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2014年01月01日 イイね!

山陰紀行/宍道から木次線へ

山陰紀行/宍道から木次線へ新年おめでとうございます。

昨年末でいったん中断した
12月19日の旅の続きを書きましょう。

年を越すと、新しさもないのですが、
のんびりおつきあいください。



米子から松江を経て、乗換駅の宍道まで約1時間。
その間の足は、電化区間を走るディーゼルカーだった。
しかも複線区間になっているので、その昔のキハ82系の「まつかぜ」より
もしかしたら、このキハ47の方が速いのではないか。
湖水を右手に見ながらエンジン音も高らかに走る気動車は、おそらく換装
された動力のおかげで、110キロくらい出ているように思われた。



車内でマフラーを落としたことに気づいた。
多分米子駅だろう。車内を回ってきた女性車掌に相談すると、次の宍道駅で
乗り換えまでの間で、駅員がいるので、申し出てくださいという。
宍道駅で列車が出た後に、出札の駅員に申し出ると、着払いになりますが
良いですかという。




妻からプレゼントされた思い出のあるものなので、というと早速米子駅に
専用線で問い合わせてくれた。
「ラクダ色のマフラー、3番線に落とされていたようですよ」と発見の報。
「イタリア製だそうですね」とさっと駅員の表情が一瞬輝いた。
あーそうですね、と私も照れ笑い。



年末の慌ただしい時期に落としたマフラーは、旅から帰った翌日に、手元に
運良く戻って来てくれた。木次線の列車が出るまでに45分くらいあるので、
歩いて湖畔まで出てみることにした。雨も降っているが首筋が寒い。



湖畔は暗く沈んだ水墨画のような色だった。蜆貝の漁から船が戻ってくる
ところで、岸に近い辺りは貝殻が細かい砂のように山積していた。



木次線の到着列車が入線した。11時21分の発車で終点の備後落合到着は
3時間後の14時22分になる。総延長81.9キロを平均時速27キロくらいで
奥地まで上がって行く旅なのである。




出雲大東方面と駅の行き先票に書かれていた地名は凡そ30分くらいで着いた。
雲南市の中心地区らしい。
ここまでは平坦ではないが一般的な地方に見られる山間区間である。




そこから2駅で木次駅である。この鉄道の線区名発祥の場所であるが、
元々は簸上鉄道が開通させた路線である。





大分山間部でも奥地に来ているが、風景は冬の枯れ木立である。



ディーゼルの速度は時々20キロ台に落ちる。
やがて出雲横田に到着した。
神殿作りの出雲大社を想像させるような駅である。






出雲横田が13時07分、あと28キロくらいの距離を1時間15分かかるのは
最奥地にあるスイッチバックを上って行くからである。



スイッチバック駅の出雲坂根に着いた頃には、車窓には雪が広がり
芸雲国境の厳しい気候が垣間みられたのである。





ここで列車交換もないが、10分近く止まるのはスイッチバックのためでも
ある。



さあいよいよスイッチバック区間の始まりだ。



きた道を分岐してバックして、雪囲いのある部分まで下がって行く。





線路が細くて、元の国鉄とは思えない。



タイフォン一声、今度はまた正方向に向きを変えて、急坂を上って行く。

この間10分弱のドラマである。





木立の遥か彼方の低いところに、先ほどまで車両が停まっていた出雲坂根駅
の建物が100mくらい下に見える。おお、すごく上っているのだなと一瞬、
不思議な感動が起きる。



一気に坂道を上ると、三井野原スキー場という無人駅に出る。
大昔のスキーブームには、中国地方で数少ないスキー場があるので
木次線の乗客増に寄与したのかもしれない。

今は何もないようなところだが。



14時22分、木次線唯一の全線を直通する列車は終点の備後落合に着いた。
山間の、芸備線との接続駅だが、今はもう全くの無人駅である。
10分くらい待つと、新見、東城方面からの列車と、これから乗り込む
広島方面三次からの折り返し列車が着いた。



全部小型のディーゼルカー1両であるが、この区間にも30年前は
夜行を含めて1日3本の急行、「ちどり」が松江−広島間を結んでいた。
深夜の2時台に駅員がいて客扱いをしていた風景を一度
見たかったものである。
(この項おわり)
Posted at 2014/01/01 12:03:40 | トラックバック(0) | 日々の旅 | 日記

プロフィール

「暴論と思うが日産をトヨタが救済することは無理だろうか http://cvw.jp/b/176891/48492730/
何シテル?   06/18 16:04
車は殆ど処分して、1971年登録のフィアット850クーペに 1987年以来、乗り続けています。 住居は昭和4年築の、古い日本家屋に、現状で住んでいます。
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