
今日はドイツの鉄道事情です。
この電車はドイツ鉄道(DB:Deutsche Bahn)のICE(Intercity Express:イーツェーエー)です。
今回のドイツ旅行の移動は専ら電車で、長距離移動は全部このICEで行いました。
ネット情報によれば、このICEは最高速300km/h出るのだそうです。
要するに日本の新幹線ですね。
この写真はニュルンベルク→ミュンヘン区間で撮った写真で277km/h出てます。
ヴュルツブルク→ニュルンベルク間では最高速は294km/h出てました。
では日本の新幹線とICEを比べてどちらが良いか?ということなのですが、燃費とかそういうのはわかりませんが、乗り心地とか音とかで比較するとほぼ同じだったと思います。
ただ、明らかにICEに方が優れているように感じられたこととしては発進のスムースさです。
出発のベルとか車内放送が静かなので気が付きにくいというのもありますが、気がつくとスーッと走り出してて非常にスムースでした。
座席については、東海道新幹線の座席があまりにダメ過ぎて比較対象にならないので、東北新幹線と比較すると、見た目はかなり違いますが、座り心地は同じような感じで快適でした。
ICEには新幹線で言うところのグリーン車輛があって、これが1等車です。
普通の車輛は2等車で、指定席車輛はありません。
1等車をチラっと見てみたところ、少し座席が大きくて、前後間隔が広くなっているように見えました。
てっきり、飛行機のビジネスくらい違いがあるのかと思いきや、どちらかというとプレミアムエコノミーという感じです。
乗車券は1等車と2等車で異なるので、2等車の乗車券で1等車に乗ることはできません。
指定席はあるものの、その席の乗客が乗ってくるまでは座ってていいそうです。
さて、ドイツ鉄道と言えば”時間に遅れる”ということで知られています。
そこで、今回の旅行では時間に遅れることを前提として、かなり余裕を持った観光計画を立てていました。
今回、ICEに4回、S-Bahnという普通電車にも7回くらい乗りましたが実際に遅れたのは2回だけでした。
しかし、フランクフルト→ミュンヘンへ向かうICEは酷かったです。
フランクフルト発10:53のICE621に乗る予定だったので、10:20頃フランクフルト中央駅に到着しました。
ドイツの鉄道には改札がないので、出発するホームの確認に行ってみます。
ホーム入り口には電光掲示板があって、そのホームから出発する電車の情報が表示されています。
この写真はミュンヘン駅ですが、フランクフルトも同様の表示があります。
ところが、なぜか10:53のICE621が表示されていません。
今ホームに止まっている電車の次は11時台の別の電車が表示されていました。
出発ホームが変更になったのかな?と思い、奥さんに他のホームを見に行ってもらうとともに、僕はグーグルマップで運行状況を確認しました。
シュトゥットガルトで電車時間を検索していたら、遅延情報も出ていたのでその確認です。
すると、予想は当たり、12:20発に変更なっていました。
しょうがないので、駅の中央あたりに行くと大きな掲示板があり、そこに全ホームの情報が表示されていました。
グーグルマップの情報と若干違いますが、ICE621の定刻は10:53発で、隣に12:18と変更後の時間が載ってました。
公式な情報として遅れが確認できたため、朝食をとることにしました。
奥さんが朝食を買うところを探しに行き、僕は荷物の見張りで待つことにします。
フランクフルト駅の入り口はこんな感じになっていて、この入り口の見えるところのベンチに座って待つことにします。
すると、これはフランクフルト駅に限ったことではないのですが、なぜか駅構内に鳩がいました。
フランクフルト駅は出入口に近いのでわからなくもないのですが、地下っぽいところにも鳩がいました。
でも、ドイツの鳩はお利口さんで、バタバタ飛び回ることなく、静かに床を歩いてました。 鳩の種類は見た目は日本の鳩と同じでした。
奥さんが戻ってきて、パンを買って食べることになったのですが、ドイツと言えばビールです。
昼からみんなビールを飲んでいるという勝手なイメージあります。
この後は電車で移動するだけということもあり、ビールを飲みたくなってきました。
そこで缶ビールを飲んでいる人がいないか周りを見渡してみるも誰も飲んでませんでした。
ビールの飲めるお店の店内では飲んでそうだったのですが、駅構内で缶ビール飲むという文化はなさそうでした。
電車内でも飲んでいる人は見かけなかったので、日本のサラリーマンみたいに、新幹線に乗ったら、とりあえずビールを飲むということもなさそうでした。
ビールは諦めて、パンとコーヒーを購入してちょっと早めに出発ホームへ向かいます。
すると出発予定時刻の5分くらい前になにやら場内放送が入ります。
ドイツ語の後に英語でしゃべっていますが、”ICE621”と”apologize”くらしか聞き取れませんでした。
てっきり、遅れてゴメンねってことだと思ってあまり気にせず待っていると、電車が来ました。
しかし、それはICE621ではありません。
日本の電車でも到着すると行先表示が変わるときがあるので、そういうことかな?と思って2~3分車内で見てました。
でも、変わる気配がないので一旦下車しました。
そしてホームにある表示を再確認します。
12:18分からさらに遅れて出発時刻が12:38に変更になってました。
さきほどの放送は、さらに遅れてゴメンね。という意味だったようです。
12:18から12:38に変更になることを5分くらい前に放送するとはどういうことだ。こんなこと20分以上前からわかってただろっ!!と思いましたが、ここはドイツなので気を落ち着かせて待ちます。
そして12:38の5分くらい前にまた場内放送が入ります。
今度はなんとなく聞き取れました。
「出発ホームが変更になるので、〇〇番ホームへ移動してください」と言っているようでした。
待っていた他のお客さんもゾロゾロと移動を始めたため、僕らも移動しました。
そもそも出発ホームが変更になるということ自体信じがたいのですが、その案内を5分くらい前放送するとはどういうことだ!!と思いましたが、これがドイツだ!ということにして電車に乗りました。
ようやく電車に乗ることができ、あとはミュンヘンまでのんびりしようと思っていたら、車掌さんと思われる人がやってきました。
ドイツの鉄道は改札はありませんが、乗車券の確認が車内であるので、乗車券確認と思い乗車券を見せました。
すると「この電車は遅れたため、ミュンヘンまで行きません。途中のニュルンベルクで同じホームの隣の電車に乗り換えてください」と言っているようでした。
時間に遅れるだけならまだしも、まさか途中で乗り換えさせられると思いもしなかったので、最初は何を言っているのかよくわからなかったのですが、2回聞き直してようやく乗り換えが必要ということがわかりました。
乗客はみんな怒っている感じはなかったので、ドイツではよくあることなのかもしれません。
ニュルンベルク駅で乗り換えをしたあとは何事もなく無事ミュンヘンに到着しました。
結局、当初予定14:05ミュンヘン着が合計約2時間遅れで16:10ごろの到着でした。
ミュンヘンの観光時間が2時間も減ってしまったのは大変残念だったのですが、ドイツ名物の電車遅延を体験できたので良かったということにします。
それにしても、ドイツの鉄道はとににかく駅構内、ホーム、車内含めて放送が少ないです。
たぶん駅構内の放送はなかったと思います。
各ホームでは聞こえる範囲で必要最低限の放送しかありませんでした。
通勤で使う大宮駅の新幹線待合所にいると、次から次へと放送が入ります。
遅れがでたりすると、うるさいくらいにず~っと放送してます。
それから、JR東日本の場合は遅れるとひたすら「ご迷惑をおかけし申し訳ありません」とあやまってますが、ドイツの鉄道はあまりあやまりません。
今回、あやまっていたのは
①遅延予定時刻よりもさらに遅れたとき1回
②発着ホームが変更になったとき1回
③乗り換えになったとき1回
合計3回しかあやまりませんでした。
何度あやまられても遅れが戻るわけではないので、放送の度に何度もあやまる必要はないと思います。
その点ドイツは発生事象に対して放送1回か2回、あやまるのは1回。
実にすっきりしてて静かです。
この点はJR東日本も見習って放送は最低限、謝罪は1回だけにして欲しいって思いました。
それと、今回のドイツでの遅延で改めて思ったことがあります。
放送は1回か2回だけでいいので、電光掲示板の数を増やし電光掲示板にわかりやすく表示して欲しいです。
その国の人なら、電光掲示板を読めば状況がすぐにわかるし、今はグーグル翻訳という神アプリがあるので、電光掲示板にちゃんと表示してあれば、外国人でも写真に撮って翻訳することで正しい情報を得ることができます。
極論を言えば駅、車内の放送は
「なすの〇〇号は10分遅れています。詳しくは電光掲示板を見てください」だけでOKです。
放送は電光掲示板を確認するためのきっかけだけで十分で、詳しい情報は電光掲示板へ表示して欲しいと思いました。
あとは場内や車内のWiFiで電光掲示板と同じ内容が見られるようにすれば掲示板の前が込み合うこともないので、ぜひ導入して欲しいです。
ということで、ややドイツとは無関係な話になりましたが、今回はドイツの鉄道事情についてでした。