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タツゥのブログ一覧

2012年06月24日 イイね!

斜面のクルマ

今日は、なぜかお腹が痛い・・・。

4月24日に書いた内容の続きです。
引越しなどで、タンスを運ぶと階段の下側の方が重い想いをするので、なるべく上側を担当したくなります。このような経験から人は次のように考えます。

”物を傾いた状態で、その両端を支持すると、下側にかかる力の方が大きくなる”

これが、クルマがブレーキングで前傾姿勢になったときに前輪の荷重が増えると思い込む原因になっているように思います。がしかし、実際は全然違います。

タンスを運ぶときに下側の方が重くなる理由は2つ
1、重心が下側にズレた分だけ下側の荷重分担が増加する。(4月24日の計算と同じ)
2、タンスはつかみどころがなく、上側で支える人は背面垂直方向にしか力をかけられない。
  下側の人は、背面と下面に垂直な力をかけることができる。
 
ここで大事なのは、2の”タンスはつかみどころがない”というところです。
極論を言えば、タンスに十分なつかみどころがあり、かつ十分な強度があれば、上側の人だけでもタンスを同じ姿勢に保つことができます。
携帯電話の上側を持って傾斜した姿勢で保持させることができるのと同じです。
当然この場合、下側の人にかかる力は0になります。


この絵で、上側の人は背面にR2の力をかけることはできますが、F2は摩擦力になるため、滑りやすいものの場合はF2は小さくなります。
これに対し、下側の人は、F1の力を下面垂直方向にかけることができるため、斜面方向の力は全て下側の人にかかることになり、下側の人は背面垂直方向と下面垂直方向の両方の力が必要になり、上側の人よりも重い想いをする。

ところが斜面下側に前方を向けた車輌が後輪にのみ効くサイドブレーキで停車しているときを考えると
この場合は斜面方向の力は後輪のタイヤと路面の摩擦力F2のみとなるため、前輪には斜面に垂直方向の力しかかからず、後輪には斜面垂直方向の力と摩擦力が同時にかかり、
前輪よりも後輪にかかる力の方が大きくなります。
Posted at 2012/06/24 02:21:21 | コメント(1) | トラックバック(0) | いろいろ計算 | 日記
2012年06月20日 イイね!

横Gによる荷重移動の計算

明日はイヤ~な健康診断です。
本来は会社が僕らの健康管理のためにやってくれていることなので、感謝すべきなのですが、どうにもあのバリウムを飲む検査がイヤです。
そして、最後に健康相談コーナというのがあります。
看護婦さん 「痩せてるけど、ちゃんと食べてますか?」
僕 「食べてません」
看護婦さん 「ちゃんと食べてください」
僕 「食べずに太る方法はないのでしょうか?。太りにくい食べ物があるように、少ししか食べなくても太れる食べ物のがあるはずです!。教えてください!!」
看護婦さん 「そんなものはありません!!!!!」
といういつものやりとりが待っています。

今日のお題は荷重移動です。
コーナリング中の車輌ではコーナ内側から外側へ荷重が移動するというのは誰でも知っているし雑誌などにも載っているのですが、具体的計算式が書いていない場合が多く、その結果間違った認識があるような気します。

それは、”ロール剛性を上げると荷重移動は減る”というものです。
これはあっているようで全然あっていません。

正しくは、”重心が地面より上にある場合で、かつロールセンタが重心より下にある場合、ロール剛性を上げると重心の横方向移動による荷重移動が減る。”です。
普通のクルマは重心が地面より上にあり、ロールセンタも重心点より下にあるので、この部分は省略したとしても問題ないとしても、”重心の横方向移動による”というところを省略すると具合が悪いです。

さらに、そもそも重心の横方向移動などトラックならまだしも、スポーツ走行をするクルマでは、ほとんどないので無視したところで大した問題はありません。
実際上問題になるのは、重心が地面より上にあることによる力のつり合い変化により発生する荷重移動です。

これは、クルマに働く外力(重力、遠心力、タイヤの垂直反力、タイヤの横方向反力)のつり合いを計算すれば容易に求めることが可能なのですが、なぜかロール剛性などの概念を持ち出して、バネ反力から荷重移動量を算出している記述を見かけます。
そのため、間違った結果になっているのですが、あまりにもそのような記述が多いので、自分が間違っているのではないかと思い、今回改めて計算してみることにしました。

例題が具体的でないと間違いの元なので、今回は自走式郵便ポストにスイングアーム式サスペンションとハイパコのバネを装着した特殊車輌で計算してみました。

計算式中のhgは重心高、hrはロールセンタ高、Tはトレッド、aは横加速度、gは重力加速度です。

バネ反力はロール剛性が上がるほど(hg-hrが小さくなるほど)横加速度による変化量が小さくなるので、荷重移動が小さくなるように思えるのですが、実際はサスペンションアームを回転させようとする力をきちんと計算すると、バネ反力=タイヤの垂直反力ではないことがわかります。
Posted at 2012/06/20 02:09:13 | コメント(0) | トラックバック(0) | いろいろ計算 | 日記
2012年06月18日 イイね!

S2000の重心高

昨日の夜はルマン24時間レースをテレビで見ていたら、電話がかかってきて、さらに電話をはしごしたら朝の4時半になっていまいました。
その時点ではまだトヨタは1台が健闘してたものの、眠って昼過ぎに起きたら、リタイアしてました。
やっぱりぶっつけ本番は厳しかったようです。
普段の足グルマにアウディA3を持っているので、アウディの優勝、しかも日本で活躍している、アンドレ、ブノワ組の優勝はうれしいのですが、やはり日本車に勝って欲しかったので残念でした。

今日の計算は重心高です。
以前からS2000の重心高ってどのくらいなんだろう?って思ってたのですが、ネット検索するとS2000の重心高の数値が出てこない代わりに、重心高の計算式が出てきて、簡単に算出できることがわかりました。
算出するためには、自動車会社が国交省当局に申告している最大安定傾斜角度を用います。
これは整備書などに記載してあります。
S2000の場合は整備書に記載してあり、左右ともに57degだそうです。

計算式は、自動車検査独立行政法人なる団体が発行している審査業務規定、第4章、新規検査及び予備検査というところに書いてある式を使うことにしました。
この式は、車輌の最大安定傾斜角度を算出するための式なので、重心高を求めるための式ではないのですが、逆に最大安定傾斜角度が既知の場合は、この式に最大安定傾斜角度を代入することで重心高を求めることができます。
ちなみに、重心高は車輌の前輪を持ち上げて軸重の変化量から計算すると書いてありました。
僕が4月24日に計算した軸重変化は車高調により車高を変えていたのでホイールベースが変化するのですが、前輪を持ち上げた場合は、ホイールベースは変化しないので、若干違う式なっていますが、傾斜角が小さいときはほぼ同じ計算結果でした。

最大安定傾斜角度:β(deg)は、安定幅をB(mm)、重心高をH(mm)とすれば

  β=ATan(B/H) ・・・ 式1

ここで、安定幅Bは、重心が左右中心にない場合は左右別々に求めるのですが、S2000では、左右の最大安定傾斜角度が同じなので、安定幅も同一の値とすることにしました。

安定幅なる言葉は初めて見たのですが、安定幅Bは次式で算出します。

 B=(cosα×(wf・Tf+wf・Tr))W

ここで、wは車重、wfは前輪荷重(片側)、wfは後輪荷重(片側)、Tfは前輪トレッド、Trは後輪トレッドです。
αは前輪トレッドと後輪トレッドを結んだ線と進行方向のなす角度です。
ホイールベースをL(mm)とすれば
α=ATan((Tr-Tf)/(2L))
S2000の場合、Tf=1470mm、Tr=1510mm、ホイールベースL=2400mmなので
α=0.477deg
S2000は崇高な重量配分50:50なので、Wf=Wr=310kgf
したがって、安定幅Bは
B=(cos0.477°×(310×1470+310×1510)/1240=745mm
前後重量配分が50;50の場合、計算が面倒な人は
(1470+1510)/4=745mmでも十分と思われます。

重心高Hを求めるには、式1を変形して

 H=B/tanβ
  =745/tan57°
  =484 mm

本日のまとめ
ノーマルS2000の重心高は約484mmらしい。
(参考)低重心のZN6は460mmです。
Posted at 2012/06/18 00:55:34 | コメント(0) | トラックバック(0) | いろいろ計算 | 日記
2012年05月01日 イイね!

リバウンドスプリング続き

リバウンドスプリングをもうちょっと調べてみると、ASMのブログにちゃんと記載がありました。
しかもグラフまで載っていてわかりやすいです。
どうやら、SREの場合はガス圧分だけリバウンドスプリングで縮み側に荷重をかけて、ケースに対する0G荷重(プリロード)を0(N)にするのが目的のようです。

確かにド・カルボン式の場合はプリロード0だと思ってても実際にはガス圧分だけプリロードがかかってるので、好ましくないのかもしれません。
なので目的は伸び側ストロークを少なくすることではないということがわかりました。

SREはプリロード嫌いなんでしょう。
僕も嫌いです。
スプリングでプリロードをかけると
1、伸び側ストロークが減る。
 伸び側ストロークなんてあまりなくてもいい気がするけど、そもそもがほとんどないのでさらに減らす
 のは好ましくないはず。
2、タイヤが地面から離れるとき、着地するときの荷重変動が大きい。
 地面から離れる直前までは、タイヤにプリロード荷重と同じ荷重がかかっているけど、離れた瞬間に
 0になってしまい、反対側の荷重が急に増加する。

とは言うもののどうせスタビライザーが効いていてプリロードがかかったのと同じ状態になるのであまり気にしなくていい気もしますね。
それよりも縮み側ストロークの方が大事な気がするので、底付きしてたら迷わずプリロードかけた方がいいように思います。
Posted at 2012/05/01 16:08:23 | コメント(0) | トラックバック(0) | いろいろ計算 | 日記
2012年04月30日 イイね!

スーパー耐久とリバウンドスプリング

昨日はスーパー耐久レースをツインリンクもてぎまで見に行ってきました。
帰ってきてからREVSPEED6月号を購入。
昨日中にデータロガー旋回編をアップする予定が、REVSPEEDに書かれているASM S2000の記事にでてきたリバウンドスプリングが気になって気になってしょうがなかったので、自分なりに理解してみました。そしたら眠くなったので睡眠。
なので、データロガーは後まわしにして今日はリバウンドスプリングです。

先日、友人と電話をしていたらちょうど話題になったリバウンドスプリング。
なんじゃそれ?ということで話を聞いてみると、バンプストップラバーのリバウンド版。
さらにラバーではなく金属スプリングにしたものだということがわかりました。
そもそも伸び側ストロークの少ない僕らの車にはあまり意味ないんじゃない?ってことで話を片付けたものの、ASM S2000が採用している。
いやっ、ASMはどうでもいいとしても、天下のザックスレースエンジニアリングが採用している。
これは、なにかあるに違いない。と思ったわけです。
で、考えたのがこちら



結果としては、あまり意味ないんじゃないかなぁ~というのが感想です。
伸び側のストロークが減るものの、普通のダンパでプリロードをかけたときのように、急激な荷重変化がでないので、伸び側ストロークを減らしつつ、接地時の荷重変化を小さくするって感じなんでしょうか。
そもそもプリロードという考え方がナンセンスな気がしてならないものの、伸び側ストロークが少ない方がカッコいい、じゃなかった車輌姿勢が安定するのかもしれないので、実際に試してみないとわからないですね。

REVSPEEDのリバウンドスプリング解説は意味不明で役立たずなのですが、94ページのバネ&ダンパーという記事はとってもお勉強になるのでダンパー好きの人は読んだ方がいいと思います!

Posted at 2012/04/30 11:13:19 | コメント(1) | トラックバック(0) | いろいろ計算 | 日記

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サーキットで車を速く走らせるために必要なこととはなにか?を研究するのが趣味です。 日光、TC1000、茂原、を毎年走行してます。 2010年まではもてぎで開...
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