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2013年02月22日 イイね!

ストラット用ピロボールアッパマウントの注意点

今日もあいかわらずケチをつけるコーナです。
でも今日は頑張って絵を書いてみました。

先日紹介したASMブログですが、今日見たらちょっと内容が変わってました。
http://autobacs-asm.com/blog/asm/index.php?mode=cal_view&no=20130219
”激減”というところの解説が追加されています。
恐らく、JAROから”表現か誇大である”と電話がきたと思われます。

がしかし・・・
読んでみるとびっくりな内容でした。
激減したのは、ミニやCR-Zということなのですが、CR-Zでは
”ゴゴゴという音がなくなった”、
”ステアリング操作にひっかかり感が純正同等になった”

という違いがあったそうです。さらに
”CR-Zで比較すれば誰でもわかります”と書いてあります。

そりゃあそうです。
不具合があるんですから誰でもわかります。
比較しなくてもわかります。
正常な状態でないのだから気づかないほうが鈍感でアホです。
でもASMは不具合とは書いていないのでアホだと疑われそうで心配です。

ちなみに僕も全く同じ事象に遭遇したことがあります。
ア○公のおかげで車高調が当局への申請なしに、合法になったすぐ後、僕は当時もっとも安かったシルビア用の車高調KITと買いました。

もはや18年くらい前なので記憶が怪しいのですが、会社から帰ってきて夕方から組み付けをした気がします。
当時は僕の周りでは誰一人として車高調を持っておらずワクワクしながら交換作業をしました。

しかし・・・
イザ走りだしてみると、ステアリングを切る度に”ギィ、ギィ”と音がします。
たくさん切ると”ゴゴゴ”という音がしました。
ステアリングのひっかかり感もあります。
明らかに不具合です。めまいがしました。

周りには車高調を使っている人がいないので、相談できる人もおらず、かなり悩みました。
とりあえずそのまま1週間くらい乗った気がするのですが、原因を考えた結果なんとなくわかったので確認してみることにしました。

ここでまずは図をごらんください。


この図は一般的なストラット式車高調の構成です。
ストラット式サスペンションはステアリングを切るとダンパーASSYがナックルと一緒に回転します。

このときの力の伝達経路は
 ナックル⇒ダンパケース⇒ロアシート⇒スプリング⇒アッパシート⇒ピロボール
ここまでは全てが一体になって回転します。
ボディとアッパマウント、ピロボールの外側は一体なので、しゅう動部はピロボールのボール部分と外側の筒の部分になります。

このときのしゅう動トルクはピロボール部のしゅう動トルクになるので、
しゅう動部摩擦係数×荷重×しゅう動部半径 になります。
ピロボールは外径が30mmくらいしかなく、しゅう動部の摩擦係数も低いので、トルクは大きくありません。

ところが、なんかしらの影響でピロボールの動きが渋いときがあります。
特に新品状態では摩耗していないので渋い場合が多いです。

ピロボールの動きが渋い(しゅう動トルクが大きい)場合、何がおきるでしょうか?
この場合、2番目に滑りトルクの小さいところが滑ります。
通常はスプリングとスプリングシートです。
ピストンロッドとピロボールはナットで一体になっているので、ピロボールが渋いとピストンとシリンダ間で回転方向にしゅう動します。

スプリングは内径で60mm以上あり、摩擦係数も小さくありません。
そのため、しゅう動トルクは大きくなります。
つまり、かなりピロボールが渋くないとこの状態にはならないのですが、このくらい渋い場合もあります。

僕のピロボールはまさにこの状態でした。
ボンネットを開けて、ステアリングを切ると本来ならピロナットが回転するのが見えるはずなのですが、全く回転していません。
その代わり、ギィギィ音が鳴りながらスプリングとスプリングシート間が滑ってました。
舵角が小さいときは、スプリングが捩れるだけです。
さらに切ると、突然滑り始めるのでステアリングにひっかかり感がでます。

原因がわかればあとは直すだけです。
とりあえずピロボールアッパーマウントをバラバラに分解しピロボール単品にしてみました。
スムースに動きました。
でも、アッパーマウントに入れて、ビスを締めると渋くなることがわかりました。
いまいちアッパマウントの精度が出ていなかったらしく、ビスを締めると軸力で変形していたようです。

ビスの締め付けを緩まない程度に弱くしたところ、スムースに動くようになりました。
さらに、KURE 5-56が大好きな僕はたくさん吹き付けておきました。
これで完全に直り、音はしなくなりました。


ところで、ASMの場合・・・
事象は僕のときと全く同じ
原因は(恐らく純正の)アッパマウントベアリングがなんらかの理由により動きが渋くなっている。
当然ながら、その正しい解決方法はベアリングを修理(交換)することです。
でもASMはその対応にスラストベアリングを使っている。

大きな間違いです。


それから何年かして、シルビアのパワーステアリングは外されることになりました。
シルビアの重ステは激しく重く非力な僕では気合を入れないとハンドルが回らなくなりました。
空気圧が変わったり、タイヤが変わったりするとハンドルの重さが変わるのですぐに気がつくようになりました。
でも、ピロボールのしゅう動トルクなんて微塵も感じたことはありません。
路面とタイヤのしゅう動トルクの方がはるかに大きいからです。

それが、パワステの付いているであろうクルマでアッパーマウントベアリングのしゅう動トルクに気づくなんて、明らかな不具合です。

今日のまとめ
ストラット用車高調で転舵時に音がするときは、ピロボールの不具合が考えられるためピロボールの修理をしましょう。
スラストベアリングを入れたり、ナイロンシートを2枚にしたり(←見たことあります)、スプリング端面にグリスを塗ったり(←見たことあります)、とりあえずKURE 5-56を吹きまくったりしてゴマかすのは止めましょう。

追記;CR-Zの純正アッパーマウントは上図のような構成とは少し異なります。
その結果、車高調をつけて車高を落とすとダンパとボディの角度が変わり、アッパマウントブッシュの曲げの力が大きくなります。
恐らくその曲げの力によりアッパマウントのベアリングが渋くなっていると思います。

実際のところは現車を見てみないとなんとも言いがたいのですが、CR-Zでゴゴゴ音に悩まされている人は、ピロボールアッパマウントにしてみるのがいいと思います。
通販なら25000円くらいで売られててお手軽かと思います。
http://www.cusco.co.jp/products/new_products/post_164.html
Posted at 2013/02/22 23:22:44 | コメント(5) | トラックバック(0) | クルマ | 日記
2013年02月21日 イイね!

リジカラその4

今日は僕の推測を書きたいと思います。
あくまで推測です。
実測やCAE、簡易計算などの根拠は一切ありません。

リジカラの効果とは?

1、ボディとサブフレームの振動伝達減少効果
2、締結部剛性低下に伴うボディの固有振動数向上効果

リジカラのリジカラたる効果の根源は、ワッシャ部だと思います。(推測です)

以下も全て推測です。

まずは振動の伝達について
本来、ボディとサブフレームは摩擦接合によって強固に(実用上ズレが生じないように)固定されています。ガタツキなど微塵もありません。(これは推測ではなく、事実です)
接合面の面圧が高いところはサブフレーム内のカラー径の範囲です。
しかし、その周辺も面圧は低いと言え接触しています。
なので広い面積を通じて振動がサブフレームからボディへと伝達されているように思います。

ところが、ここにワッシャを入れるとワッシャの接触面からしか振動は伝達されません。
さらにヤング率の低いアルミをワッシャの材料に使うことで、振動が伝わりにくくなっているように思います。

これはS13シルビアのリアメンバーがラバーマウントされている状態と似ています。
ラバーの代わりに接合面にアルミを使ったと考えるとわかりやすいです。


次に締結部剛性の低下による固有振動数の向上
これはわかりにくのですが、いつものわかりにくい例で説明します。
今、あなたは30cmのプラスチック定規を持っています。
片端をつかんで、もう片端をビヨヨ~ンとたたきます。
このビヨヨ~ンの1秒間あたりの回数が固有振動数(共振周波数)です。

さて、ここで定規の先端にリンゴ(梨でもいいです)を突き刺します。
リンゴの刺さっている側を同じよう押して離します。
さっきよりもビヨヨ~ンの回数は減ります。
固有振動数が下がったということです。

隣にはもうひとつリンゴがあり、なぜか腐っていました。
中心付近はまだ腐っていません。
なので、定規はしっかり刺さりますが、定規と中心付近だけが一体で動きます。

ここでリンゴが落ちないように押して離します。
中心付近と定規は一体となっているので一緒にビヨヨ~ンと動きますが、外側は柔らかくなっていてその動きに追従できません。
このときのビヨヨ~ンの回数は定規単体よりは少なく、腐っていないリンゴよりは多くなります。
腐ったリンゴよりも固有振動数は上がったということです。
実際はこうならないと思うので、あくまでもイメージですが、変形するものの剛性が同じ場合、先端のオモリが重い方が固有振動数は低く、先端に何もついていない軽い状態の固有振動数が最も高くなります。

腐ったリンゴは中心部と外側の接続剛性が低下しているために、中心部の速い動きに外側が追従できず、実質的にオモリが軽くなったような状態になっています。

で、もうおわかりいただけたかと思いますが、リジカラとはクルマを腐ったリンゴにするってことです。
いや、言い方が悪かったです。
ボディとサブフレームの締結部剛性を落とすってことです。
ワッシャを挟むことによって本来の接合面よりも接合面積が小さくなってしまうので、締結部剛性が低下します。(すると思います)

元々はサブフレームというオモリ(例えのリンゴ)がついていたところを、接合面を小さくする(リンゴを腐らせる)ことにより剛性を落とし、ボディだけで動けるようにします。
こうすることで、ボディの固有振動数が上がるという仕組みです。

しつこいようですが、全部僕の推測です。
ただ、このメカニズムであれば、リジカラによる体感可能な効果があったとしても全く不思議ではありません。

実際はS13シルビアの様なリアメンバーのラバーマウントに比べれば剛性は圧倒的に高いので、元の状態とほとんど差はないと思うのですが、それでも人にはわかるレベルで変化があるってことなんだろうと思いました。

合ってるかどうかはわかりませんが、自分としてはこれなら納得です。
というわけで、このメカニズムであれば、サブフレームの間にリジカラと同じ径のアルミワッシャを挟むことで確認ができます。

散々文句言ってるので、時間ができたら実験してみたいと思います。
とりあえず謎が解けてスッキリしました。

というわけで、リジカラはボディの共振周波数向上効果があると思います!
Posted at 2013/02/21 00:33:17 | コメント(4) | トラックバック(0) | クルマ | 日記
2013年02月20日 イイね!

スプリング伸縮時の曲げの力

以前、オートサロンで見かけたエンドレスのピロボールつきアッパシートに続き、今度はハイパコからロアシートが登場であります。
http://autobacs-asm.com/blog/asm/index.php?mode=cal_view&no=20130219

ASM曰く
「ステアリング操作やサスペンションの動きで感じていたフリクションが激減しました」

なんと!
僕には微塵も感じられないのですが、わかる人にはわかるようです。
激減というくらいなのですから、今まではフリクションを相当感じていたと思われます。

ダブルウィッシュボーンのフリクションが気になるってことは、ストラットに直巻きなんて採用しようものなら、フリクションがありすぎて寝込んでしまいそうです。


ダンパのフリクション変化はロッドに歪みゲージ貼って測定すれば違いがわかるような気がします。
ついでにダンパの減衰力も測定できる気もする。

サスストロークセンサが一段落したら、歪みゲージを使えるようにしたいと思います。
冬のボーナスくらいかな?

追記:間違えてました申し訳ありません。
 激減したのはミニのストラットにスラストベアリング入れたときでした。
 大変失礼しました。

 バーチェはZ33のリアなどに使うと思われます。
 ASM=S2000のイメージが強くて勘違いしてしまいました。

追記その2:と思ったのですが、Z33のリアの場合はコイルオーバータイプではないので、ダンパロッドに曲げの力をかけることはできません。
ということは、ミニのストラットに使うと思われます。
Posted at 2013/02/20 00:21:52 | コメント(5) | トラックバック(0) | クルマ | 日記
2013年02月18日 イイね!

リジカラその3

なんと、Nekoクラッチ君が特許を見つけてきてくれました!

自動車用ボディーに対するサブフレームの締結ボルトによる締結方法と締結方法に使用する自動車用サブフレーム・リジットカラー
http://ip.com/patfam/ja/43899954

またはこちらのページでは絵もあります。
公開 2011-088552 で照会し、リストを選択してください。
http://www.ipdl.inpit.go.jp/Tokujitu/tjbansaku.ipdl?N0000=110

複数重積材の緩み止め締結構造(リジカラ特許で引用)
http://www.j-tokkyo.com/2005/F16B/JP2005-090530.shtml

あまりにもツッコミどころが多くビックリしました。
なぜ特許の審査が通ったのか当局(経済産業省 特許庁)に見解を聞きたいです。

でも具体的な記述もありました。
「前記図1~7の実施例1による規定トルクによる締結により、車体の共振周波数が約1Hz上がり操縦安定性や静粛性が向上、乗り味もソフトで芯がある理想的な効果を得ることが実証された。」

これは実測結果と思われます。
共振周波数はどのモードかは不明ですが、とあるモードが1Hz上がったことは間違いないようです。

冒頭にも”車体の共振周波数が”という記述があるので、リジカラを入れると共振周波数が変わるってところが重要なようです。


僕はてっきり、ヤング率の低いアルミワッシャを挟むことで、振動がボディ側に伝わりにくくなり、それを”ボディ剛性が上がったから振動しなくなった”と勘違いしているのかと思っていたのですが、そうではないようです。
共振周波数が上がるというところが大事みたいです。

どのモードの共振周波数が上がるのか?がハンドリング影響としては大きいので、そのあたりを引き続き調査したいと思います。
Posted at 2013/02/18 23:30:55 | コメント(2) | トラックバック(0) | クルマ | 日記
2013年02月16日 イイね!

リジカラその2

今日は寒くて寒くてしょうがないので、ひたすら家でみんカラです。

ダンパテスタを調べてたらこんなん出てきました。
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=c1zuDJ76TGY

このビデオ見たら、
「サブフレームはあんな大きなガタ分だけいつも動いているのか!これは大変だ!!」
って思っちゃいますね。

自動車会社の設計者達は、ボルトの周りにあんな大きな隙間があって、サブフレームが動き回っているにも関わらず、生産効率を上げるために放置しているようなアホばかりなのか?

アホはスプーンです。

少なくともプリウスの設計をしているトヨタ自動車にはそんなアホはいないはずです。
(プリウスの設計がトヨタかどうかは知りませんが・・・)
トヨタ自動車にはねじのスペシャリストである酒井さんという方がいました。
http://www.yokendo.com/book/978-4-8425-0348-3.htm

被締結物の接合面に滑りが生じて、常時しゅう動しているとそのうち接合面が摩耗してきます。
摩耗するとボルトの軸力が下がり摩擦力も下がるのでますます摩耗が進行します。
最後は軸力がなくなって、ボルトに緩みが発生します。
トヨタ自動車は、そんなボルトの緩みが発生するような接合方法を採用するようなアホ会社ではありません。

ボディとサブフレームをボルト締結している構造では、ボルトの軸力で接合面に摩擦力を発生させているので、ボルトの周りに隙間があろうとなかろうとボディとサブフレームの接合面が動くことはなく、ボルトの周りには隙間があってもなんら問題はありません。

実際には何かしらの効果がリジカラにはあるのかもしれませんが、そのメカニズムの説明として明らかなウソをつくのは許せません。

生産効率を上げるために、ボルトの周りに隙間がある⇒これは本当と思われる
その結果、走行中はその隙間分だけサブフレームが動いている⇒これはウソ

本当に動いているなら、実際の走行中にサブフレームが動いているところを動画で録るべきだろうと思います。

追記:ボディとサブフレームの接合面滑り対策としてリジカラを使うのは間違いですが、もし滑りでお悩みの方がいましたら、こちらの商品をオススメします。
その名もイカグリップ!!。
http://www.yepc.co.jp/products/esk/ekagrip.html
M10とかM12用のものが流用できるはずです。
どこで買えばいいのかは知りません。
Posted at 2013/02/16 20:27:39 | コメント(9) | トラックバック(0) | クルマ | 日記

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