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2025年04月29日

欧州式コーナリングのまとめ その3(SF FSW)

ゴールデンウィークは気候がいいので、いろいろやる気が出てきます。
後半に予定があるため、前半はおとなしく家でみんカラです。

欧州式コーナリングのまとめはその2で終わる予定でしたが、スーパーフォーミュラのオンボード映像がYOUTUBEにいくつかあったので、欧州式と日本式に分類してみることにしました。

その結果、「欧州式コーナリングのまとめ その2」に書いたことがいまいち当てはまらないところがあったので、その修正も兼ねてその3を追加することにしました。

そもそもがんばって分類することに意味があるのか?と言われると分類そのものには意味はないと思いますが、その選手がどういう走り方をしているのかを理解することには役立ちそうなので分類してみます。

まずは今回分類した走行動画の紹介です。
いずれもポールポジションの動画です。
①2022 SF Rd.1 富士スピードウェイ 笹原選手
②2024 SF Rd.7 富士スピードウェイ 坪井選手
③2023 SF Rd.6 富士スピードウェイ 牧野選手
④2022 SF Rd.2 富士スピードウェイ 野尻選手

これらの動画をサ走研の最新技術によりエクセルグラフ化したので、順番に見ていきましょう。

①2022 SF Rd.1 富士スピードウェイ 笹原選手(1’21”404) TGRコーナ


笹原選手の速度変化は全体的になめらかで明確な折れ点がありません。
その2では折れ点の位置が重要だと書いたのに、折れ点がないため分類ができず困ってしまいました。

ただ、速度変化を見る限り、見た目が欧州式っぽかったので、どうにか分類する方法を考えました。

その結果、ハンドルを大きく切り始めたときの速度変化の傾きを直線上に延長した線とエンジンブレーキの速度変化の交点(図中の赤点線の交点)を速度変化折れの仮想点とし、この仮想点の位置で判断すると応用が利きそうなので、この方法で分類してみます。

この仮想点の意味ですが、
ハンドルを大きく切り始めたときの速度変化≒フルブレーキ
エンジンブレーキの速度変化=エンジンブレーキ
どちらも車輛の性能で決まり、走り方によって変化しない速度変化がコーナに対してどのような位置関係にあるかを示したのが、速度変化折れの仮想点です。

ブレーキ開始が手前で、最低速度が高いと仮想点がコーナ入口側になり、ブレーキ開始が奥で、最低速度が低いと仮想点がコーナ中心寄りになるため、この仮想点の位置により欧州式と日本式が判断できるという考え方です。

笹原選手の富士TGRコーナでは、724mくらいのところに速度変化折れの仮想点がきました。

この位置を走行ライン上で確認すると、下図のようにコーナ入口側となっているため、欧州式に分類されることになり、見た目どおりの結果になりました。


②2024 SF Rd.7 富士スピードウェイ 坪井選手(1’21”880) TGRコーナ




次は昨年のシリーズチャンピオンの坪井選手です。

速度変化の見た目は日本式ですが実際どうなのか確認します。

坪井選手の速度変化では仮想点が738mくらいのところにあり、走行ラインの位置を確認するとコーナ中央寄りとなっているため、こちらも見た目どおりの日本式に分類されることになりました。

ちなみに、仮にこのときの坪井選手のクルマを欧州式風に走らせたときの速度変化のイメージを描くとこうなります。(赤線が坪井選手実測、黒線が欧州式イメージ)


ブレーキ開始がちょっと手前になり、最低速度が上がるため、速度変化折れの仮想点が手前に移動します。

③2023 SF Rd.6 富士スピードウェイ 牧野選手




次は今年のRd.3もてぎでポールポジションを獲った牧野選手です。

牧野選手は仮想点が728mにあり、走行ラインの位置では入口側となっているため、分類としては欧州式ですが、④区間の減速Gが高く、エンジンブレーキ区間も短いため、日本式寄りの欧州式という分類になりそうです。

④2022 Rd.2 富士スピードウェイ 野尻選手




最後にその2でも取り上げた野尻選手です。
今回の仮想点で確認してもやっぱり仮想点は727mにあり、コーナ入口側となるため、変わらず欧州式ということになりました。

今回確認した中では昨年のシリーズチャンピオン坪井選手のみがわかりやすい日本式の走り方になったわけですが、これはドライビングスタイルによるのかそれともクルマの特性に合わせた結果なのかはわかりません。

いずれにせよ、昨年のシリーズチャンピオンを獲っているので、昨年のスーパーフォーミュラに対しては最適な走り方ということになり、日本式だから遅いということはなく、そのクルマの特性に合わせた最適な走り方をすることが重要ということになると思います。

ということで、これで終わると思いきや、その4でもてぎの東ヘアピンも見てみることにします。
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Posted at 2025/04/29 23:54:18

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この記事へのコメント

2025年4月30日 13:01
こんにちは~(;^ω^)
動画見ましたよ~。4人とも違う走らせ方でデータにするとまた違うんですね!
感覚なんですが坪井選手は荒々しく突っ込んで奥で小回りする感じです、それが日本式なんですね。
笹原選手は横へのスライドを利用して独特な挙動に感じます、牧野選手はゴーカートみたいにリヤがどっしりした感じ、野尻選手はレッドブルみたいにノーズがぐいぐい入ってオーバーステアっぽく感じました。
以上素人の感想でした(;^_^A
コメントへの返答
2025年4月30日 15:44
走らせ方の違いがドライビングスライルによるものなのか、車輛特性の違いによるものなのか、僕らには知る由もないところですが、結構違いますよね。
でも、みんなポールポジションだというのが興味深いです。

プロフィール

サーキットで車を速く走らせるために必要なこととはなにか?を研究するのが趣味です。 日光、TC1000、茂原、を毎年走行してます。 2010年まではもてぎで開...
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