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2012年03月14日 イイね!

無欲 考

無欲 考
やっとスパイダーを工場から引き取って来た。
それにしても、拙ブログをいろんな人が通りがかり、
見に来てくれていることに感謝する。




ところで最近気になることは、社会の中で密かに進行する
無欲化現象である。一見、欲が無いということは、誉め言葉
のようである。しかしよく考えると、人間が生きて行く上では、
ある程度の欲はあった方が良いのではないかと最近考えるようになった。

こういう文脈に対し、私はまだまだ乗りたい、欲しいクルマが
ありますよ〜とコメントが書ける人は健全である。
ところが今の時代、すごく物欲が無い、薄い、そういう社会が
到来しつつあるように思える。

数年前に読んだ三浦展の「シンプル族の反乱」
若い人たちの変容について、アナザーサイドから評した名著で
あったと私は考えていた。
表層的にはロハスの到来、古い家に住む若者など、エコや
環境思考などがあったと思う。


行き過ぎた観念と断っておくが、バブルという四半世紀前の
ヤケドの反省が根底にあると思うのだが、極論すると、今の
若い人の中には「働いたら負け」という思想が静かに広がって
いないだろうか。
飛躍し過ぎなので、その間にデフレがあり、労働派遣法改正
があり、自殺3万人社会の到来があることを書いておく。

そして昨年の3.11の大地震と津波の甚大被害、最後は原発の
暴走で価値観の根底からぐらついたのが、大多数の都市生活者であろう。
もう、これまでの生き方はこりごりだ、という考えに至った人もある。
そのなかで、看過出来なくなった社会現象のひとつに生活保護がある。

ひと言で生活保護と言っても説明出来ないが、自分の力だけで
生きられない人を助ける制度だと思っていただいたら良い。
この制度は複雑で、説明が難しく、説明責任も要るのだが、例えば
クルマに乗っている人は、資産価値があるものを処分して、それで
生活しなさいと説明を受ける。家を持っている人は売りなさい、
家賃の安いところにうつりなさいと。

もちろんその前に働くことが大前提であるが、個人の身体および
生活状況で、障害(がい)、傷病、高齢者、母子などの状況判定と
それに見合ったガイドが加えられる。そして保護を受けると、自立への
試みが、働くことを含め検討される。
しかしどうしても現行制度のなかで最大のブレーキが、欲を捨てる
ような考え方が社会の根っ子にあるのではないだろうか。

それは日本の公務員というのは、社会主義がベースにあるからだ
と思う。社会福祉というように、社会を良くしようという考え方で、
平等な住居、平等な教育、平等な年金と言うふうにこれまでは、
制度設計されて来た。
ところが反対の立場から言うと、目立ったら負け、働き過ぎたら
税金取られるだけ、余分に取られた税金は公務員の給料になる
のではともとられ、税の公平配分原則の理念が、かなりぐらついて
いるように思えるのである。

税金は世の中に必要であるが、誰でも払いたくない。
働いたら負け、まして生活保護を受けたら税金は免除され、医療も
公が代済してくれる、
これでよいのかという矛盾を感じている人も多いであろう。

そこにあるのは、問題としての欲の放棄である。

無資産であることを肯定している人が、じわじわ増えている。
そのこと自体を、宗教的に徳のように、言い換えてしまったら
どうなのだろう。
社会にはある程度の資本や資産が要るのではないだろうか。
資本主義がいま、問い直されていることは、みんな感じている。


この文章を書こうとしたのは、私自身がいま感じているむなしさの
原因について、一体何所からきているかと言う問題意識からで、
早くに競争や出世など欲の社会から降りてしまったが、
気が付けば世の中全体が無欲の方向に向かいつつ、
成長や満足を放棄してしまっているように思えるのである。

無欲は無力に通じる。
直感で黄信号、ヤバいなと思わざるを得ないし、
みんからのブログに来る人は、クルマ保有が前提に近いので、
一見無関係のように思えるが、対岸の火事は足元まで来ていると
思っていただきたい。

この社会全体が向いてしまっている方向から、目を向け変えさせ
ないと、ドエライ結果になりそうな気がしてならないのだが、多分
総理大臣も、学校の先生も、墓地経営で暮らしている住職さんも、
私の危機感に達していないと思う。



彼岸はスパイダーに乗って、墓参り旅行に出て来ます。

それでは、みなさま、また来週。










Posted at 2012/03/14 14:42:29 | コメント(4) | トラックバック(0) | 思うこと | 暮らし/家族

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「やっぱり。言わんこっちゃない。「トヨタ、センチュリーを独立ブランドに クーペ開発でラグジュアリー市場拡大」https://x.com/i/trending/1977788758218219921
何シテル?   10/14 09:32
車は殆ど処分して、1971年登録のフィアット850クーペに 1987年以来、乗り続けています。 住居は昭和4年築の、古い日本家屋に、現状で住んでいます。
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