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2012年04月05日

創るセンス、工作の思考

創るセンス、工作の思考











いま、森博嗣さんの「創るセンス、工作の思考」という本を読んでいる。
私は最近まで知らなかった書き手であるが、すごく面白い。
どう面白いのかというと、考え方の独創性と、人が見失っている
ものの見方について気づかせてくれる。

それはあたかも、いつか私が書いた過去の日記
「面白さが判らなくなった日本人」について、これほど
論理的に説明してくれた文はないというものでもある。

森さんはずっと高等なことを言っているが、繰り返すと
面白さは、自分が発見するものであり、ひとに教えられるような
もの(本質)ではないということである。

やはりこの世代の方は、子供の頃に「模型少年」だったのであるが
その前に、モデルの部品を組み立てることより、良い工具を
持ち、自由な発想で原材料から自分の造りたい物を作っていく
真性のモデラー(スクラッチビルダー)だったのである。

私も高校を出て大学に入るまでは、完全にこのタイプの少年であった。
人付き合いに時間を取られるのは無駄と思い、ひたすら手先を
動かして工作をしたり、いろんな遊びの創造にエネルギーを使った。

反対に大学入学の直前に麻雀に誘われた時に、最低の遊び、時間の
取られ方と唾棄した。
これは羹に懲りての感もあるが、未だにモットーとして麻雀はしない。
文系学生の人生としてその後新聞社に入ったり、人付き合いは大切と
営業の世界に配属もされたが、やはりくだらないことに時間を割かれる
のは、持たない。
馬鹿みたいな人間に頭を下げる必要は今でも無いと思う。
そんな人間を、長いサラリーマン時代は“矯正”させられようとして
ゴルフも覚えさせられかけたが、一切断った。
自分がゴルフを発明したり、麻雀を発明していたら、ことは違っていただろう。

久しぶりにすっきりしたなの読後感であるが、森さんは完全な理系で
それも机上の理論学でないタイプの人だ。
この人が危機を唱える現代の盲点は非常に多い。
ただすごくシンプルな考え方なので、判り易い。
一番言いたいのは、理系脳の欠如。文系と体育系(精神論者や汗と涙強調系)
の弊害について、さらりと語っている。

それはくどくど説明しない。できれば新書を買って読んで欲しい。
そして、この人もクルマが好きそうである。
形式やヒストリーマニアでなく純粋工学者の眼である。
そして、危機管理や不安感。経験則と予想判断力。
最後に非常事態(エマージェンシー)の応用力について述べている。
これって、
旧車に乗る者については、バイブルではないか。
私はことごとく、難壁を乗り越えられてきたのは、ここだと強調したい。

今は情報収集力ばかりが強調されているが、実に足元危うい。
旧車でツーリングに行って、トラブル発生。
そこで対応するにも、クルマの下に潜り込むのから、救援を呼ぶまで
様々な展開が想定出来る。
実は、そこが旧車に乗る者に取り、安っぽい浪漫より一番大切な
エッセンスではないか。

もちろん手先と、技術力、経験などがあれば越したことはない。
しかし大切なのは、さらなる予測力と決断力である。
昨年秋のフィアット仲間らといったロングツーリングでも、
仲間らと数台、帰路に不安を抱えながらも、無事に帰れたのは
ラストランの先頭を切ったのは、私の肚が座っていたこともある。

今日は夜明けの一筆なので、ここまで。
今週末からあちこちのイベントに出撃する予定である。
健筆再開、こう御期待。

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Posted at 2012/04/05 04:59:16

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この記事へのコメント

2012年4月5日 10:57
はじめまして。
おっしゃることには同感ですね。
私の父の世代は車も家まわりも自分で出来る修理は皆さん自分でやっていましたよね。
包丁の刃を研いだり、大工工作も程々に出来たし。
最近はすべて人任せ、お金任せで、不器用な日本人が増えている気がしますね。
老後は・・・・金がかかるでしょうね、皆さん。汗
パソコンしか出来ない人間をこれ以上増やしたくないので、子供たちには伝えていかないとと思っています。
コメントへの返答
2012年4月6日 14:58
初コメントありがとうございます。
私の家は、父は身の回りのことが出来ない代わりに、母が散髪から洋裁まで、あと家具工作までやっていました。
この本にもあるように、親が面白そうにやるのを見て、子供は興味をそそられていくようです。
豊かさの分水嶺をとっくに越してしまったいま、こういう本の出現は、待たれていたのかなと、思いました。

どうぞよろしく、お願いいたします。
2012年4月5日 12:33
私も同世代ですが、鉄道模型キットが作られない(半完成品ではなく、ほんとに真鍮板をエッチングしてあるだけのものを曲げたり切ったりするもの)のでがっかりして、それ以降工作は止めてしまいました。
ムスメや息子はレゴが大好きなので、今度久しぶりにMEEP!MEEP!さんから頂いたシトロエンデカポタプルのプラモデルをムスメと夏休みに組む予定にしています。
コメントへの返答
2012年4月6日 14:40
私が鉄道模型(HOゲージ)を始めたのは、大分の小学校高学年時代からでした。
つぼみ堂の組み立てキットに、モータをネジ止めしただけですが、牽かせる客貨車が無かった。買えなかった。しかたなく「喜んで」自作を始めました。
TMSも売っていない田舎のことです。
今思えば、あれが良かったと思います。
工作力とセンスの問題、著者の文章に同感して、つい読みいっておりました。
2012年4月5日 12:40
>理系脳の欠如。文系と体育系(精神論者や汗と涙強調系)の弊害

ウケました。
法学部(経済学部ではない。彼らは理系脳)が取り仕切る日本の役所・企業。
いつまでも、話が同じところを回るのです(笑)。
一度読んでみます。
コメントへの返答
2012年4月6日 14:44
私は体育会系を向こうに回しても、腕力で勝てませんが、かつての営業重視の時代は、ビジネスの世界は根性論で「地獄の特訓」とか、マジで日経新聞に広告が出ていました。
今は反対に、パワハラやうつ病が社会問題の時代です。
でも私はこの社会情勢も本質は表層的なものでないかと、思います。
2012年4月5日 20:21
申し訳ございません!私・・・文系と体育系の熱い~申し子
でございます(笑)

    おまけに麻雀にどっぷりと浸かっておりました。

でも~賭け?(汗)ゲームとしてでは無くて・・・配牌から目的を
決め・・・臨機応変に変化させながら・・捨て牌を読み・・・自分の
捨て牌で騙しながら・・・虚虚実実の騙し合い!

ここぞと言う時の勝負の決断と・・引くときは完全に引く強い心!
結果を分析しても結果を後に引きずらない・・・・そして天運

何よりも言葉に隠された心は無くて・・・相手の本質の見極めには
最適だったような(笑)

必勝法は勝手いようが負けていようが引き際!?でしょうか(汗)

あっそうそう~馬鹿に頭を下げる事と・・・付き合いゴルフは・・・(爆)
コメントへの返答
2012年4月6日 14:56
おそらくそうかなと、思いました。(笑)
でも無理なコメントは、つけなくても良いかと思います。
人間、弱い所は、弱みを見せてもよい。
ただ、反対にむやみに強がらなくても良いのでは、ないでしょうか。
最近少し気になっております。
それは、ファンサービスの一環かと思ってみていたのですが、強い男は何に対しても牙を剥かなくてもよいと思います。

以前、このブログに批判的なコメントがあった時に、反論を書き込んでいただいたことは、覚えております。
ただ後始末は私の方から、いろいろと書かせてもらいました。
あそこで「売られたケンカは」と買っていただくと、すごくtkさんの人情は判るのですが、それは違うかな、とやはり考えを引き締めました。

たのしくやりましょう。


2012年4月5日 22:36
ゴルフ、マージャン、お酒(これはドクターストップ)、接待を全くやらない営業マンです(苦笑)
これでもかつてはトップセールスで年間数十億円売り上げてましたよ。(笑)
ゴルフは30歳そこそこの頃、小さなメーカーの米法人代表をしていた時、同業の日本人の先輩から強く勧められましたが結局覚える機会がなく、その後も覚える時間が全然ありません、、、
まあそれで仕事できているからいいか(笑)

精神論を言う人は現象、原因の理解ができないから言うのだと思います。
理解ができていないのに理解をしている風に装わなければならないとき、そんな時に苦し紛れに精神論を言うのですね。。それがますます軽視される原因になることも理解できずに、、、(苦笑)
コメントへの返答
2012年4月6日 15:06
高度なセールスにあるのは、大きな利益か、確実な将来性への投資でしょうか。
人情や、ごますりではそんなビジネスは存在しませんですよね。
ゴルフは英国のようなクラブ社会の存在するところで、価値観を共有するために、自分らで芝刈りして、コースを造るところからでしたら、賛成です。
私は、旧車という言葉も無い頃から、古い車、しかしヴィンテージは実際乗れないので、戦後の輸入車から始めました。
やっぱり人脈と、ある程度の紳士的な交際と、人の信頼を得られるだけの、努力はしてきたつもりです。
今後ですよね。
裏付けられた精神論なら、理解されるよう、別の意味で工夫をしてみたいと思います。

プロフィール

「青春と自動車 http://cvw.jp/b/176891/48681575/
何シテル?   09/28 04:37
車は殆ど処分して、1971年登録のフィアット850クーペに 1987年以来、乗り続けています。 住居は昭和4年築の、古い日本家屋に、現状で住んでいます。
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