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2013年06月01日 イイね!

ドライビングスタイル

少し前の話ですが、今年の2月15日号のオートスポーツ(No1349)で

「日本」と「世界」はどう違う? スポーツドライビング

という特集がありました。
みんカラで他にも取り上げている人がいるので、内容はそちらを読んでいただくとして、日本と欧州のドライビングスタイルの違いについて、大よそこんな感じに書かれています。

日本式・・・加減速を重視し、ブレーキはクリッピングまで残す走り方
欧州式・・・コーナリング速度を重視し、減速は直線で終わらせて、コーナは一定速度で走る走り方
      →この走りではバランススロットルという運転技術が用いられる。

さらに、「日本に比べて欧州のサーキットはグリップが低いので、こういう走り方が有効である」というようなことも書いてあります。
これは、このオートスポーツだけでなく、20年くらい前から同じようなことが雑誌に書かれていました。

昔なら”なるほど~、そういう違いがあるのか!”などと鵜呑みにするところですが、いろんな走行データを見たあとでは、”そんなことはない!”と思わざるを得ません。

まず始めに書いておきますが、僕もドライビングスタイルの違いを大きく感じることがあります。
僕はいわゆる日本式の走らせ方をします。
一方、青黒FD氏はどちらかというと欧州式です。

青黒FD氏の隣に同乗すると、自分とは違った走らせ方をしている印象を受けます。
日光サーキットやTC1000の走行データを見ても違いがあります。

ではどちらの走り方が良いのか?
これは一概には言えないと考えています。

サーキットシミュレーションをするとわかるのですが、2つの異なった走行ラインでシミュレーションをしても、ほとんど差がつかないことがあります。
実際にはシミュレーションどおりの完璧な走りはできないので、より完璧に走らせることができる走行ラインの方が良いのですが、それはクルマのセッティングの違いやドライバの得手不得手が関係してくるので、どちらが良いとは一概に言えないということです。

さて、それぞれのドライビングスタイルを見ることができる具体例を挙げてみましょう。

日本式はスーパーGTを見に行くと見ることができます。
クリッピングポイント近くまでブレーキランプが点灯していて、クリッピングポイントを少し過ぎると、アクセル全開のエンジン音になるので、まさに加減速を重視した日本式であることがわかります。

次に欧州式ですが、この具体的な例を僕は見たことがありません。(サーキットでは)

まずF1ドライバーは全員、日本式で走らせています。
欧州式の場合、減速は直線で終わらせなければなりませんが、F1のオンボードカメラの音を聞いていると、コーナリング中でもシフトダウンしています。
クリッピングポイント付近までシフトダウンし続けます。
シフトダウンをする=減速をしているです。
そしてクリッピングポイント過ぎたらすぐに加速を始めて、コーナリングが終わる前でもエンジン音は全開の音になっています。

さらに去年のスパでハミルトンがみんなのために公開してくれたロガーデータを見ても、コーナと思われる場所で激しく加減速しています。
バランススロットルで有名なジェンソンも加減速しています。
https://minkara.carview.co.jp/userid/1594506/blog/29239204/ (ガレージK氏のブログより)

他の例では、2010年岡山にWTCCを見に行ってきたのですが、やっぱりコーナリング中でも減速しているし、クリッピング過ぎたらコーナリング中でも全開でした。

とにかく、過去に自分が見たことのある走行データ、車載映像、実際の走行でいわゆる日本式以外の走らせ方をしているドライバーなんて見たことがありません。

何が言いたいのかと言うと、
「日本も欧州も大きな違いはなく、そもそもサーキット走行にはいわゆる日本式しかない」ってことです。
言い方を変えると、
「コーナリング中に加減速しない走らせ方をするドライバーは日本にも欧州にもいない」です。

では差がないか?と言うと、そういうことではなく、比較的コーナリング速度重視なのが欧州式で、比較的加減速重視なのが日本式ってことだと思います。

それと、バランススロットルについてなのですが、これって恐らくかなりレベルの高い領域の話をしてるんだと思います。
なぜなら、F1の走行データ見ても、一定速度の区間なんてないんです。

スパのジェンソン以外にも、過去にオートスポーツでアロンソの走行データとかいろいろ掲載されたことがありますが、一定速度区間が目に見えてわかるところなんてありません。

なので、バランススロットルというのは、減速から加速への移行区間で姿勢安定化のための微妙なアクセルコントロールのこと言っていて、コーナ入り口から出口までの長い区間で行われるテクニックではないんだろうと思います。

ところで、では直線で減速を終わらせる本物の欧州式は存在しないのか?というと、たぶんラリーカーがグラベルを走るときのドリフト走行は本物の欧州式に近いんだと思います。
ロガーデータ見たことないので、本当のところはわかりませんが、旋回半径を大きくとって、入り口から出口までアクセルコントロールしてドリフトしてるので、コーナリング中はあまり加減速ができているようには見えません。

そして、最後に日本と欧州のサーキットのグリップの違いですが、そんなにあるのか?と聞きたい。
日本のサーキットの場合、スポーツタイヤで1~1.2Gくらい発生します。
欧州はスリックタイヤでも0.8Gくらいしか出なかったりするんでしょうか?

そんなことないと思います。
あくまでも僕の想像でしかないのですが、欧州で使われていたタイヤ(AVONとか)の特性が、前後方向と横方向に同時に力をかけたときの摩擦円が小さかったとか、そんな理由で欧州では、どちらかと言うと減速は直線で終わらせて、コーナリング速度を上げるような走り方の方が速かったということだと思います。

僕としては日本も欧州もドライビングスタイルに大きな差はないと思っており、日本式とか欧州式とかの考え方ではなく、コーナ、クルマ(タイヤ特性含む)そしてドライバーの得手不得手を考慮して最も速く走れる方法を考えるべきだと思います。

どうも、オートスポーツ読んでるとブレーキを残す日本式は良くない的なことが書かれていて、それを真に受ける人がいるんじゃないかと心配になったので、今回取り上げてみました。
Posted at 2013/06/01 22:42:21 | コメント(6) | トラックバック(0) | サーキット走行理論 | 日記
2013年06月01日 イイね!

リアハブベアリング インナレース外し

今日は、次回のリアハブベアリング組み直し向けてインナレースの取り外しを試しにやってみました。

以前紹介したように、リアハブとベアリングインナーレースにはプーラーをかけるための隙間がなく、整備書のように引き抜くことができません。

大きめのベアリングセパレータを用いて隙間を広げていくのが正しいやり方のようにも思いますが、大きいベアリングセパレータは3万円くらいするので、それならハブを買った方が安くついてしまいます。

インナーレースの外し方には、インナーレース全体に切り込みを入れてタガネで割るという技があるのですが、難易度が高いと考え、今回はインナーレースに切り込みを入れ、ベアリングセパレータで引き抜く方法を試してみました。

ベアリングセパレータはガレージ置いてあったφ30用くらいのものを使いました。
このくらいの大きさであれば、5000円くらいで売っているので買っても元は取れます。

ということで早速取り外し

まずは、ベアリングにディスクグラインダ(サンダー)で溝を作ります。
幅3mm、深さ2mmくらいでほぼ全周加工します。

次はベアリングセパレータをセットして、中心のボルトを締め込みます。
結構高いトルクが必要なので、奥に写っているパイプレンチみたいなものでプーラを押さえます。

傾きと各部の塑性変形に注意しながら締め込みました。
するとパキっと音がして外れました。
ただ、すんなりとは外れなかったので、何度か緩めてはセパレータを付け直して外していきました。

この状態は半分くらい外れかかっていて、セパレータはインナレースとハブの隙間に入れ直しています。



インナレースの外れたハブ
圧入部がフレッティングしてる感じです。


インナレース内面


ベアリングセパレータをかけるための切り欠き
ディスクグラインダでキュイ~ンって削りました。


今回以上の固着具合だと外れそうになかったのですが、次回外すのはほぼ新品なので、サクっと外れそうです。
Posted at 2013/06/01 14:50:43 | コメント(1) | トラックバック(0) | S2000 | 日記

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サーキットで車を速く走らせるために必要なこととはなにか?を研究するのが趣味です。 日光、TC1000、茂原、を毎年走行してます。 2010年まではもてぎで開...
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