


漫画やアニメは日本が世界に誇る「日本文化」の1つだ。反日感情が根強く存在する中国でも、日本のアニメを知らない、もしくは一度も見たことがないという人はおそらく皆無だろう。それほど日本のアニメや漫画は中国でも広く浸透している。
中国メディアの新華社はこのほど、中国社会科学院の関係者の見解として、映画「STAND BY ME ドラえもん」が中国で大ヒットを収め、さらに中国人旅行客が日本で爆買いし、「爆買い」という言葉すら中国で市民権を得るほど浸透した事例から、「日本のソフトパワーの強さを見て取れる」と伝えた。
記事は、映画「STAND BY ME ドラえもん」が中国で大ヒットした背景には、幼少期にドラえもんを見て育った中国人たちが今、親になって子どもと一緒に映画館を訪れたためと主張。ドラえもんの登場人物やストーリーは1980年代生まれの中国人にとって「忘れがたい記憶」として脳裏に焼き付いているのだと紹介した。さらに、日本を訪れる中国人旅行客が近年増加を続け、日本で大量の消費を行い、「爆買い」という言葉も生まれたと伝えつつ、「爆買いという事例から、日本のソフトパワー構築が成功を収めたことが見て取れる」と主張。
中国人が日本を訪れ、日本で消費を行うのは日本製品の品質だけでなく、日本の秩序や清潔さといったものが「ソフトパワー」として中国人を惹きつけているためであり、中国に大きな影響をもたらすほど日本のソフトパワーは強大であるとの見方を示した。
日本政府はクールジャパン戦略を推進しているが、これは日本のさまざまな文化を世界に広めようとするものだ。言わば日本のソフトパワーを世界に向けて周知徹底するための戦略とも言える。ソフトパワーの拡大に取り組んでいるのは日本だけでなく、韓国も同様であり、韓流ドラマや音楽はその代表的なコンテンツだ。また、米国はハリウッド映画をソフトパワー拡大の重要なコンテンツと位置づけている。
国家同士の闘いは軍事などのハードパワーからソフトパワーへとシフトしているが、日本には魅力的なコンテンツが豊富に存在し、アニメや漫画をきっかけに日本を好きになったという外国人も多い。また、欧州の有名なプロサッカー選手のなかには、漫画「キャプテン翼」のファンだという選手も多いほか、アニメや漫画に登場する実在の場所を訪れたいがために訪日する外国人も少なくない。日本のソフトパワーはまだまだ大きな潜在力を秘めていると言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)aduldej/123RF.COM) サーチナ 2016-05-11 07:25
Posted at 2017/11/21 11:35:00 | |
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