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2019年05月08日 イイね!

Cd値について

空気抵抗係数です。
最近あまり聞かなくなりましたが、一昔前の新車は発表時に必ず「Cd値~~の空力特性に優れ~」とか謳っていたような気がします。
もちろんその数字は小さい方が良いに決まっていますが、それだけで空力が決まる訳ではないことは我々素人にも解ります。
パッケージング優先でミニバンが増えていく時代、つまりエコとは対極の方向に自動車の主流が移っていく中で、メーカーはそれでも燃費を追求しなければならない。
前面投影面積が減らせないならば空気抵抗係数を減らそうと考えるのは当然のことでしょうね。

パッと思い付くCd値の低そうなクルマといえばプリウス。
その数字0.24。
トラックは架装によって大きく条件変わるので除き、この対極に位置するものは何かと考えた結果はバス。
ダイムラー(セトラ)コンフォートクラス500という車種の数字は0.33だそうです。
すごい数字ですね。

では我らがカプチーノはどうでしょう?
「カプチーノ専科Ⅱ」頁33に小さく「Cd値0.395 前面投影面積1.390」と記されています。
ネットで調べると「ABCCマガジン 2012.03.26号」に記載があるようです。
「ガルウイングの特異な車体(AZ-1のことと思われる)はCd値が0.47ほどと、カプチーノの約0.55と比べて高速域でいかに有利か(谷田部の最高速レコードのことと思われる)」とあります。
80年代のカクカクグルマじゃあるまいし、さすがにこれは前者の数字を信用していいかと思います。
ちなみに同時代ではZ32が0.31ですので0.395は妥当な数字ではないでしょうか。
ですが、現代のバスにも大きく劣る数字です。

この違いはどこからくるのでしょうか。
例えばワイパー1つとっても、乗り込んだ瞬間に目に入ります。
現代のクルマは上手にボンネットに隠れますよね。
フロントバンパーからライトにかけての段差、ウインカーの段差、ダクトの形状や位置、アンダーフロアの整流、考えればいくつも出てきます。
でもカプチーノは当時の軽自動車としてよく頑張っている数字だと思うのです。
BNR32は0.4(ニスモのブタ鼻で0.42)と言われているくらいですから。
二代目プリウスのリアアンダーカバーを初めて見た時は衝撃でしたね。
燃費のためならここまでやるのかと。

Cd値は殊更にメーカーがアピールしなくなっても重要な数字には変わらないと思います。
逆に今はもっと解りやすい燃費という数字ばかりが目立ちますが、それも自動車の歴史における最も大きな転換期だからかもしれません。
内燃機関最後の抵抗とでもいいましょうか。
我々の愛するガソリンエンジンが一日でも長く生き残るため、自動車メーカーの尊厳のためにも業界の方々には頑張っていただきたいと思っております。

空力について語りだすと長くなるので、今日はこの辺りにしたいなと思います。
Posted at 2019/05/08 15:59:35 | コメント(1) | トラックバック(0) | クルマ関連 | 日記
2019年05月04日 イイね!

IHI RX6 ターボチャージャ

IHI RX6 ターボチャージャ昨日、一昨日の仕事以来体調を崩してしまい、ベッドで横になっています。
引越を終え、実家から再び運んできた湾岸ミッドナイトに浸っておりました。
私の好きなAce後藤サン、今日子チャンのロマンスと友也の三角関係に涙が止まらないのですが、この辺りで盛んに話題となっているのが表題にもあります通称F1タービン、IHI社製RX6であります。
(ここではRHC6となっていますが、細かいことを気にしているとこの漫画は読めないので…)

第二期ホンダF1黄金期を支えた伝説的ターボチャージャとしてあまりにも有名ですが、ネットで面白いものを見つけました。

https://www.google.com/url?sa=t&source=web&rct=j&url=https://www.jstage.jst.go.jp/article/tsj1973/18/6/18_6_355/_pdf&ved=2ahUKEwj1rvKK34DiAhUCGaYKHUETCIkQFjASegQIBhAB&usg=AOvVaw3VUYA-JeI--84m43vKFlza&cshid=1556934256066

IHIの小池尚昭氏が発表した論文です。
物理をまったく習っていない私でも面白いと思います。

これを読むと、初期と後期とではターボチャージャの構造を大きく変えていることがわかります。
具体的にはフロート軸受からベアリング軸受へ、タービンも金属製からセラミック製へと変更しています。
また、排気温度が4bar仕様で1150℃にも達することなど、材質の選定にも苦心したことが伺えます。

また、タービン側がコンプレッサ側より羽根が小さいとはいえ、たった1500ccのエンジンで回し切ったことにも感心する他ありません。
ターボチャージャはそれ単体では何も為さない機械ですが、エンジンと組み合わせることで凄まじいパワーを発揮する…まさに湾岸でオヤジ共が語っていたことですね。

この論文は最後に「ターボチャージャは(中略)低燃費およびエミッションに対して有効な商品である」と記されています。
現在のダウンサイジングターボ車時代の到来を、30年前のこの論文は示していたのです。

やっぱりこういうのを読むと、自分のカプチーノのターボがIHI製でよかったなと思うのです。
私の数少ないブランド信仰の1つです。
Posted at 2019/05/04 14:30:38 | コメント(0) | トラックバック(0) | 湾岸ミッドナイト | 日記

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ナット外した状態で、思い切り蹴ってみましたか?それでも外れない時は、角材でタイヤをぶん殴ると外れますよ。」
何シテル?   05/08 22:44
走らせるより、眺めたり弄ったりする方が好きです。 文系脳ですが、エンジン、シャシー、空力、何でも興味あります。 ガソリンエンジン+MTの組合せが残っている間...
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