今回のお話はコレ。 
エンジンブローの原因 
最初の日記に書いたように、13B-Tの耐久性は皆が言うほど弱くは無いと思うんですよ。 
じゃあ、なぜエンジンブローしてしまうのか? 
ロータリーがブローする原因はいくつかあります。 
①燃料の不足 
②燃料の濃すぎ 
③燃料カット 
④ノッキング(デトネーション)発生 
⑤エンジンオイルの劣化、不足 
⑥単純に回しすぎ(オーバーレブ) 
パッと思いつくだけでこれだけあります。 
順番に見ていきましょう。 
①燃料の不足 
これはレシプロエンジンにも見られる原因ですね。 
リーンバーン(希薄燃焼)によるブローです。 
まぁ、これは誰でも予想できる原因なんでここでは割愛しましょう。 
②燃料の濃すぎ 
これはロータリーならではなのかな? 
燃料が濃すぎる場合でもエンジンブローにつながる可能性があります。 
ロータリーエンジンは、2ストロークエンジン(原付バイクなどでポピュラーですね)のように、燃焼室にエンジンオイルを混ぜて噴射しています。 
燃焼しつつ各シール類を保護するための策ですね。 
ガソリンという物は洗浄作用があります。 
ドロドロに汚れた車のパーツをガソリンに漬けて汚れを落とす、なんてこともしばしば行われます。 
燃料が濃いとエンジン内でも同じように洗浄作用が働いてしまい、必要なエンジンオイルを洗い流してしまうんですよ。 
結果シール類が焼きつき、ブロー。 
③燃料カット 
所謂、
リミッター類のことです。 
リミッターには様々な物があります。 
・レブリミッター 
・速度リミッター(180km/h) 
・ブーストリミッター 
これらのリミッターが働いてしまうと、エンジン内に燃料が噴射されなくなります。 
ロータリーの場合、そうなるとエンジンに深刻なダメージを与えてしまいます。 
エンジンを保護するためのリミッター機能が、チューンする上では危険な物となってしまうのです。 
これらリミッターを効かせてしまうと即ブローなんて悲しい結果もありえますからね。 
④ノッキング(デトネーション)の発生 
これもレシプロエンジンにもありえることですが、ロータリーはノッキングに対してかなりシビアです。 
ちょっとでもノッキングさせてしまうと即ブローなんてことも。 
ノッキングした瞬間にアペックスシールが割れ、ハウジングをガリガリ削ってしまう・・・なんてことも起こります。 
⑤エンジンオイルの劣化、不足 
これは・・・・日ごろのメンテ不足が原因ですよね。 
自分の車が大事なら毎日でもエンジンオイルは点検しましょう。 
ロータリーはオイル管理さえしっかりしていれば、それほど壊れるものではありませんから。 
⑥単純に回しすぎ(オーバーレブ) 
心にリミッターを持ちましょう。 
さて、エンジンブローの原因をつらつら書きましたが、重要なのは
どうやったらブローを防げるのか?ということですよね。 
ここで重要になってくるのは
①②③です。 
燃調はエンジンチューンをする上では重要な項目ですが、
ノーマルの燃料制御で吸排気チューンを行うと即座に希薄燃焼になってしまいます。 
サバンナはエアフロ制御のため、ちょっとしたエアクリーナー交換やマフラー交換は大丈夫ですが・・・ 
例えば
エアクリーナーからサクションパイプまで交換し、フロントパイプからマフラーエンドまで全部交換ともなるとノーマルECUではまったく燃料が足りなくなります。 
ここまでいじるつもりならば、フルコン導入はやむを得なくなります。 
普通はECUで燃調を変更する場合はチューニングショップでやってもらうかと思いますが、A/F計を用いて精密な現車セッティングのできるところでやってもらいましょう。 
自分で出来ないこともないですが・・・・ 
ちなみに・・・・
まてぃぇぅのサバンナは吸排気系を全て交換して効率上げまくってますが、
インジェクターと燃料ポンプは純正のままです。 
ノーマルタービンであれば、限界のブーストアップ仕様でも燃料系は間に合うって事ですね。 
リミッター類の話ですが、これはチューニングする上でもノーマルで乗る上でも外した方が良いでしょう。 
最初に紹介した動画でなぜここまでブローしなかったのか。それの最たる理由に
「レブリミッターで燃料カットが入らなかったから」ということが上げられると思うんです。 
レブリミッターが効くと「パパパパパパパパパ・・・・・」とエンジン音が断続的になります。 
それが起こっておらずずっとエンジンが回っているということは・・・・
リミッターが効いていない。 
輸出仕様の自然吸気モデルのサバンナはリミッターが付いていなかったんでしょうね。 
何にせよ、エンジンを保護したければ燃料カット系のリミッターは外す方が賢明でしょうね。 
ちなみにノッキングですが、これは燃調をいじれば発生することは殆ど無いかと思われます。 
A/F計を用いて適切な空燃比にセッティングし、どの回転数でも適量の燃料が噴ける様にする。 
そして、
ガソリンは必ずハイオクを入れましょう。 
さて、今回はエンジンブローに関しての話題を書いてみました。 
まぁ、一言で言っちゃうと
「しっかり正しい燃調とって、リミッター類は全部カットしろ!」って話なんですけどねw 
皆様は大切な車のエンジン、ブローさせないように気をつけてください・・・・。
 
				  Posted at 2012/05/03 18:22:55 |  | 
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