• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

kotaroのブログ一覧

2012年03月15日 イイね!

ア・デイxDAY

ア・デイxDAY

ベンツ280CEと
並ぶ。





縦目の方でなく横目の方だが、これでも70年代末から80年の
頭の頃のクルマであろう。
大阪33ナンバー。ベンツならではの昔の冷蔵庫のようなペールグリーン。
ホイルキャップさえ無いのが、光り物を拒否したヨーロッパあたりの、
30年前から「普通に乗っています」ベンツ生活層的で、好感が持てる。



日本でベンツに乗っている人には、特に関西的な「どや」
(いやな言葉だね、清原の出ているCMの時は笑えたけど、チンピラ
みたいなダウンタウンとかが『ドヤ顔』という言葉を流行らせたのは、
同じ関西人として恥かしい) みたいなオーナーと、堺や大阪南部で
「ごっつん盗」(後部から追突されてクルマから降りた途端に愛車を
仲間の男に乗り逃げされる犯罪。車種は大抵ベンツ)に遭いそうな、
自分は「無実(イノセント)」だと思っていても、確信犯的にそういう
被害に遭う確率の高そうな、富裕層婦人、高齢者が多い ので、
こういうさりげないユーズドメルセデスが走っていると、ホッとして、
「大阪33」もたまには良いなあと思ってしまいます。


とくに、生活臭がほんの少しだけ薄くなる、セダンベースのクーペと
いうのが良い。カラーもセンスがあって◎、何で皆メタ黒、ガングロに
乗りたがるのだろう。葬儀屋みたいなクルマで毎日楽しいかい。



これは水曜日のこと、大阪の湊町から再び2号線に出て、西宮に
向かう途中である。
春の夕暮れが長くなり、まだ寒いのだが、クルマのヒーターと、外の
暮れ残りの風景に、本来の意味で「萌え」の気分だ。



2号線が尼崎を通り過ぎ、武庫川を渡ると西宮の風や空気になる。
この瞬間に、上質な住宅都市に来たなと言う、良い生活層の安堵感
みたいなものに包まれる。
これだけはプロレタリアートでも、否定のしようがない。




ここのところ、しんどかったなあ。
ブログに来られる、濃いお客さんに、せっせ、せっせと応対してる
ことでなく、そのほかの事などの理由により、だけれど。



その前の晩に、修理工場に行き、代金は払っていたけれど引き取って
いないスパイダーを、思い切って取って来る。

少しアウト(ロー)な気分で、夜の街を古いイタリアンで走り出す。

豊中から千里を通り箕面へ。
かつてサパークラブがたくさん並び、関西バブルの象徴的存在であった
新御堂終点あたりのシーン。
何も無くなり、ここらにあった洒落たクルマの似合う店も何もかも。

そこから、昔の箕面の滝道に向けて登って行く。
気温1度。 「凍結注意」の文字に、アテンションを感じるが、この日は
路面が完全に乾いているので、リスクは回避出来そうだ。



サル居士ならぬサル公を撥ねないように、真っ暗な気温のない滝道
あたりを慎重にクルマを走らす。極寒の漆黒の中で、突然ライトに鹿が
浮かび上がったのにはちょっとびっくりしたが。

滝を抜けて、勝尾寺に向かわず、五月山に戻る道にも入らずに
夜の高山方面へ。

誰もこんな夜は走っておらず、すれ違う車も殆どない。
箕面の街の背後から見た夜景はとっても美しいが、こんな寒夜に
愛を語り合うアベックも1台もいない。

最後は妙見山麓に出た。さすがに妙見や亀岡に行く元気はない。
自動販売機の、缶コーヒーだけが、自分を温めてくれる恋しさだ。

16くらいの頃、バイクのエンジンの温もりだけに縋りたかった
冬の寒いツーリングに、初めて行った日のことを思い出す。



星のまたたく寒い夜、オリオン座の見守る下を、池田まで10数キロ
の道程を走って戻った。
私のブログ、私のクルマ、私の生き方。何を憂いているのか。

頭の中から余計なことを、払拭したければ、クルマを走らすに限る。
運転ミスしそうなほど考え事をしていては、いけない。
脳みそというのは、何かに占有されている時間がある。
でも心の方かもしれない。恋愛とか、そっち方面は脳内思考でも
ないだろう。

たくさんの賢者や憂者たちがやってくる私のブログ。
遊者は西へ、旅に間もなく出る。
何かを求めても、求めきれないのであるが、古(いにしえ)より
旅は人生に疲れた時に、出るものである。
旅の疲れと人生の疲れ。その両方は重ならないのが不思議だ。

適度なストレスは、脳の活性化に繋がり、明日のことを前向きに
考える方へ動かして行く。

そこにクルマがあれば、運転してみなさい。
明日はまた、違った風景の中で、何かがきっと変わるだろう。
時間と、季節と、耳に飛び込む言葉の違いと。

そうして人間は、また一年という時間を生きて行く。
明日こそ、新しい出合いと発見が
ありますように。



Posted at 2012/03/15 00:28:53 | コメント(0) | トラックバック(0) | オンザカー | クルマ

プロフィール

「やっぱり。言わんこっちゃない。「トヨタ、センチュリーを独立ブランドに クーペ開発でラグジュアリー市場拡大」https://x.com/i/trending/1977788758218219921
何シテル?   10/14 09:32
車は殆ど処分して、1971年登録のフィアット850クーペに 1987年以来、乗り続けています。 住居は昭和4年築の、古い日本家屋に、現状で住んでいます。
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2012/3 >>

    12 3
45678 910
11 1213 14 1516 17
18 19 20 21 22 23 24
25 2627 282930 31

リンク・クリップ

趣味とかその対象はどうなっていくのか 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2020/04/01 18:15:22
タイ製L70ミラ・ピックアップのすべて 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2015/02/22 10:52:34
春の1200kmツーリング・中国山地の尾根を抜けて 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2014/05/11 05:49:46

愛車一覧

ホンダ スーパーカブ50 プロ ホンダ スーパーカブ50 プロ
中古のスーパーカブを買いました。 原付に乗るのは40年ぶりです。
フィアット 850 車の色は空のいろ。 (フィアット 850)
2016年10月、三年半かかった車体レストアが完了し戦列復帰、その後半年、また以前のよう ...
プジョー その他 26インチのスポルティーフ (プジョー その他)
高校の時から乗っているプジョーです。1975年購入。改造歴多数。数年前に自力でレストアし ...
シトロエン ベルランゴ ゴールデン林檎 (シトロエン ベルランゴ)
還暦過ぎて、最後の増車?!。 見たこともなかった人生初のRV車を、九州生活のレジャーのお ...
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation