昨日は、先週失敗したLSDのオーバーホールのやり直しをしました。
結果はビミョーです。
効きは強くなったけど、新品時のイメージからはほど遠い。
さらに、過去にニスモ製LSDのオーバーホールをしたときは、ロックしてるんじゃないか?ってくらい効くようになって、馴らしが済むまでは大変な状態になったのと比べると、全然効きが弱いです。
ただ、今回はオーバーホールキットに入っている最強の組み合わせで組んだので、とりあえずはこのまま走ってみて、具合が悪いようであれば、さらなるトルクアップをしたいと思います。
では作業要約
の前に、よ~くクスコ説明書を見てみると、内容物の一覧表がちゃんと書いてありました。
1、前回の残り測定
コーンプレート:t2.0×1枚
コーンプレート:t1.8×1枚
外爪プレート:t1.8×3枚
やっぱり、薄いt1.5が2枚組まれていました。
2、オーバーホール前の測定
以前の組み合わせがわからないと、今回の妥当性がわからないので、全部測定しました。
値は全て摩耗前の推定値です。どれも摩耗量は0.01mm前後のようでした。
コーンプレート:t1.8×2枚
外爪プレート:t1.8×4枚
外爪プレート:t1.6×6枚
内爪プレート:t1.6×10枚
3、オーバーホール1回目の測定
ちゃんとt1.5が2枚入ってました。
ちなみに、新品でも実際の厚さは、呼び厚さに対し0.01mmくらい薄いものがほとんどでした。
僕のマイクロメータは10年くらい放置しているのですが、たぶん値は正確と思われます。(根拠なし)
コーンプレート:t2.0×1枚
コーンプレート:t1.8×1枚
外爪プレート:t1.8×2枚
外爪プレート:t1.6×6枚
外爪プレート:t1.5×2枚
内爪プレート:t1.6×10枚
4、組み込みプレートの選定
本来は、ケース側の寸法を測定し、ケース寸法よりも0.1mmくらい薄いものを組まなければならないのですが、ケース寸法を測定する測定器を持っていないので、以下の方法で対応することにしました。
①もっとも厚い組み合わせをケースに入れる
②ケースのフタをしてビスで締め付ける
③ビス着座時(回転角に対し急激に締め付けトルクが増加するとき)のケースとケースのフタのスキマを見る。
④スキマが空いていれば、ケース寸法>プレート+プレッシャリング、ピニオンギア寸法となるのでスキマ分+0.1mm程度薄いプレードの組み合わせに変更し、再度組みなおす。
これで、可能な限りイニシャルトルクをアップすることができるはずなので、まずは最も厚い組み合わせとなる以下の組み合わせにしました。
コーンプレート:t2.0×2枚
外爪プレート:t1.8×4枚
外爪プレート:t1.6×6枚
内爪プレート:t1.6×10枚
これにより、オーバーホール前よりもコーンプレート分の0.2×2=0.4mm分厚い組み合わせになり、摩耗分も厚くなるので、実質0.5mmくらいの厚さアップです。
この仕様でフタのビスを締め付けて見たところ、ビス着座時のケースとフタのスキマが0になったので、そのまま組み込むことにしました。
本来は、イニシャルトルクを測定するべきですが、そんな治具は持っていない!ということでそのまま組みました。
でも、結果的にはイニシャルトルクがいまいちっぽいので、次回からちゃんと測定したいと思います。
それにしても、効きが弱い理由がわかりません。
プレッシャーリングは見た目では、プレートしゅう動面も、カム面も全く摩耗しておらず、今回の組み合わせで新品時よりも確実にイニシャルトルクがアップするはずなのですが、アップしてないっぽい。
今回はさすがに疲れたので、とりあえず7月14日の筑波走行会の調子を見て、必要に応じて再度分解し、以前入っていたt1.8をさらに2~4枚たたき込んで、イニシャルトルクを測定してしっかりオーバーホールしたいと思います。
今回は、2週連続だったので、プレート厚測定で時間がかかったにも関わらず、1.5時間くらい短い時間で作業終了しました。
最後に今回使った工具と測定器

このほかに必要なもので最も大事なのは万力です。
万力が一番重要だと言っても過言ではありません。
レーシング仕様でなくても大丈夫ですが、LSDをくわえられる大きな万力を用意しましょう。
ところで、LSDはイニシャルトルクは高い方がいいのか?という意見もあろうかと思いますが、僕は車線変更でスキール音がしない程度にイニシャルトルクが高いのが好きなので、高くしたいだけで、実際はF1のように電子制御して、コーナ毎、車輌の状態毎にロック率を変えるのがいいんだろうと思います。
Posted at 2012/07/01 23:14:25 | |
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LSD | 日記