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2014年06月04日 イイね!

ボルトはちゃんと締めましょうの続き

TC1000の続きもまだ終わっていませんが、今日は以前取り上げたドイツの某スポーツカーメーカのボルト緩みの続きです。

まずは前回のおさらい。

 ボルト緩みの推定原因
 1、締め付けの管理を伸び管理から他の方法(スナッグトルク+角度)に変更した。
 2、潤滑剤を変更した。
 たぶんこのどちらかをテスト時と量産時で変更したのだろうと思います。
 そして、その確認を怠ったか何か間違えた。


先日その原因が国交省当局より発表されました。

リコールの届出について

ここからボルト緩みの原因に関する一文をを抜き出すと

「コネクティングロッドボルトの表面処理及び締め付け量が不適切なため、使用過程において、当該ボルトが緩み、コネクティングロッドとロッドキャップが分離するものがある。」

この文の「表面処理及び締め付け量が不適切」というところが原因なわけですが、わかりにくいので言い換えると

”ねじ面の摩擦係数に合った締め付け設定をしていなかったため、本来必要としている初期締め付け軸力を得られていなかった。”

もっとわかりやすく言うと、”ボルトがちゃんと締まってませんでした!ゴメンね!”という意味です。

ちなみに摩擦係数とは一言も書いてませんが、表面処理によってボルトの初期締め付け軸力に影響があるのは摩擦係数だけです。
さらに、ボルトは表面処理にりん酸塩処理などをするのですが、りん酸塩皮膜は潤滑皮膜としての役割を持っているので、表面処理が不適切というのは、潤滑皮膜が不適切だった言い換えることができます。

前回も書きましたが、試作の段階で同じように初期締め付け軸力が必要軸力よりも低かった場合、テストで壊れているはずです。
従って、試作と量産で表面処理を変更したんだろうと思います。
その結果、試作→量産で摩擦係数が上がったと推定されます。
そして、表面処理の変更に伴う締め付け設定および軸力の確認を怠ったのでこういうことになってしまったのでしょう。

なぜドイツの某スポーツカーメーカがこんな初歩的なミスをしたのかは疑問ですが、やはり基本に忠実に軸力確認を行わないと、こういうことになるのだと、今回改めて肝に命じました。

今日は眠いので、摩擦係数が変わるとなぜ初期締め付け軸力が変わるのかということについては、次回説明したいと思います。
Posted at 2014/06/04 01:12:06 | コメント(3) | トラックバック(0) | クルマ | 日記
2014年06月01日 イイね!

140516 TC1000走行会 番外編 その2の補足

タイトルがもはやよくわからなくなってきましたが、要は昨日の補足です。

仕事でもなんでもそうなのですが、問題が発生したときにどう解決するか?ということが重要です。

とある日の僕と部品メーカさんの会話

僕:「で、どうるすんですか?」  (解決策を聞くだけの簡単業務)

メーカさん:「がんばります」

僕:「がんばらなくてもいいので、何をどうするのか具体的に教えてください」

メーカさん:「・・・」

実際は、ちゃんと考えてくれていて、具体的な解決策を用意している場合が多いのですが、なぜか返答は「がんばります」と決まっています。

ちなみに僕は、具体的な解決策がさっぱりちっとも思いつかないときは笑顔で「がんばります!」と答えるようにしています。

さて、そんな僕ではありますが、じょに~♪さんの走りにケチをつけるだけでは、ケチをつけるだけの簡単作業をする人になり下がってしまうので、具体的な解決策を考えました。

まずは、速度のイメージ
今回は5,6コーナでコース上の位置と走行距離が同じになるように、スタート地点を調整しました。
黒線の部分が今回の解決策の速度カーブです。


走行ラインと走行距離の関係


現状のブレーキ区間は変更せず、黒線の速度カーブのように、そのまま速度を下げながら全開地点を手前にするという作戦です。

この走り方であれば、ブレーキ区間は今まで変わりないので、当然そのまま走れるはずです。
黒線の部分も遅く走るだけなので実現可能なはず。
さらに、遅く走れば向きも変わりやすいので、青黒FD氏と同じ立ち上がりラインをとれるはずです。

あとは全開地点でアクセルペダルを床まで踏むだけの簡単作業により直線区間は青黒FD氏と同じように加速できるというわけです。

区間タイム的には、遅く走る部分があるので、ここで0.1~0.2秒程度遅くなる見込みです。
しかし、直線部分は速くなるので、直線部分でついている0.6秒の差は0になります。

区間タイムを計算すると

減速部:  +0.1秒
コーナ部: +0.2秒
直線部:    ±0秒(シフトアップ分を除く)
─────────
合計:   +0.3秒

現状は+0.7秒ですから、0.4秒のタイムアップが見込めます。

最後に加減速のイメージ図を描いてみました。



この減速イメージで大事なことがあります。
ブレーキは”残す”ではありません。
最低速度にしたいところに向けてブレーキを踏むです。

大事なので3回書きます。
最低速度にしたいところに向けてブレーキを踏む
最低速度にしたいところに向けてブレーキを踏む
最低速度にしたいところに向けてブレーキを踏む


実際はエンブレ分も考慮して減速しすぎないようにしてくださいね♪

それでは日々のイメージトレーニグがんばりましょう!
Posted at 2014/06/01 22:01:25 | コメント(5) | トラックバック(1) | サーキット走行 | 日記

プロフィール

サーキットで車を速く走らせるために必要なこととはなにか?を研究するのが趣味です。 日光、TC1000、茂原、を毎年走行してます。 2010年まではもてぎで開...
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