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2013年02月23日 イイね!

タイヤの摩擦円の縁で走る

毒吐いてばかりいると嫌われそうなので、今日は走行理論について書きたいと思います。
お題はタイヤの摩擦円の縁で走るです。

まずは実際の走行データを見てみましょう。
以前も登場したN君Bです。(去年の5月10日のネタと同じ

コーナはツインリンクもてぎの東ヘアピンです。


速度と前後横Gはこんな感じです。


このときの摩擦円(実際はGサークル)はこんな感じです。


図中の番号はそれぞれ同じ場所を表しています。
例えば①は減速開始地点で、横Gも前後Gもほとんど出ていません。
このときは摩擦円の中心付近にいます。

プロが運転すると、もう少し減速Gも大きく、円もキレイな気もしますが、この走行データは摩擦円の縁に沿って走行していると十分言っていい状態だと思います。

さて、次に摩擦円の縁に沿わずに走った場合を考えてみます。
今回の例では、前後、あるいは横Gのどちらかのみしか発生していない場合は、摩擦円の縁で走行し、両方発生している場合は、摩擦円の内側のGで走るようにします。
摩擦円で表すとこんな感じになります。
水色の線が今回の走り方です。


そうすると、速度と前後横Gはこんな感じになります。
※実際に計算をしたわけではないので、こんな感じ程度に見てください。


説明をすると、例えば2.5という位置の横Gはどちらも6m/s2発生していますが、摩擦円の内側で走る場合は、減速Gが5m/s2しか出ていません。
一方の摩擦円の縁で走る走り方では8.7m/s2くらい発生しています。

その結果、摩擦円の内側で走る場合は同じ距離の地点では速度が高くなります。
速度が高い分だけ速いのでいい気もしますが、実際は問題があります。
なぜなら、狙った走行ラインを走る場合常にそのライン上の曲率半径Rと速度Vと横G aの関係は
R=V^2/a という関係を満たしていなければならないからです。

横Gはどちらも同じなので、速度が速い方が大きな曲率半径の走行ラインを走らなくてはなりません。
その結果、こんな走行ラインを走ることになります。(これもイメージです。)


要はコーナを曲がりきれなくなってしまうのです。
逆にコーナを曲がれるようにするためには、ブレーキ開始地点①をもっと手前にしなければなりません。
そうすると、減速区間全てで摩擦円の縁で走行したときよりも速度が低下するので、その分タイムも落ちます。


今回の例はもっとも速度が落ちる地点の曲率半径を固定して考えた場合です。
曲率半径をどんどん大きくすると、減速Gの最大から横G最大へいきなり移行することになるので、摩擦円の縁という概念が薄くなるのですが、この場合でも摩擦円の縁で減速⇒横Gへ移行したほうが速いので、常に”タイヤの摩擦円の縁で走る”ことが重要です。
Posted at 2013/02/23 19:47:08 | コメント(1) | トラックバック(0) | サーキット走行理論 | 日記

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サーキットで車を速く走らせるために必要なこととはなにか?を研究するのが趣味です。 日光、TC1000、茂原、を毎年走行してます。 2010年まではもてぎで開...
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