
ベイダー卿,現在二度めの入院治療中です.
初回は完全な被害者でしたが,今回は自己完結型(?)での入院.
無事に退院したらご報告,と思っていたのですが,ちょっと長引きそうなので途中経過を.
納車時には「10年間,10万キロを大過なく」と望んでいましたが,残念ながらこの希望はかなえられませんでした.
■ エンジントラブルは突然に
7月のある週末,小田原厚木道路を走行中,突然の警告音,アラームメッセージの表示,そして減速.
何種類ものメッセージが次々に表示されて,それぞれを読み取る暇もなく,最終的には赤字で大きく
「STOP」と.
とにかくハザードランプとともに路肩に寄せて停めるので,精いっぱいでした.
停車とともにエンジンも停止,その後はクランキングはできてもエンジンが再起動する気配はありません.
こうなったら腹をくくるしかありませんね.
幸か不幸か,出先での不動は何度か経験済みなので,まずは落ち着いて....
三角表示板を設置しつつJAFに連絡していたのですが,電話の最中に,後方からJAFの救援車が接近してきました.
えっ,早過ぎ!
別の現場での作業を終えたレッカー車が,たまたま通りかかったのでした.
ラッキー!!
作業者の方も驚かれたと思いますがそこはさすがのプロ,手際よく発炎筒やカラーコーンを設置された後,あっという間にけん引準備完了です.
小田原PAまでけん引していったん様子を見た後,最寄りのJAF基地で積車に乗せ換えてディーラーへ持ち込むことになりました.
レッカー車でのけん引では最高時速が30キロに制限されてしまう(= 高速道路利用不可)ための乗せ換えですが,これに関連してひと波乱あったのは,また別のお話.
■ 小田厚道路を閉鎖せよ
自動車専用道路上での救援作業で最も怖いのは,他車の追突などの二次災害です.
この点は,JAFの迅速な対応のおかげで追い越し車線への誘導がスムーズに行われ,比較的安心できました.
で,作業中のベイダー卿の横を他のクルマが通過してゆくわけですが,まあ当然のことながら,皆さんこちらを注視されています.
クルマの流れを阻害しているのですから仕方ないとはいえ,これは針のムシロです.
しかもこの先,これが原因で長い渋滞が発生してしまったら,と戦々恐々としていたのですが,気が付くと渋滞どころか通過するクルマが減ってきてる!
ついには,まったくクルマが来なくなってしまいました.
自分の他にも故障 or 事故があって,通行が規制された?
二車線のうち一車線は通行できるのだから,まさか自分が原因で通行止めになったなんてことないよね....
その「まさか」でした.
最近話題になっている煽り運転での事故以来,本線上での停車に対しては,原則通行止めになるんですって!
せめて退避スペースまで移動できていれば,通行止めにはならなかったのですが.
画像出典:日本放送協会
「小田原厚木道路下り線,故障車の影響で,二宮~小田原東間が通行止めです」
と,日本道路交通情報センターのお姉さんにアナウンスされてしまったんだろうなあ.
当日下道を迂回していただいたドライバーの皆さん,ごめんなさい!
しかし,通過する同じプジョーのドライバからデジカメを向けられたのには,正直参った....
■ 電気仕掛けの盲点
ベイダー卿,最近の自動車の例の漏れず,あらゆる制御が電気化されています.
例えば,シフト操作であったり,パーキングブレーキであったり.
そんな電気仕掛けの弱点が,今回明らかになってしまいました.
エンジンがかかっていない状態では,物理的な操作が受け付けられないのです.
具体的には,パーキングブレーキが解除できず,車輪もロックされた状態でニュートラルにはなりません.
この状態でも四輪を持ち上げればけん引は可能ですが,四輪がロック状態のクルマを積車に載せるのは一苦労.
今回は,車輪の下に板をかませてウィンチで引っ張リ,引きずりながら載せてもらいました.
でももっと大変なのは,降ろすときです.
ウィンチで引っ張ることはできても,押し出すことはできません.
それこそクルマを持ち上げるためにクレーンが必要なのでは,と素人は思ってしまいます.
ディーラーでも悩まれていましたが,最後は非常手段ということで,エンジンルームからの手作業で,強引にロックを解除したそうです.
ただこの処置では各所にエラーが出てしまい,後での診断で,どれが本当の故障かが判別できなくなってしまうのだとか.
メカニックの方には,非常な負担を強いることになってしまいました.
そういえば昔のクルマは踏切でエンストしたら,手で押したり,セルモータを使って脱出できたのですが,最近のクルマではそれができない,というのを思い出しました.
世の中便利になった分だけ,思わぬところにそのしわ寄せが来ているようですね.
■ フランス便をつかまえて
おそらく燃料がエンジンに来ていないのが原因,とのことで燃料ポンプを交換することになったのですが....
部品の国内在庫ナシ!
フランス本国からの発送待ちとなりました.
正式なアナウンスは,「交換は7月末から8月初以降になります」と,実におおらかな対応です.
じたばたしても仕方ないので本国からの船便をのんびり待ってたら,予想外に早く(7月最終週)到着したので,さっそく交換してもらったのですが....
事態好転せず!
最初は低圧側の燃料ポンプ不良が最も疑われたのでこれを交換したのですが,下手人はこいつではなかったようです.
次に疑うのは,高圧側燃料ポンプ.
こいつはエンジンルーム内での作業となるので,作業も相当手間取るはずですが....
部品の国内在庫ナシ!
スタートに戻って船便を待つ. ← 今ここ
コロナやウクライナでのややこしい状況に加え,この時期バカンスムード一色の本国に,いかほどの対応が期待できるでしょう?
乞うご期待!
担当コンセイエも「これだから輸入車はイヤになる」と愚痴られていますが,ユーザに言われても....
いずれにせよ,ディーゼルエンジンに取って走行距離5万キロといえば,まさに脂が乗り切った状態と思っています.
このタイミングで致命的ともいえるこの故障,納得できる説明が聞けるかな〜?!