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2015年04月11日 イイね!

軽量・コンパクト

スポーツカーの話になると、よく出てくる言葉があります。
それは

「軽量・コンパクト」

この言葉は古より言い伝えられているので誰でも聞いたことがあると思います。
でも、中学生くらいのときに、この言葉を聞いた僕は不思議に思いました。

なぜなら、当時のスポーツカーはどれも小さく(コンパクトで)なかったからです。

例えば、僕の大好きなフェラーリF40は小さくないです。
F40はスーパーカーであって、スポーツカーではないという説もありますが、当時の国産車もフェアレディZ、スープラ、RX-7どれも小さくありませんでした。

なぜ、「軽量・コンパクト」がスポーツカーにとって大事なのかと考えると、それは運動性能を高くしたいからだと考えられます。

レーシングカーはスポーツカーではないけれど、運動性能を高くしたいという狙いは同じで、レーシングカーは全部大きいです。
一般公道を走るラリーカーも大きいです。

一方の軽量という観点では、F40は1200kgくらいでエンジン出力に対しては十分軽量です。
レーシングカーのF1はやグループCは1000kg以下で超軽量です。

すなわち、「軽量」というのは運動性能を高めるためには大事なものの、「コンパクト」というのは運動性能とは無関係だと当時の僕は思ったのです。

そもそも、コンパクトで何かいいことがあるんでしょうか?
1、日本の農道を走りやすい
2、駐車場にとめやすい
3.洗車が楽

どれも運動性能とは無関係です。

僕が思うに、大きいとその分だけ重くなるのが普通だから、軽量とコンパクトはセットになっているのではないでしょうか?

でも、大きさに見合った重量になっているというのは何の努力も工夫も感じられないと思うのです。

軽量でコンパンクト → アホでも作れる

軽量で大きい    → 技術的難易度高い

ってことになろうかと思います。

小さくて軽いのは当たり前なので、大きくて軽いクルマにこそスポーツカーとしての価値があると僕は思います。

大きすぎるのは問題ですが、エンジン出力や走行する道に合った最適な大きさがあるはずなので、軽量で最適な大きさになっていることがスポーツカーにとって大事なことだというのが僕の考えです。

S660(エス ろっぴゃくろくじゅう)やマツダロードスターが発売されて、「軽量・コンパクト」という言葉を相変わらず耳にするので、取り上げてみました。
Posted at 2015/04/11 20:49:56 | コメント(16) | トラックバック(0) | クルマ | 日記
2015年04月07日 イイね!

第二期ホンダF1エンジン論文 他

今日は論文紹介です。

以前も何度か紹介しておりますが、ホンダR&Dテクニカルレビューという論文集があって、ネットで公開しているので、登録すると誰でも見ることができます。

https://www.hondarandd.jp/index.php

今のところ、ホンダ車のセールスメールがきたことがないので登録しても弊害はなさそうです。

そんなホンダR&Dテクニカルレビューですが、昨年は最新号~Vol.5くらいまでだったものが、今日みたらVol.1までそろってました。

Vol.1を見てみると、第二期のホンダF1エンジンに関する論文が掲載されていました。
その他にもエンジン関連で参考になる論文がいくつかあったので是非ごらんください。

Vol.1
「ホンダF-1 V6 1.5Lターボ過給エンジンの開発」

Vol.2
「アコード・インスパイア,ビガー用縦置直列5気筒エンジン」

「4サイクルガソリンエンジンのコンロッド軸受焼き付きに関する潤滑性の考察」

Vol.3
「1次バランサによるF1エンジンの振動低減」

Vol.4
「ホンダNR用楕円ピストンエンジンの開発」

「'92モデルプレリュードエンジンについて」

「結晶配向電析鉛合金材料の軸受への応用と軸受メタルの高性能化研究」
Posted at 2015/04/07 00:37:18 | コメント(1) | トラックバック(0) | 参考文献、論文 | 日記
2015年04月05日 イイね!

速いドライバーとは?

さて、本日のお題である速いドライバーとは?ですが、普通はこう考える人が多いようです。

同じクルマを走らせたときに、より速いタイムで走ることができる人

しかしながら、僕の認識はちょっと違います。
僕の考える速いドライバーとは

同じクルマを与えられたときに、そのクルマをセッティングも含めてより速いタイムで走らせることができる人

つまり、セッティングができるかどうか?これも速いドライバーの条件だと思うのです。

なぜなら、モータスポーツでは道具であるクルマの速さが結果を左右するので、その道具をより良く作る能力が大事だと思うからです。

それに、モータースポーツにおいて、全く同じクルマで競うことなんてないのです。
だから、全く同じクルマでより速く走れたとしても大して意味がないのです。

ところで、レースをしようとするドライバーの多くは自分の運転技術を人に認めてもらいたい、試してみたいと思っているので、クルマの改善に消極的です。

そして、彼らはこう言います。

”俺はクルマの速さではなく、俺のウデで勝つのである!
一番速いクルマで勝ったとしても、それはクルマが速いのであって、自分が速いということにならないから、クルマは他より速くなくてもいいのである!”

僕はこう言います。

”そんな取り組み姿勢ではレースに勝てない。
それに、そんな取り組み姿勢で勝てるようなレースはレベルが低いので、参加する意義がない。
自分が他の人よりも速いと示したければ、ブっちぎりで勝て。”

レースをしようとする人はなぜか直接的に競い合いたいらしいのです。
つまり、コース上で抜きつ抜かれつのバトルをした上で勝ちたいようです。

でも僕はそんなものに興味がありません。
バトルをすれば接触する可能性が出てくるので、極力コース上でのバトルは避けたいわけです。
ポールポジションからブっちぎりで独走すれば、安全に勝つことができます。

見ているお客さんからすればつまらないかもしれませんが、そんなことは知ったことではないのです。
レースは勝てばいいんです!
クルマが速かろうがドライバーが速かろうが勝てばいいんです。
そして、勝ったドライバーが速いドライバーってことになるのです。

先日のブログに、以前もてぎシビックに参戦し始めたときにブレーキング時の安定性に問題があったということを書いたのですが、そのときのドライバーがレースをしていた先輩に相談しました。

すると、その先輩はこう言ったそうです。
”お前のブレーキの踏み方に問題があるから、そうなるんだ。
 クルマの問題ではないので、運転を見直せ。”

それを聞いて、そのドライバーはクルマの改善をやめようとしていました。

しかし、事象としては、ブレーキを踏むとリアがロックしやすいという事象だったので、こんなのはウデの問題でもなんでもないわけです。

普通のクルマはブレーキを踏むとフロントからロックするようにブレーキの前後配分が設定されています。
ドライバーにブレーキの前後配分をコントロールする能力なんてありません。

なので、その先輩の助言は無視して、プロポーショニングバルブを変更しました。
するとサクっと解決しました。

普通はフロントがロックするはずなので、なぜプロポーショニングバルブの変更が必要だったのかいまだに解せないのですが、ブレーキで競り負けすることもなかったのでそのままにしました。

これはセッティングというよりも不具合解決をした事例なのですが、ワンメイクレースでもタイヤの空気圧や、ブレーキパッド、車高、バネレート、ダンパ減衰力、キャンバ角、トーなどなどセッティング可能な項目はたくさんあります。

もちろん我々も可能なところは全部セッティング変更しました。

セッティングをするにあたり、ドライバーの役割は大きいです。
特に車輌の走行データが速度とGくらいしか見ることがができない場合はドライバーの意見が方向性を決める際に最も重要視されます。

ここでドライバーにセッティング能力がないとクルマの改善が進みません。
先ほどのブレーキが安定しない問題もドライバーが運転で解決していたらいつまで経ってもぬるいブレーキングしかできないわけです。(実際は何も解決してないってことです)

しかし、ドライバーが問題を的確に指摘することができて、対策の前後の違いを感じてタイムに反映することができれば、どんどんクルマの改善が進み速いクルマができます。

幸いなことに、僕がお手伝いしていたドライバーはセッティング能力が高かったので、クルマの改善が進み、運転技術の著しい向上もあって最終的にはシリーズチャンピオンをとることができました。

ちなみに、このときのドライバーはまさに”俺のウデで勝つからクルマは遅くてもいい”という典型的な人間だったのですが、途中からはセッティングの大事さを理解してくれたようです。

ところで、レースの練習走行に行くと、しょっちゅうセッティング変更を繰り返しているドライバーがいます。
これ、要するにセッティング能力がないんです。
そもそもの仕様違いによる差がわからないし、タイムにも反映されないから、あれこれセッティングを変更しようとするのです。

そこでセッティング能力とはなんぞや?ということを考えてみました。

1、クルマの問題点を的確に指摘できる。
2、対策の前後を感じることができる。
3、そのドライバーにとって好みのセッティングで良いタイムで走ることができる。

ここでドライバーにエンジニアリング的な知識は必要ありません。
あるに越したことがないのですが、なくても問題はありません。

ドライバーは問題点を指摘して、クルマの改善はエンジニアが行い、ドライバーはそのクルマを運転してより速く走ればいいので、クルマのどこをどう改善するかという知識は必要ないのです。
だからプロドライバーはエンジニアリング的にトンチンカンなことを言う人が多いのだと思います。

しかしながら、僕らのように走行会で自分のクルマを自分でセッティングする場合はエンジニアリング的な能力もセッティング能力として要求されると思います。

ということで、一般的にはセッティング能力は軽視されていると思うのですが、速いドライバーというのは、ただ単にクルマを速く走らせる能力が高いということではなく、クルマのセッティングも含めて総合的に速く走らせることができる人であるということを言いたかったのでした。
Posted at 2015/04/05 03:34:33 | コメント(3) | トラックバック(0) | クルマ | 日記

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サーキットで車を速く走らせるために必要なこととはなにか?を研究するのが趣味です。 日光、TC1000、茂原、を毎年走行してます。 2010年まではもてぎで開...
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