• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

kotaroのブログ一覧

2012年04月27日 イイね!

ピッコロ・ヴィンテージ考<1>

ピッコロ・ヴィンテージ考<1>キャリアばかり中途半端に四半世紀を超えたが
私は“スーパー・ヴィンテージ”に乗ったことがない。
特に「オーナーとして」である。
27歳でフィアット850に乗り始め、入門編としては申し分のない
人生をスタート出来た。
そして約10年後には、38歳で、ローバーP6をこれも運良く
岐阜の好事家の方から譲ってもらえた。
ちなみに850は1987年当時で72万円。
ローバーは97年に個人売買で68万円である。
この間に結婚もして、収入も増え、3人の子供に恵まれた。

いまは52才である。
早く隠居してしまったので、収入はもう無い。
それでもトントンの生活ができれば、850クーペの方に
乗り続けたいと思う。
ローバー以降、やはりもう少し旧い車、特に英国車の
古いやつを随分考えた時期があった。
まずはMGのTFやTDといったところから、サンビーム系とか
200万くらいまでのクルマは、照準に入った時期もあった。

私は英国の自動車雑誌は早い時期から読んでいた。
イギリスの自動車好きたちは、どんな嗜好と考え方で
どんな生活をしているか。
特にマスコミに勤めていた頃は、80年代的な生活ライフの提案で
「これからは趣味の時代」、「英国型クラブ社会の実現を!」というのが
私の謳い文句だった。
90年代いっぱいまで、幻想的と言われようと、私はことあるごとに
ひとに夢を説いていた方である。


いまはどうかというと、それは現実を見て生きている。
だが、同年代の友人たちの間では、私の「ドリーマー」ぶりで
多くの人に影響と、少しの迷惑(笑)をかけてきた。
友人らをヒストリックなクルマの世界に次々と足を入れさせて
しまったからである。


「趣味とは何であるか」
すごく優秀な理解者たちは、自分の身の丈で、いろんな夢を
実現して行った。
わたしはね、そこで自分がスーパーヴィンテージにいかなくても
それに相応しい人がそれに乗ればよいし、「何でもかんでも」
欲しがらなくても、いいんじゃないか。

そこから私は夢から覚めつつ、自分の行く末を模索するようになった。
日本も長い模索の時期に入った。
クルマ趣味の世界は、この不景気と言われた「失われた20年」の
間に反対にもの凄く成長、いや成熟したと思う。
国内でも普通にアルピーヌA110やルノー8ゴルディーニ、
ロータスエランあたりが、見られるようになったことである。

かつて「スカイライン2000GTR」や「フェアレディZ432、240Z」と
言っていた男たちが、管理職世代になり年収や可処分所得が
増えると、「そのへんが4,500万もするんなら、こっちだな」と
輸入物のヴィンテージカーに夢中になるようになったからである。

私はそういう社会の動きも敏感に感じていた。
ハコスカにそれだけの大枚(とくにGTRなどの人気車)を積み上げる
のは、かつてバブルの頃にホンダS800が極上で350万とか
ヨタ8でさえ250万していたのと同じ、「単純な判り易い人気傾向」
と思ったからである。
ここで軌道修正した、ロータス&アルピーヌ組は一見偉い。
ほんとうのツーリングカーとは、という自動車の年輪とか成熟といった
足回り一つの味を突き詰めて行くのに、どれだけ時間と試行錯誤を
積んで行ったかということが、理解(わ)かれば成長である。

しかし私はもう一枚違う考え方をここに敷く。
それはロータス&アルピーヌの時代、日本はすごく後進国であった。
その時代にそんなことが「判っていた」人間は式場荘吉とか伊丹十三
(当時は一三)とか、一握りの特権階級人たちであった。
その頃はニキビ面の芋兄ちゃんたちがいま、「功成り遂げて」MBや
フェラーリ乗り回しているのであるが、やはり「エランだ、110だ」と
言うのは少し烏滸がましくはないであろうか。

MBや勲章フェラーリとあまり変わらないのである。
特に近年、外国から旧い車=ヴィンテージを引っぱって来て、
何も知らない人が乗るのが、僕は耐えられない。
だから、僕のこれまで乗って来た輸入車は、実はすべて当時から
日本に生息する「ディーラーカー」なのである。
どこが違うんやねん!と言われれば、帰化した帰化人であることと
「取って付けたような」輸入車に乗るのは、何か足元が地に付いて
いないようで、気に沿わないのである。
これまでの長い日本生活で、維持管理に苦心された先輩オーナー
らへのデディケーションもある。

むかし昔、大滝詠一らの「はっぴいえんど」は「はいからはくち」と
いう面白い歌を歌っていた。「ハイカラ白痴」とは俺のことかと
外車キチガイ謂い、ではないが、鹿鳴館の時代から、新しいものに
すぐに飛びつくことは、白眼視された。
最近ではクルマに限らず時計やカメラも「古くて新しい」ものにすぐ
飛びつく傾向がある。

ということで、きょうも文章が長くなってしまった。
ピッコロヴィンテージについて、私が言いたいことは、後半に
書くことにする。to be cotenued





Posted at 2012/04/27 22:08:02 | トラックバック(0) | 思うこと | クルマ

プロフィール

「暴論と思うが日産をトヨタが救済することは無理だろうか http://cvw.jp/b/176891/48492730/
何シテル?   06/18 16:04
車は殆ど処分して、1971年登録のフィアット850クーペに 1987年以来、乗り続けています。 住居は昭和4年築の、古い日本家屋に、現状で住んでいます。
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2012/4 >>

1234 567
8910 111213 14
1516 17 181920 21
2223 24 2526 2728
2930     

リンク・クリップ

趣味とかその対象はどうなっていくのか 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2020/04/01 18:15:22
タイ製L70ミラ・ピックアップのすべて 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2015/02/22 10:52:34
春の1200kmツーリング・中国山地の尾根を抜けて 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2014/05/11 05:49:46

愛車一覧

ホンダ スーパーカブ50 プロ ホンダ スーパーカブ50 プロ
中古のスーパーカブを買いました。 原付に乗るのは40年ぶりです。
フィアット 850 車の色は空のいろ。 (フィアット 850)
2016年10月、三年半かかった車体レストアが完了し戦列復帰、その後半年、また以前のよう ...
プジョー その他 26インチのスポルティーフ (プジョー その他)
高校の時から乗っているプジョーです。1975年購入。改造歴多数。数年前に自力でレストアし ...
シトロエン ベルランゴ ゴールデン林檎 (シトロエン ベルランゴ)
還暦過ぎて、最後の増車?!。 見たこともなかった人生初のRV車を、九州生活のレジャーのお ...
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation