サッカー J リーグ、川崎フロンターレは、所属する我那覇和樹選手が医療行為との認定なしに静脈注射を受け、
ドーピング禁止規定に違反していた事を明らかにしました。
我那覇選手の受けた注射には禁止薬物が入っていたわけではありませんが、医療行為以外で静脈に注射をおこなう行為自体が違反となっているとの事。
これに関しては我那覇選手よりも、チームドクターと、管理責任がある川崎フロンターレのクラブ運営側の責任のほうが重大と思われます。チームドクターやクラブ運営側が、何が禁止されているのかを正確に把握していないという事は、選手側が信頼して治療を受ける事ができなくなります。そんな状態でチームがマトモに動くわけはないですよね。
それはそれとして、僕はこのニュースにひどく驚きました。
我那覇選手の受けた注射は「にんにく注射」と呼ばれ、ビタミン B 群やグリコーゲンが配合されているものです。考案者は平石貴久氏で、この注射の評判は口コミで広まり、
今やスポーツ界・芸能界に広く知られているのだとか。
上のリンク先に挙げられているスポーツ選手を列挙してみますと
清原和博
高橋由伸
丸山茂樹
片山晋呉
千代大海
井上康生
室伏広治
敬称略
と、そうそうたる顔ぶれ。
また、平成 6 年天皇杯優勝時のベルマーレ平塚、平成 15 年優勝した阪神タイガース、アテネオリンピックの野球日本代表の選手達の中に、相当数この注射を受けた方がいらっしゃるとか。
かつて日本は世界的に見て類がないほど、ドーピングをおこなう選手のいない国だったときいた事があります。ドーピングの検査に引っかかるのは、禁止薬物が入っている事を知らずに飲んでしまった風邪薬が原因とか、そういう話くらいだったそうな。
その背景には、そんな事をしてまで勝ちにしがみつくのはみっともない、という考え方があったからで、ある種の潔さが認められていたからのような気がします。
ですが、それは遠い過去の話になってしまったようです。
上に挙げたのはスポーツ選手の方々のお名前ですけど、少なくともこの方達は
成績を上げるために体内に異物を注入する事 に対して後ろめたさがない(あるいはあっても勝ちたい気持ちのほうが強い)事になります。
これ、注入しているのが禁止薬物でないというだけで、ドーピングの第一歩だと思います。
こういう風潮がもっと広まってしまうと、その中から更に一部のヒトに「一回くらいならいいか」「バレなければいいか」という考えのもと、禁止薬物を注入するヒトが出てくるおそれがありますね。多分それはそんなに先の話ではないと思います。
子供の不良化と同じで、早いうちに気付いて全力で止めないと、どうしようもなくなってしまうと思いますよ。
ちなみにですけど、現在のところ
川崎フロンターレのオフィシャルサイトには、今回の事に関する話題は書かれておりません。
Posted at 2007/04/26 18:39:39 | |
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