ｋｏｔａｒｏのブログ一覧

桜の季節は、知らないうちに終わって
しまった２５年の春。
まだ風邪をこじらせたままですが、
車に乗ることで、気分を外向けにしている
毎日です。

この所、２０００円ミラを出してきて、
ゲタに使っています。

寒かった北摂も、随分暖かくなりました。

近在の農村地帯は、ルナールの散文のような、
こんな風景が広がるようになりました。



とにかくミラを運転中に、他のミラと遭遇することの多いこと。

このL700あたりを最古参に、池田・箕面あたりでは最新型まで、
トリノのフィアット500もかくあらんと、交差点でも路上でも、
うじゃうじゃ走っています。



私はこれは「池田の犬の糞」と呼んでもいいのかな？
と思います。
犬の糞は３ATでリッター17km、満タンでオド600kmは走ってくれます。



しかし我が愛車、「犬の糞」号でもいいのですが、少し個性を
出そうと、手持ちの黄色バルブを入れてみました。



これなら、フレンチ犬かしら？。
ちょっと目付き変わって、印象アップ？、グラサンかけた
哀川翔まがいかしらん。



ところで北摂には大型ネコ科の動物も、やってきます。



最近リンクを結びました、素敵なお友達のリクエストに応えて
きょうは、このクルマのインプレッションを、書きましょう。

ジャガーXJ８、通称308のV８　3.2Lのベーシックグレードに乗り
友人が火曜日の夕方に、遊びに来てくれました。



書き掛けの、採用応募書類を仕上げながら、待ってもらった友人と
郵便局に行き、速達を投函。ジャガーで送ってもらったら、利益の
ありそうな気分です。

郵便局を出てからは、神戸にドライブに行くことにいたしました。
今回のコースの前半は、ジャガーを出してくれた、紺の豚氏の好みで
中国道・西宮北経由で、芦有道路を有馬より裏側から登って行きます。



芦有の展望台は、霞空とはいえ、ご覧のようなスターリィナイト。

僕がもう少しイイ女を演じられれば、良いのですが、オッチャン
２人で神戸のナイトクルージング・イン・ジャガーです。

この車を友人に提供して頂いた、本当の持主様に、心より感謝いたします。



芦有を稜線伝いに神戸に出るのは、夜間のため、僕の提案で山手幹線で
神戸に向かうことにしました。この辺りの風景は、昭和５０年代後半から
住んだことのある僕の土地勘と、神戸の会社でこの間まで働いていた、
妻と出会って20年住んだ阪神間の思い出が、記憶の地層の下敷きになっています。





神戸に着きました。三宮・京橋から橋を渡れば、25年前の夢の島、
ポートアイランドです。



ポーアイには、博覧会が開かれた81年には、行っていません。
僕が行くようになったのは、社会人になってからでしょうか。

今日の足になってくれた、90年代のジャガーですが、アルミボディに
なる前で、この308までが、70年から86年頃まで３世代続いた“初代”
XJ６の血筋を引く、FRのジャガーXJの系譜と呼ばれているそうです。



ところで、このジャガー308系、今実勢価格は、いくら位するのでしょう。
悲しいかな、輸入高級車の末路で、１５年落ちのこの車が綺麗でも
販売業者価格は、査定が大変低いようです。

奇特な友人の豚氏は、この他にも、FR12気筒フェラーリの456とか、
ローバー75とか、市場で省みられない、年式落ちの輸入車ばかり
維持費を出して、乗り続けられております。

僕らはこういう社会の風潮と全く違う、視点と価値観で、庶民大衆が
価値なしと言っても、それは、人の情報に左右された判断だけで、
本当に自動車の味や、乗り心地と、現時点における歴史性の評価を
しなければ、日本はモノの見る目の無い国に落ちて行ってしまわないかと
ひたすら流れに棹さして、乗り続けている訳です。

ここにこういう面白い販売を生業としながら、クルマのことを書き続ける
ひとりの若者がいます。
http://blog.livedoor.jp/nocartrouble/

あのあまりにも、理想であった初代XJ６／３世代に比べて、評価の極端に
低いXJ４０をいち早く、これは良いクルマで安いのだから、乗らないと損
でっせ、と、僕らおじさん二人に開眼させてくれたのは、彼です。



３０８ジャガーも含めて、日本人は情報に振り回され過ぎで、乗ったことも
無い人が、ひと昔前は雑誌を読んで、今はネットで頭に知識を入れて、
ああだこうだと言うだけで、車の入り口にもたどり着けない。

もうちょっと僕ら日本人は、世の中の、見方を変えると言うのは、語弊が
あるとするなら、むしろ何も知らない方が、良いのじゃないか。

先入観なしで乗ってみて、良かったら良いで、良いのだと思います。



人口の「夢の島」も古くなって、対岸に浮かんだ神戸の夜景は
上海やニューヨークの夜の風景を思わせます。



僕らは、人間としてそれぞれ５３年間生きてきて、いろんな物を手に入れて
使って評価して、その後は気が付くと、随分残り少ない時間になってきたの
かもしれません。



今日乗せて頂いたジャガーは、長いホイルベースとFR駆動ならではの
ハンドルの切り回しの楽で楽しい高級車です。
ほんの少しだけ、ハンドルを握らせていただきました。



感想から言うと、ショーファードリブンのようで、実は圧倒的に運転席に
いて動かすことの方が楽しいクルマでした。

助手席と、後部座席も乗せて走って頂いて、３カ所でのコンフォータビリティ
を比べてです。



最後は当然チャーハン魔人の紺の豚氏の好きな店に付き合って
こんな濃い神戸の夜になりました。



ラーメン屋に通う足に、１５年落ちジャガーと、１３年落ちのダイハツミラとでは
少し味の濃さが違うような気もいたしました。

きょうは、そんな素敵な夜を、神戸からレポートしました。
特派員二人の報告を終わります。