポイント)を、フェンダークリアランスの位置まで下げて撮影しています。俗に言うところの「指1本とか2本」とかいうレベルではなく、握ったゲンコツが入るくらいのクリアランスが確保されています。
ただし、「指○本」…などといった表現は抽象的ですので、後述するような方法で車高を実測して、今回のDIYによるリフトアップの効果代を数値化しておきます。
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こちらは、フロント(右前輪)のフェンダークリアランスの様子。実はリヤの車高アップに釣られて、フロントも数mm程度だけ、フェンダークリアランスが微増していました(後述)。
その分だけ、フロントの鼻先(リップスポイラー)の地上高が減少しているはずですが、こちらも微減といったレベルのようです。
特に STI のフロントリップ&リップスポイラーは、車体の中央部が上下方向に薄く、左右両サイドに広がるようなデザインのため、事実上は縁石に擦るような心配はあまりない状況です(>私見)。
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フロントRHは、Wheel Arch Top to Ground = 682mmでした。
次は左サイドの車高計測に移ります。
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リヤLHは、Wheel Arch Top to Ground = 737mmでした。
同様にフロントLH(画像は省略します)を計測すると、Wheel Arch Top to Ground = 674mmでした。
<[Part2] 自作リフトアップブラケット装着後:今回>
Front LH Front RH
674mm 682mm
Rear LH Rear RH
737mm 740mm
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ここで前回: Part1 の [実験君] での車高の変化量を振り返ってみます。
<[Part1] レイバック仕様化(かさ上げスペーサー挿入後):前回>
Front LH Front RH
675mm 680mm
Rear LH Rear RH
677mm 683mm
これを図解すると、左図のようになります。脚周りノーマルの純正状態からの車高変化量は、青文字で示す数値になります。
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今回の Part2(レイバック仕様化に加え、自作ブラケットを装着)の車高は、9枚目の画像のコメントに記した数値ですので、これを図解すると左図のようになります。
Part1(=[実験君])の「レヴォーグにレイバック用の純正部品を適用」はトライアル的な過渡状態であり、最終的には(北海道の雪道を安心して走破できるような)車高アップを目指していたことから、[base]純正状態(脚周りノーマル、燃料はほぼ満タン)を起点とすると、[Part1]を経由して[Part2]自作BRKTの装着により、リヤ車高は約64mmのアップとなりました。
特装車の STI Sport# で電子制御ダンパーの機能を活かしたまま、[スバル純正部品の流用(高い信頼性)] と [設計・製作とも自作品(圧倒的な低コスト)] を組み合わせることにより、独創的でオリジナルの車高アップ(64mmのリフトアップ)を実現できたことになります。
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その後、数100kmを走行し、脚周りの状態に「馴染み(なじみ)」が付いたと思われるタイミングで、再び車高を計測してみましたが、前述の計測値(11番目の画像)とまったく同一でした。
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思わず「握り拳」を入れてみる私…の図。リフトアップ64mmの効果は、見た目にも大きいです。なお、リヤの車高がアップしたことにより、次のような福次的効果も得られています。
・後部座席に乗員が乗り降りする際に、シート座面の高さが腰の位置に近づいたので、乗り降りが楽になった。→ 「腰を下ろして座面に乗り込む」体勢から、「腰をスライドさせて着座する」体勢に近づいたため。
その反面、考えられる反作用もあります。
・荷室のフロアが(車高アップ分だけ)上がった。→ 懸念としては、重量物の積み込みの際に、今までよりも(数cmほど)持ち上げなければならない。
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以上、再掲になりますが、総括としては次のようになります。[スバル純正部品の流用(高い信頼性)] と [設計・製作とも自作品(圧倒的な低コスト)] の組み合わせは、独創的で当方オリジナルの手法と考えます。
・社外パーツやキットを使わず、
・純正の電制ダンパーを活かし、
・なるべくスバル純正品を流用して、
・リヤ車高の64mmリフトアップに成功。
→ 雪道の走破性アップに期待。
・光軸に関して不都合は生じていない。
・直進性など操安性にネガは感じられない。
→ 機会を作りアライメントを数値確認したい。
・後部座席に乗り降りする際、姿勢が楽になる。
(シート座面高が腰位置に近くなったため。)
・その反面、重量物を荷室に載せる際に、
6cm強だけ、より高く持ち上げる必要あり。
今後の予定としては、車両の前傾姿勢を多少なりとも緩和させたい…と思っています。実は、フロントの車高アップ方法も検討済みです(2024年06月時点で)。
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フロントの車高アップについては、いろいろなアプローチが考えられますが、考察した結論としては「フロントのストラットマウントとボディとの間にスペーサーを入れる手法」が、大きなネガが無い…となりました。
ただし、その手法に関しても、やはり当方オリジナルの「純正部品を流用しながら」「低コストで」実現させたいところです。
流用予定の純正部品はすでに入手済みなのですが、公私の都合上、あまりまとまった時間が取れないため、将来的に作業着手できて(←次回もDIYの予定)、うまくいったら公開するかもしれません。
ということで、ここでいったん区切りにします。多くの方々に、この車高アップシリーズを読んでいただくとともに、「イイね!」も付けていただきました。この場を借りて、お礼申し上げます。
↓
2024-09-07:更新
VNレヴォーグのリヤ車高上げ(64mmリフトアップ)に必要な部品類(流用するスバル純正部品など)→
https://minkara.carview.co.jp/userid/132018/car/3465748/7926106/note.aspx をアップしました。
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