あまりの暑さに修善寺温泉の観光は早々に切り上げ、宿へ向かいます。
宿へもうすぐ到着・・・というところで上空にロープウェイを発見!。
道沿いに見つけたのは「伊豆の国パノラマパーク」の看板で、急遽Go!
急遽スマホでロープウェイのクーポンをゲット。▲\400なり(笑
早速ロープウェイに乗って、富士山が見える(かもしれない)という淡い期待を抱いて葛城山山頂へ。途中でR136を見下ろせたり、なかなか壮観です。
山頂の富士見テラスというところから富士見が見えるのですが、この時点では残念ながら殆ど雲の中・・・
しょうがないので山頂周辺を散策することに・・・
これは葛城山頂から見た、駿河湾の奥湾にある「淡島」。
翌日は偶然にもここへ行くことになります。
これは百体地蔵。願掛けをして奉納するそうです。
さて散策も飽きてきたので直ぐ近くの伊豆長岡温泉の宿へチェックイン。
ここは食事や温泉浴場はバスか自前の車で本館へ行かなければなりませんが、部屋は案外広々でした。
本館の大浴場で大汗を流そうと、早速浴衣に着替えてフロントでバスを呼んでもらいました。
すると5分も待たずに私専用マイクロバスが到着^^;
5分後には温泉に入れていました。
ここの温泉浴場がすごい!。全体が総檜造りで、天井は3階建てくらいの高さのドーム形状になっていて開放感が半端じゃありません。中央には20人は楽々入れそうな湯船と、それを取り巻く小ぶりな湯船(といっても、10人以上はゆったりと入れそう)が数々取り巻いています。更には外に露天風呂と庭園という贅沢さ。
この他にも貸切露天風呂などもあるようです。
あとで知りましたが、この本館の周辺に3館の宿泊館があって、食事と温泉は集中して本館が扱っているんですね。本館の食事処もかなり大きそうです。
半端な施設を各館に分散させるより、本館に集中させたほうが、お客にとっては豪華で、経営側にとっては効率の良い運営ができるということなんでしょう。
さて、ゆっくりと汗を流してさっぱりし、再びバスで自分の宿泊館へ。
素泊まりプランなので、宿周辺の食事処を訊いたら、流石にちゃんとマップが出来ていました。
徒歩5分圏内にも10件程度はあって、迷いながらも選んだのはここ。
創作料理と名乗るお店は色々経験していますが、なかなかこれぞ!といったお店には出会えません。
あまりに独創的だったり、独善的だったり・・・なお店もたまには巡り合ってしまいます。
恐る恐る入ったら座敷は満席、カウンターが空いていました。一見さんなので遠慮して隅っこへ・・(笑
これはお通しの手作り豆腐。美味です。
お品書きを開いてみると、コース料理が各種あったので、「あまり量は食べられないけれど、美味しい料理でお酒を飲みたいのだが・・」とマスターに相談。
「それならコース料理は量が少し多いので、一品料理が良いと思います。先ずは通しをお出ししますので、それを食べながらゆっくりと考えて下さい」とのこと。
・・・それなら、ということで先ずは温泉にたっぷり入った乾きを癒しに生ビールを・・(笑
「刺身が食べたいけど、量が多いよね?」「それじゃ、通しで出しましょう」
といって出てきたのがこれ。
さすがにネタが新鮮でタレも美味しい♪
思わずポン酒を頼みました。銘柄は「吉」だそうです。
「コップでもお猪口でもお好みでやって下さい」とフレキシブルな対応です。
ポン酒の隣りにある器は、なんと猪の肉で出汁を採った野菜煮物です。
マスターの仲間が猟師をしているそうで、これが絶品でした。
「この出汁は一切調味料を加えていません。猪と水だけですよ」とのこと。「普通は出汁の素を加えたくなっちゃうものなんですが、私は使いません」と仰る。
不思議ですねぇ、素材だけでこんなに美味しい料理ができちゃう。。。
聞けばマスターは京都の生まれだそうで、ホテルや旅館で料理人をしていたこともあったそうです。
「ああいうところでは、料理の素材に地の物を使っていたとしても、どうしても万人向けの味付けなってしまうものなんです。それで、自分の目指す料理を作ろうとこの店を出したんです」とのこと。
「創作料理と名乗って色々やってみましたが、今ではなるべく素材を活かし、化学調味料は一切使わない、加えるのは手間暇のみということでやっています」と仰っていました。素晴らしいですね。
私の地元近くでもこんなお店が見つからないかなぁ。。。
「あとは食べたいモノの感じを仰っていただければこちらで適当にお出ししますよ」「この猪のスープ、ゼッピンですね。もっと食べたいくらいです」「それならこれを元にもう人手間かけましょう」
ということでお通しの追加をいただきました(笑
ゼラチン状の猪肉がたっぷり入っていますが、全く油っぽくありません。
マスターが取り持って、カウンターの逆サイドに以前から居座っていた、水商売風の女性連れの御大とおしゃべりをしているうちに、実は田舎が近いことが分かって大盛り上がり・・・
ついついお酒が進んでしまいました。お銚子3本はほんとに久しぶりでした。
その後、マスターが適当に出してくれたのは香の物、一夜干しなど。
最後は「おじやが食べたい」と無理を言って作ってもらいました。
これもあっさりした自然の味でとても美味しかったです。
あれこれ好き勝手な注文に手間暇を惜しんでいない料理で飲み食いさせていただいた上に良心的な会計をしていただき、ご丁寧なことにお名刺までいただきました。
機会があったらまた行ってみたいと思える名店でした。
ありがとうございました。
(続く)