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2019年06月23日 イイね!

ハンガロリンク走行データ比較

今日は、シビックタイプRのハンガロリンク6~7コーナを詳しく見てみるつもりでしたが、突然F1と比較したくなったので、2017年のフェラーリF1 セバスチャン・ベッテル選手走行のデータと比較することにしました。

僕は昔(20年くらい前)から、サーキット走行に関することは、クルマの仕様、走らせ方の両方とも「F1ではこうしているから、F1と同じようにするべきだ」と常々言ってきました。

しかし、周囲の反応は「だって、F1と普通のクルマは全然違うじゃん!」という感じで、まともに取り合ってくれません。

確かに僕も普通のクルマとF1が同じだとは全く思っておらず、別物であることは理解しています。

別物ではあるものの以下の点は全く同じです。
1、タイヤが4ついている
2、タイヤのグリップで前後および横加速度を発生させている
3、重心が地面より上にある
4、地球上の物理の法則に沿って走っている

タイヤのグリップやエンジン出力、空力の違いはあっても、基本は同じはずだからサーキットを走る究極のクルマであるF1を目指すのは当然だと思ったわけです。

ということで、今日は究極のクルマであるF1と市販のシビックタイプRの走行データを比較して、F1の走行データは普通のクルマの走らせ方の参考になるのか?ということを確認したいと思います。

まずはそのまま比較します。


速度域は異なりますが、加減速は同じようにしているように見えます。

わかりやすくするためにシビックの速度倍率を変えます。
1コーナの速度がおおよそ合うようにシビックの速度を1.66倍しました。


【1~5コーナ】


1コーナはちょっと違いますが、2コーナはそこそこ似ています。
1コーナはシビックが少し速度を落とし過ぎな気がします。

4コーナはF1の方が空力影響で速度が高いのですが、加減速カーブは似ています。

【6~14コーナ】


6コーナは謎です。
1コーナの速度で合わせてシビックの速度を1.66倍しているので普通は同じ速度になるか、空力影響でF1の方が速度が高くなるはずなのですが、なぜかF1の方が速度が低いです。

6コーナの形状が特殊には見えないので、おそらくどちらかがミスしたのだろうと思います。

8と11コーナは速度が高いの空力影響の違いは見られるものの加減速は似ています。

9、12、13、14は、ほぼ同じです。

速度の倍率を変えたら速度カーブが重なるということは、同じような走行ラインを同じように走らせているということを意味しているので、今回比較したフェラーリF1とシビックタイプRでは同じような走行ラインを同じように走らせているということが確認できました。

実際はクルマの特性に合わせた細かい運転テクニックに違いが多くあるとは思いますが、目指すべきはF1のような走らせ方、F1のような走らせ方ができるクルマというのが今も変わらぬ僕の考えです。
Posted at 2019/06/23 23:18:19 | コメント(0) | トラックバック(0) | サーキット走行理論 | 日記
2019年06月23日 イイね!

サーキット走行における横G変化率 第二回目

今日は、横G変化率の第二回目です。

題材は前回と同じシビックタイプRのハンガロリンク動画からサ走研の分析により得られた走行データを使います。

まずは、横軸を時間にしてコース全体の中から横G変化率の高いコーナを探します。


赤丸をつけたところが横G変化率の高いところで、いずれもシケインやS字形状になっていて、右から左、あるいは左から右への切り返しになっています。

それ以外のところは、前回紹介したように摩擦円の縁に沿うように走っているので、横G変化率は高くありません。

例えば1コーナの場合
(グラフの見方:ステアリングホイール角度は縦軸は左側を使います。
1コーナの最大角度はグラフをそのまま読み取ると85°なので、2倍した170°が
このときの値になります)


減速Gが低下するとともに横Gは増加していて、横Gの増加に合わせて転舵していることがわかります。

次に横G変化率の高いところを順に見ていきます。
2~3コーナ


グラフを見るとステアリングホイール角度と横Gに時間差があることに気が付きます。
ここでは約0.8秒もあります。
0.2秒くらいはある気もしましたが、0.8秒は長すぎる気がしたので、画像とデータがズレているのではないか?と思い確認しました。
でもコーナ立ち上がりのエンジン音の聞こえてくるタイミングと速度が増加するタイミングがほぼ合っているのでズレてはいなさそうでした。

横G変化率を見てみると0.54秒で1G変化しています。
変化率では1.85G/secです。

一方、ステアリングホイール角度が0°になるまでの時間は0.36秒でした。

6~7コーナ
ここは、シケイン状のコーナになっていて、このコース中でもっとも横G変化率がが高いと推測されます。


横Gとステアリングホイール角度の時間差は0.3秒
横G変化率は0.5秒で1Gの変化なので2G/sec
ステアリングホイール角度が0°になるまでの時間は0.25秒です。

仮に横Gが正しく測定できていないとしても、転舵よりも横Gの方が早く最大になるとは考えにくいので、転舵と同じ速度で横Gが変化したとしても1Gの変化には0.25秒以上かかっています。

8~9コーナ
ここはS字形状のコーナです。


横Gとステアリングホイール角度の時間差は0.45秒
横G変化率は0.45秒で1Gの変化なので2.2G/sec
ステアリングホイール角度が0°になるまでの時間は0.3秒

ここで注目したいのは、いつ転舵しているか?というところです。
6~7コーナは加速しながら転舵しています。
8~9コーナも加速しながら転舵しているところは同じです。

しかし、転舵し終えた後、かつ横Gがほぼ最大になった後にに減速していることがわかります。

この走り方は以前紹介したメルセデスF1のハミルトンが鈴鹿のシケインを走るときと同じ走り方です。

S字やシケインは素早く向きを変えたいからこそ転舵速度が速いと考えられるわけですが、加速しながら転舵します。

荷重移動の観点からは減速時に転舵した方が有効だと思いますが、そういう走り方はしていません。

最後に10~11コーナ


横Gとステアリングホイール角度の時間差は0.5秒
横G変化率は0.6秒で1Gの変化なので1.7G/sec
ステアリングホイール角度が0°になる時間は0.5秒

ここは右から左へ転舵開始は加速しながらですが、転舵の途中で減速が始まっています。

最後にまとめです。
1、市販のシビックタイプRがハンガロリンクサーキットを走行したときの最大
 横G変化率は2.2G/sec(0.45秒で1Gの変化)
2、ステアリングホイールをコーナ中の最大から0°まで回す時間の最短は0.25秒
3、シケインやS字のような切り返しでは加速中に転舵しており、減速は転舵中、または転舵後に行っている。

ハンガロリンクも鈴鹿同様にグランプサーキットのなので、どのコーナも半径が大きめだからなのか理由はわかりませんが、横G変化率は高くありませんでした。

第一回目で一般のスポーツカーの横G変化率は2~2.86G/secと書いたのですが、シビックタイプRはこの範囲に入っていることがわかりました。

今回、6~7コーナのデータをじ~っと見ていていろいろ興味深かったので、次回は6~7コーナをもう少し詳しく分析してみます。
Posted at 2019/06/23 13:31:38 | コメント(0) | トラックバック(0) | サーキット走行理論 | 日記

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サーキットで車を速く走らせるために必要なこととはなにか?を研究するのが趣味です。 日光、TC1000、茂原、を毎年走行してます。 2010年まではもてぎで開...
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