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2011年06月19日 イイね!

父の日に

父の日に今朝の新聞を読むと、灘高の元名物教師でいま
98才になられる先生が、27年ぶりに教壇に立ったという
記事を目にした。


私のように、田舎の高校を優秀でない成績で出た生徒には
手放しで教育を語る資格は無いが、この先生が教科書を使わない
先生らしく、昨日は灘中で皆さんは「銀の匙」をテキストに使うかと
期待していたら、案外反して「遊学」という言葉について、
講義が始まったと言う。

私はこの言葉に着いて、自分なりの考えがあった。
遊ぶというのは決してネガティブな意味ではない。
いや東洋的な考えや思念について、外来語で是非を問うのは
誤りである。

遊ぶに学問がつくのはなぜか。
広く世間を渡り歩き、学びを得るために人と会うことが
本来の遊びなのである。
遊子(ゆうし)といえば旅人の意味になる。
立派な遊子になるためには、素養や教養が要る。
また、知識だけでなく、言葉の意味を理解でき、出会った人から
何を体得するのか。
それを含めたものが、君子たる務めでは、ないであろうか。

また遊の古来の文字にはさんずいの「游」がある。
游学といえば、古代の中国では長江や黄河を舟に乗り、また馬に
乗って旅をし、文字通り「南船北馬」の果てに教えを請う人を探し求めた。
その意味にあたる。

かく程「游」の文字には趣き深い味わいがある。

私は長男が生まれた時に、名付けに一入考えた。
流行り廃りのない響きで、これからのインターナショナルな時代に
自分の名前を、人前で堂々と発音・説明できないといけない。

響きのよさで「You」にしたいと思って、どの文字を
選ぼうかと思い、「游」を候補にしたが、人名漢字、当用漢字に
なかったので、申請できず、次に二点しんにょうの遊でも良いと
譲歩したがこれも通らなかった。

役場の窓口の人も1時間以上私の論議に付き合ってくれたが
そこまで話を聞いてくれた吏氏に、敬意を感じ、普通の遊にした
次第である。

誰でも「遊ぶ」という言葉に一瞬戸惑うが、私は長男に理解力が
伴うようになった頃、名付けの意味を説明した。
本人もこっそりペンネームなどではさんずいの方を使っている
ようである。


大正の浪漫時代が終わり、これから列強と競争が激化する
時代に生まれた私の父は、勤勉の勤と書き、その名の通り
秀才であったらしいが、健康には恵まれなかった。
平成が始まったばかりの頃に生まれた息子には、「これからは
勤勉も大事だが、また違った意味での遊びが大切だ」と思い
遊の文字を与えた次第である。


日本は成長期が終わり、浮わついた遊びは、しにくい時代になった。
これからの世界は本当の意味での遊びを考えて行かなければ
ならない。
よく遊び、よく学べという。
実行するは容易くないが、98才の老教師が言いたかったのは、
そのことでは、ないだろうか。








Posted at 2011/06/19 14:01:17 | トラックバック(0) | つれづれ日記 | 日記

プロフィール

「ハイブリッド車の税金割引を辞めて欲しい。旧型車の税金を過重に重くするのを、時代錯誤ということに国交省と財務省は気づいて恥じるべきである。https://bestcarweb.jp/newcar/1313994
何シテル?   09/05 00:38
車は殆ど処分して、1971年登録のフィアット850クーペに 1987年以来、乗り続けています。 住居は昭和4年築の、古い日本家屋に、現状で住んでいます。
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