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2024年06月23日 イイね!

180°ヘアピンコーナの走行ライン最適化 その7

今日は前回の続きで、最適化に向けての準備です。

前回はコーナリング中のコーナ中心線方向加速度が常に最大になるような車輛進行方向に対するコーナ中心線直角方向加速度を求めました。

しかし、この加速度で走ったときの走行ラインがコースからはみ出ている場合、この加速度では走れないということを意味しているので、どのような走行ラインになるのか確認します。

走行ラインは以下の順番で作成します。

1、コーナ中心線直角方向加速度を決める。
2、コーナ中心線方向加速度と直角方向加速度の合力がタイヤ摩擦円の縁になるようにコーナ中心線方向加速度を算出する。
3、1、2で求めた加速度から速度を算出する。
4、3で求めた速度から距離を算出する。
5、4で求めた距離から座標(=走行ライン)を算出する。

なんのことやらわからないと思いますが、実際にやっていることはほぼサーキットシミュレーションと同じです。

・サーキットシミュレーション
 予め作成した走行ラインを摩擦円の縁に沿って走ったときの速度を計算する。

・走行ラインの最適化
 予め作成したコーナ中心線直角方向加速度で摩擦円の縁に沿って走ったときの速度と走行ラインを計算する。

では実際に走行ラインを作成してみます。

まずは常にコーナ中心線方向加速度が最大になるようなコーナ中心線直角方向加速度を車輛進行方向に対し決めます。

橙色:コーナ中心線方向加速度が最大になるコーナ中心線直角方向加速度
青色:橙色の近似線(走行ラインはこの近似線で計算)
灰色:今のところ最適化された走行ライン(R25 140)のコーナ中心線直角方向加速度



実際は3の「1、2で求めた加速度から速度を算出する。」を行わないと車輛進行方向が決まらないのでこのグラフを作る前にタイヤの摩擦円の縁に沿うようなコーナ中心線方向加速度も算出されています。

そこでこの直角方向加速度から算出されたコーナ中心線方向速度も見てみます。
点線は今のところ最適化された走行ライン(R25 140)での加速度と速度です。



今のところ最適化された走行ライン(R25 140)よりもコーナ中心~200km/hまでの減速時間が短いので、今回の加速度変化の方が速いことがわかります。

最後に今回の加速度変化で走行したときの走行ラインです。
今回は減速側のみ計算しています。



見てわかるようにコースからはみ出ています。

つまり前回考えた「常にコーナ中心線方向が最大になるようなコーナ中心線直角方向加速度変化」では減速時間は短くなるが、今回設定しているコース内に収まらず走行ラインとして成立していないということがわかりました。

次回はコース内に収まるような加速度変化の計算を行います。
Posted at 2024/06/23 19:20:42 | コメント(0) | トラックバック(0) | サーキット走行理論 | 日記

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サーキットで車を速く走らせるために必要なこととはなにか?を研究するのが趣味です。 日光、TC1000、茂原、を毎年走行してます。 2010年まではもてぎで開...
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