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2014年05月25日 イイね!

タイからの便り第3便

タイからの便り第3便日本車が大きくなって
失って行った皮膚にぴったりの
服のような、タイト感。

今回の海外で見て来たのは
不要に大きなモノスペース車ばかり
走る日本の現状と、
趣味的な楽しさを失って行った
日本人の心の孤独に付いて
考えていた。

白いマツダのセダン。
これの先代、先先代って何だろうかというと、これである。



マツダの1シリーズ。
日本ではキャンバストップが、バカウケしてヒット作になったフェスティバ
ですね。
これのノッチバックトランク付きセダンが、オートザム・レヴューだ。


(この写真のみ1996年マカオで撮影)

衝突時の安全性の基準等で車が大きくなるのは、人間的な道義性の感覚より
損保会社という存在と自動車メーカーたちとの兼ね合いや綱引きで、
あとは燃費等の改善を含めて、「それが進歩」と考える工学見地のさじ加減で
こんなに小型自動車が大きくなってしまったのだと思う。

先進国で20年以上前に、尊大に大きくなったMBのSクラスの批判が出て、
それの衝突安全基準で、他の中小型車も“ぶつかり負け”をしないように
身構えて防衛するために小型車が幅広になったとの、考え方もある。

核兵器には核武装みたいな物騒な発想は、禁物なのだが自動車行政も
他人事ではなかった一つの例である。



民家の路地奥に居るのは手前がルノー21。奥がボルボ140シリーズだろう。



これはルノー19で日本ではハッチバックとセダンと、両方売られた。

鮮やかな緑のボルボ244は、チェンマイ大近くの住宅街で見かけた。



ゴールドの244は、最初に見せた古いフィアット・132と同じような性質で
これも華人の年輩層の愛車ではないか。いかにも富の好きそうな色である。



まず国の発展と車類を考えると、日本を例にとろう。
賓客の送迎用の乗用車が要る時代に続いて、荷運びのトラック、
それから乗用車の普及になり、2/4ドアセダンの時代が来る。

それから遊び用のクーペやハードトップ、コンバーチブルの順だと
大まかに想像してもらって良いのだが、日本の2ドアクーペは
貧しき時代の2ドアセダン代用の時代が、まずはあった。

だから本来は分離された階層車である2ドアクーペまがいの2ドア車が
日本には多くあったので、少し笑えない。

今のタイにもこういった、ヒュンダイのエラントラのような2ドア車が
走っていた。



クルマ文化というのは、成熟するものであり、そのパタンは早生か老熟か。
日本は戦後、米国に範を取ったため、やはり急な成熟過程を遭遇した。
その後、米国流から距離を置いた。石油ショックとその後の15年くらい
である。

ヨーロッパは、階層と個性が確立した世界に近いので、あらゆる顧客に
対応する用途というものが存在する。
市民化とかシティ化、シビラリゼーションの要素の中に、各自と言う
核があるので、安直な統合(インテグレーション)は好まない。

だから今でもクーペは高級顧客層のために存在するし、日本の轍は踏んでない。
フィアットのような大衆車メーカーでも、クーペフィアットまでは、ニッチな
中型クーペで気を吐いていた。



日本車は今は何を見ているかと言うと、最後の社会主義のような最大公約数
の幸福だと思う。モノスペース車がファミリーカーというのは、例えば家族、
保育所に通う子供、介護施設に向かう高齢者も、運ばれる、モノに過ぎない
という思想である。

それではイカンだろうというのが、私のような少数派マイノリティーの
意見である。
人間を粗末にすると必ず報いが来る。仏教国でない外国だって宗教はある。
日々の暮らしに使う道具が、単彩な機能で味気が無いと、暮らしも
味気ないものになりがちであろう。



アジアは若い。今、最初のモータリゼーション20年を経て、これからいかに
成長するのか。
先進国、日本を範にしているが、現実も知っている。
袋小路に入ってしまい中々抜け出せない日本は、個が有機的に動きにくい。
全体の価値観が、支配する世間というものが、キリスト教圏の神や
インドやタイのような、偉大なものは自然であり、投影したものが
それぞれの国の宗教になっているワールドとは、明らかに異なっている。

僕は日本人が大震災のような時にでも、略奪暴動が起きないのは
日本人の質が良いような意見には、やや疑問である。
非常時の時に信じていい価値が無くなると真空になる。
我れ先な行動が排せられることも、よいことなのかも知れないが、
ちょっと違うのではないかと、考えている。

この項は、もうちょっと続けて書いてみよう。




Posted at 2014/05/25 14:30:23 | トラックバック(0) | オンザカー | クルマ

プロフィール

「暴論と思うが日産をトヨタが救済することは無理だろうか http://cvw.jp/b/176891/48492730/
何シテル?   06/18 16:04
車は殆ど処分して、1971年登録のフィアット850クーペに 1987年以来、乗り続けています。 住居は昭和4年築の、古い日本家屋に、現状で住んでいます。
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