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2013年10月03日 イイね!

4イヤーズデイ

4イヤーズデイ最近フェラーリ456という車を友人が降りた。

そして彼は次の目標であるランチア・フラミニアの
トゥーリングボディのクーペに行こうと、苦労して
いる。
456でもたいてい苦労したのに、と世間の人の眼は、
理解の扉の外で、不思議な世界があると、思って
いることであろう。



僕の文章は、ふっくらとした不思議な空気体と、クラウドのような
宇宙観で包まれている。
その中には50年以上の人生体験で摑んで来た、趣味や遊びの感性や感覚が
充ちているし、この歳で未知や初めて遭遇する体験もあるが、すぐさま、
過去体験より、ランダム・アクセス・メモリーが引き出されて来て、
これは、いつぞやに出会った、あれと、これに似ている。しかし少し違うから
どのような進化系で、これに至ったのだろうと、類推と演繹のコンピュータが
回り始める。







ランチア・フラミニアという車は、趣味車としては、極上の分類に属するだろうと思う。



日本国内にも、今は、多くの個体を見受けられるようになった。といっても
絶対数は二桁あるに達するだけだが、皆手入れがされており、文句の付けようの無い
コンディションで、保有されており、ランチアランチなどの、限定された空間に行けば
その美しい姿を、目撃し感動の余韻に浸れることができる。





フラミニアには、もともと4ドアボディの、どっかりとしたベルリーナ(セダン)が
あった。
いすゞのベレールに似ているなと、実車にお目にかかる機会があったので、思った。



クラシコ・ランチアに魅了されると、もう他の“ワイン”は、飲めないような濃厚な
テーストが有る。

フラミニアベルリーナをお持ちのオーナー氏のガレージには、フルビアとフラミニア
の間の存在であった、フラビアがあった。

宇宙船のような、非常に奇妙なデザインのクーペも存在する。



フラビアは、水平対向の4気筒だが、基本的にベルリーナボディが本国は多かった。
最終期は、フラビアの名前が外れて、ランチア2000の名前になり、ベータシリーズに
道を譲る。これが最終期のベルリーナである。



私は長年、こういった美術品に近いような車も見て、かつ愛車のフィアット850
スポルトクーペのような、日本に「帰化」した旧車イタリアンも乗りこなして、
生きて来た。

くだんの、フラミニア・トゥーリングボディとの、初見は2013年2月17日である。









さて、古いランチアばかり見てくると、普通の車が恋しくなる。


2010年10月11日というから、まる3年前になる。
くだんの友人が、当時手に入れた、フェラーリ456を、公開するので乗って欲しい
と言うので、待ち合わせた。



やっぱりこういう乗り物は、生まれて初めて151系のこだま号の2等(グリーン車)に
乗る時のような、嬉し恥ずかしに満ちていると思う。目の前のロングボンネットの下には
こんな12気筒が、収まっているのであるから。



トランクルームに、眼を移動させよう。



高価な女性用の革鞄を思わせる、専用の工具箱。



これだけで、オーナーになれた喜びで舞い上がってしまうだろう。普通の人間は。

しかし、この日も晴れ渡った秋の日であったが、好事魔多しというか、456は早速
不調を訴えて、ドライブは中断し、我ら2人は積車の人となった。





今回の記事とともにアップする写真は、フラミニアは、当時家族に秘密であり、
456は、友人の名誉のために、敢えて上げていなかったものである。

もう終わった事実であるし、まる4年の間に、我々も歳もとったが、車の勉強になった。
この日の予感ではないが、好調な時の絶世の美女が、ステージが続かないことが多かった。

その度にパトロン(オーナー)は、大変な苦労をしながら、駆け回っていたと思う。
一体我らは、クルマから何を学んだのか。





実は愉しみしか、学んでいないのである。



あの日運び込まれた工場には、沢山の車が来ていたが、私も目が止まったのは
1台のザガートボディを持つフラミニア・スーパースポルト・クーペであった。




国際興業系の、国際自動車商事のヒストリカルなシールを持つこの車は、数少ない
当時の「ディーラー車」であったのだろう。

そして今、彼は貴重な当時輸入物の、フラミニアを、古いナンバー付きで手に入れた。

ここにたどり着いたのも、3年前から運命づけられていたのかもしれないし、
「欲す」という感情が起きるきっかけは、どこに転がっているのか判らない。

レストア途上のこの車が、どのような姿で、公道に再デビューするか、見ものである。




最後に私見であるが、このフラミニア、本来なら最初は3の一桁のプレートが付いていた
と思う。

二桁であれ、三桁であれ、それは乗り手の価値観だから、こだわらないという人の
意見は、間違ってはいない。



だが、残っているのなら、私は当時の空気を残したいために、古いプレートを
尊重する。



私のフィアットにも、京55のライセンスナンバーが、おそらく新車時から残っている
からである。



いま、私の850クーペも、2度目の塗装のやり直しと、大掛かりな板金補修に
はいっている。
フロントのボンネット下の床面は作り替えで、横メンバーのフレームも作って
もらっている。

楽しいことは、続けるためには、隠れている苦労の方が大きい。
また、楽しいものは、簡単に手に入らない。容易く手に入るものはすぐに
飽きてしまうからである。

旧車趣味は、できるだけ不自然でないように、乗らないと、浮いてしまう。
戦前の車とかに、ピカピカの今のナンバーを付けて乗ることは、仕方ないとはいえ
あまり見られたくないような、気持ちになってしまう。

それなら、1960年代、自分が生まれて育った時代以降の車に乗り、出来るだけ
当時の雰囲気や空気を思い出しながら、さりげなくヴィンテージを究めたい。

このフラミニアの現状を見た時の感想。60年代、70年代から80年代初め
までの空気が、このタイムマシーンの中には、そのまま残されている。
その空気をどこまで、逃がさずに再生して、路上に戻れるか。見ものであろう。




Posted at 2013/10/03 03:06:43 | トラックバック(0) | クルマ與太話千夜一夜 | クルマ

プロフィール

「変わり行く年に〜2025〜 http://cvw.jp/b/176891/48571345/
何シテル?   07/30 07:43
車は殆ど処分して、1971年登録のフィアット850クーペに 1987年以来、乗り続けています。 住居は昭和4年築の、古い日本家屋に、現状で住んでいます。
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