ｋｏｔａｒｏのブログ一覧

土曜日はやや暑かった。

１時から千里のライフサイエンスセンターで、地政学のシンポを聴講した。
開会に遅れて入場したら、なんじゃこりゃ、全編英語の会議だ。
サブテキストがあり、慣れてくると半分とはいわないが、少し意味が聞き取れてくる。
それでもこういうのに、慣れていないと、カツマーな時代には
生き残れないのかもしれないと感じた。

外国人ゲスト有りのこの会議、聴いているだけで、最後の質疑は
さすがに日本人の多くは日本語で、流暢な通訳がついた。

ところで、カツマーなどと書いたのは、勝間和代さんとひろゆきと
堀江モン氏の鼎談の本を、ちょうど妻から貸してもらい、行きの
電車の中で読んでいたからである。


会議のあとは、江坂で友人に会う。
２年ぶり。
大学時以来の気の置けない友であるが、一時は少し気になる
ことがあった。
豪快に働き、豪快に飲んでいた男であるが、その勢いがやや影を
潜めた時期があった。
大きな企業を辞めて、小さな所に移った。

そして会うなり、こちらも実は…といいかけた途端に
「働いてないからな」の先行。
数ヶ月前に、転職した会社を辞めたという。
ありゃ、３年前に、と言葉を続けかけたが、
私も昨年末から今年にかけての顛末を話して、今は再出発中で
あることを伝えた。

今日は、飲んでも宜しいのかを確認し、少し杯を重ねる。
それにしてもなあ、あんたにも悩みがあったのやなあ。
こんなふうに、気を遣うことは微塵も要らない相手だと思って
いたけど。。

（再就職は）あかん（難しい）なあ、と、雇用保険もまだ降りず、
蓄えと近年、田舎から出てきたお袋の年金で、食費は賄えている
けどねと、奴は言う。

ああ今の50代は、昔のように行かないのは、しようがないけど
御主も時代の波には勝てませんですか。

友人の近況他、安否を告げる。そしてもう一軒行こかと誘う。
歌うのがうまい男だけに、カラオケへ。そして適当に新旧の歌を
がなる。
１時間で店を後にして、元気でなと、いい別れた。

奴は同じ法学部で学び、上場企業に入り、一時は女にもモテていた。
人生のある地点では、空に一点の曇りも無かったはずである。
若い頃は、東京や大阪でよく遊んだし、その日その時間に、後ろめたさは
これっぽっちもなかったろう。

俺の方は途中から、趣味を価値観の柱にして、生きるようになった。
好学な妻と暮らし、今日の英語のシンポジウムみたいな難しいテーマでも
逃げるどころか、チャンスだと思うようになった。

だから、人と会うのは人生の一部であり、時間はそのために大切だと思う。
逆境の時にこそ、外に出て、多くのことをつかんで行くのが、道である。

今日はまた、心配が一つ増えたのであろうか。
決して人のことを気遣う立場ではないのであるが、気にはなった。
錆び付いてはいけない50代40代が、息切れしかかっている今の日本。
労働と雇用と、生活のための方法、マネーがアンバランス。

本の中にある、ひろゆき氏の醒めた生き方は、少し俺にも共通する部分
があるような気がする。

そして、今日見た元外大系の学者たちと、外国から来ている知性と。
俺は元気の元は、健康とともに自分のウイルがあるかどうかだと思う。

会社に使われてきた中年たち。
ゲマインシャフト、ゲゼルシャフトを何に置き換えて行くのがいいのか。
そこなんだと思う。
安い宗教じゃ、ないんだよなあ。
自分教でもいいけど、人に譲れないもの。
友人に代わることはできないが、何かに気づいてもらいたいし
カラオケの歌でもいいから、再々スタートへ、エンジンに火が回り出す
よう、心から願った。