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2017年12月14日 イイね!

管理社会

管理社会前回の記事は重箱の隅のような世界、車は日進月歩で過去のことは要らない。
まして歴史対比などどうでもよく、古い車の価値は、ヴィンテージ度とか希少価値程度で、メカニズムなんて知ったこっちゃない。
というような発想の方が、今の世の中は主流だと思う。

なぜ日本はそうなのだろう。


私は、日本の自動車社会が、ユーザーを育てるより、売るために管理しやすい方向に流れてきて、今ではユーザーが意見を持ったり、自分のクルマをこうやりたい、カスタマイズな乗り物にしたい、と全く出来ないようなしくみになったことが、最大の理由でないかと、たまに考えている。





それは不幸な社会であっても、その方が何も考えずに済むなら、幸せに見える社会
と似ている。
私は極端な原発反対論者ではないが、相似した構造をそこに感じる。

また原発アレルギーな人が一定に出現するわけも、考えてゆけば、自動車社会の
限界が見えてこないだろうか。

電力の場合は、代替エネルギーを推進する方向に賛同するか、自製の電力で賄うか
しか方法が無い。嫌なら原始生活に戻りなさい。かつての保守系論調は、そのくらい
野蛮だったこともある。

自動車の今の世間の窮屈さは、乗らないと言う答えの出し方にはっきりと表れて
いる。
若い人は、便利という言葉の、裏にある意図も感じ取れば、選択の対象から
どんどん外して行く。

あまりもの事の本質も考えたことの無い、「自動車評論家」が若者のクルマ離れを
嘆くのも、もうずい分昔からになった。
「失われた20年」、デフレ社会をその原因にするのは、私は間違えていると思う。
結果論と本質論の、分析の仕方が浅い。

自動車をつまらなくさせたのは、モータージャーナリストたちの責任も大きい。
自動車会社の御用聞きに過ぎないのなら、ジャーナリズムと思わない。




私はここで、何を言いたいのか。
もう少し突っ込んだ次元で言おう。
私はこういう単調で奥の無い自動車社会が出現した責任は、新車ディーラーの
強過ぎる顧客獲得と管理にも遠因があると考えたい。

新車というのは、昭和40年代からの半世紀、経済の主役でもあった。
しかしその販売方法と言えば、全く進歩がなく、セールスマン時代と変わらない。
彼らは教わった通りにしかクルマの売り方をしないし、顧客の誕生日、家族構成は
覚えても、どんなクルマが、たとえばファッションのセンスのように似合うのか、
少し外して、こういうのが似合うかも、とか考えれる人は微少だろう。

それ以上に会社に彼らも管理されてサラリーを貰うのだから、それで当然当たり前
と前世紀のままの売り方、いや車の乗せ方乗られ方しか考えられない。

車はいま、社会インフラの一部であれば、シェアや貸し出しといった試みも
一部で社会実験的に行われている。

しかし日本の社会からは、ウーバーのようなものは産み出されなかった。
なぜだろうと考えると、結局販売中心の構造の頂点に立つのはディーラーで
そこが与える影響は非常に大きい。本来もっと自由であるべき自動車と
消費者の付き合い方に、彼らの「法則」を押し付けた罪があるのではないか。
ディーラーの功罪のうち罪はかなり大きい。

実は私は一度も新車を買ったことが無い。その理由はいくつかある。

しかし中古のランサーでスタートし、中古車屋、修理工場との付き合い方を覚え
次第にレアな外車に進み、乗り方、直し方、付き合い方、生活のデザイン化まで
学んだから、ハイレベルな乗り方や自動車ライフを自分で切り拓いた。
さらに欧米の自動車シーンまでとにかく若いときに積極的に摂取した。




もちろん、私のような濃いカーライフを誰もが目指さなくて良いのは当然だ。
一部のエンスーなファンが、私との交流を喜び、それで私は充分幸せに感じている。

だけど、もうちょっと教育と同じで、自動車にアクティブ・ラーニングの要素は要る。

自分で自動車を整備や解体し、原動機、制御装置、伝達機、液体や電気の流れ。
今は「知らなくていいですよ」と販売ディーラーが眼を隠してしまっていないか。

それらはハイブリッドや電気式になって、ますます「触ってはいけない」になったが、
その方向をメーカーは考え直さないと、日本人の手先はますます不器用になり、
もう二度と日本から本田宗一郎や井深大は出てこないだろうと思う。

Posted at 2017/12/22 11:06:08 | トラックバック(0) | 論考 | クルマ

プロフィール

「「自動車趣味人」38号に取り上げていただきました。」
何シテル?   06/14 14:37
車は殆ど処分して、1971年登録のフィアット850クーペに 1987年以来、乗り続けています。 住居は昭和4年築の、古い日本家屋に、現状で住んでいます。
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