目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
中級 |
作業時間 |
6時間以内 |
1
前回は、通信手段でOBD2の二股に挑戦しましたが、みごと撃沈しました。
そこで、最終手段として物理的に回路を切り替えるという方法を試みることにします。
レーダー探知機とOBDLinkのどちらか片方だけにOBD2の通信を行うよう切り替えスイッチ回路を入れてみることにしました。OBDLinkはいつも使うわけではないので、普段はレー探へOBD2をつなぎ、必要な時だけOBDLinkへ切り替えるようにします。OBDLink側へつなげる時は、レー探の方はOBD2無しのGPSだけで動作させるようにします。
OBD2コネクタのピンアサイン表を見ながら、各機器では以下のように回路を遮断できるようにします。
○レーダー探知機側
CAN-High, CAN-LOW, K-line, L-Lineを遮断し、データはOBDLink側のみへ流れるような切り替えができるようにします。一方、電源+12Vは接続された状態を維持するようにします。これによりOBD2から流れる車両情報をカットして、レーダー探知機がGPSのみで動作できるようにします。
○OBDLink側
電源(+12V)を遮断できるようにします。OBDLinkを使わない時は、電源を落としてデータがレー探方向のみへ流れるようにすることができるようにします。
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配線を途中でカットしてバイパスを作ります。
車両に設置するときに作業が楽になるように、カットした配線には住友電装の車両用10極カプラーを使ってコネクタで配線を脱着できるようにしました。
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スイッチボックスを作ります。
手持ちで余っていた電子部品を活用しつつ、足りない部品は千石電商でスイッチ、ブラケースなど必要な小物部品を購入して、組みました。
回路は以下のようにしました。
OBDLinkは電源ON/OFFするだけなので、単純なスイッチです。一方、レーダー探知機側は4本の信号線を同時にON/OFFしなければならないので、制御回路を作らなければならないかと躊躇しました。しかし調べてみたところ、ちょうど12V駆動で4回路をON/OFFできるリレーが販売されていることがわかりましたので、リレーで制御することにしました。しかも、逆起電力防止用の整流ダイオードが内蔵されているタイプもありまして、これを使うことで工作の手間を省くことができました。
リレーの型番は、パナソニックのHJ4-DC 12V-D(AHJ9241)(4回路、逆起電力防止ダイオード内蔵)です。このパーツは意外と在庫があるお店が少なく、ネット通販で見つけました。が、その後、秋葉原の千石電商へ行ったら、ほぼ同じスペックのオムロン製リレーが店頭で売っていましたw さすが千石です。
リレーのコイルを駆動させる電源はOBDLink用電源から引き回しています。また、リレーのコイルの手前には22Ω抵抗を入れて1.4Vほど電圧を下げています。その理由は、エンジンをかけるとアクセサリ電源が13.7V程度に上がり、リレーコイルの許容電圧をちょっと超えてしまうからです。
普段は、OBDLinkを休ませてレーダー探知機を使う場合がほとんどですので、レー探用の配線を通すリレーは常時クローズで配線し、リレーコイルに通電したときに信号線が遮断するようにすることでリレーコイルへの負担を減らすようにしています。。
なお、回路にアクセサリ電源が直接入ってくるので、念のため+12Vの入口にヒューズを入れました(白いプラスチックケースの部品)。
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全体の配線はこのようになります。OBD2二股ケーブルの一部配線をスイッチボックスへバイパスさせて、スイッチボックス内で配線の入/断ができるようになっています。
1本だけヒゲのように出ている黒いリード線はアースです。OBD2コネクタにはシャーシアースが来ているのにどうしてアースだけ別配線にしたかというと・・・設計ミスですw。工作中にアース線が確保されていないことに気がついて、しかたなく別配線で引きました。
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スイッチボックスは運転席の小物入れに設置しました。
スイッチはプッシュスイッチで押す度にON/OFFが切り替わるタイプです。ON/OFFの状態はLEDで分かるようにしました。
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回路は想定通りにON/OFFできるようになりました。強引に2つの機器へ信号を流すことも可能ですし、どちらか片方の機器のみへ送信することも可能です。
OBDLink側だけに信号を入れるようにすると、TorqueやDashCommandのメーターがリアルタイムに動くようになりました。
一方、レーダー探知機の方は問題が残りました。レー探へ入力する信号を遮断すると、画面が消えて電源が落ちてしまいます。具体的言うと、スリープしてレー探本体のダミーセキュリティLEDが点滅を始めます。どうやらCAN-Bus信号が受信できなくなると、車のエンジンが停止して駐車モードに移行したとレー探側が勘違いしてしまうようなのです。本来は、信号を遮断した後は、OBD接続無しのアクセサリ電源とGPSのみで運用するレーダー探知機として稼働して欲しいのです。
この課題は、次の整備手帳の方法で解決できました。
http://minkara.carview.co.jp/userid/1482781/car/1087521/3360052/note.aspx
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